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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 オプション権利行使価格の2万7500円を中心に、2万7375円~2万7875円辺りのレンジを想定


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 27530 +520 (+1.92%)
TOPIX先物 1925.0 +38.5 (+2.04%)
シカゴ日経平均先物 27505 +495
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 28日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。時間外取引で急落していたアマゾン・ドット・コム<AMZN>は大幅安となったものの、7-9月期決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったアップル<AAPL>が7.5%上昇するなか、センチメントを強気に傾けた。インテル<INTC>の決算も1株利益が予想を上回って買いが膨らむなか、エヌビディア<NVDA>やアドバンスト・マイクロ・デバイス<AMD>など他の半導体株にも買いが波及した。NYダウは6営業日続伸で2カ月ぶりの高値水準を回復し、ナスダックは25日移動平均線を支持線とした形での反発だった。S&P500業種別指数はテクノロジー・ハード・機器、半導体・同製造装置、電気通信サービスが上昇した一方で、小売りのみが下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比495円高の2万7505円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比変わらずの2万7010円で始まり、直後につけた2万7000円を安値にリバウンドを見せており、2万7090円~2万7120円辺りでこう着。米国市場の取引開始後にこのレンジを上放れ終盤にかけて強い基調を継続し、2万7530円とナイトセッションの高値で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢の展開が見込まれる。メタプラットフォームズ<META>に続いてアマゾンの予想を下回る決算を嫌気した時間外での急落の影響が警戒されたが、アップルの決算が大型テック株の決算に対する不安感を払拭する格好となった。

 日経225先物は5日(2万7310円)、75日線(2万7390円)を一気に上放れてきたことから、インデックスに絡んだ買いが先行する格好となり、指数インパクトの大きい値がさ株の上昇が指数をけん引する形になろう。買い一巡後は11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて次第にこう着感が強まる可能性はあるが、FOMCでは次回12月に利上げペースを減速するかを議論すると見られている。楽観的な見方は禁物であるものの、ショートカバーを伴うリバランスの動きは入りやすいだろう。

 そのため、75日線水準での底堅さが意識される局面では、押し目狙いのロングも入りやすく、オプション権利行使価格の2万7500円を中心に、2万7375円~2万7875円辺りのレンジを想定しておきたい。一目均衡表では「雲」のねじれが起きるタイミングであるため、テクニカル面ではトレンドが出やすい。決算発表が本格化する中でヘッジを考慮した動きとなるだろうが、ショート部分を徐々に減らす形に向かわせそうだ。

 VIX指数は25.75に低下し、1カ月ぶりに25日線を下回ってきた。いったんは反発が意識されるものの、リスク選好の動きを強めやすい状況と考えられる。目先的には9月9日につけた22.64辺りがターゲットとなるほか、この水準を下回ってくるようだと8月12日につけた19.12と20.00割れが意識されてくる可能性はある。

 先週末のNT倍率は先物中心限月で14.31倍だった。一時14.25倍まで低下する場面も見られたが、その後の切り返しにより75日線を上回って終えた。足元で75日線を支持線に変えつつあり、同線を下回る局面ではその後の上昇を想定したNTロングでの対応になりそうだ。

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