市場ニュース

戻る
 

【市況】ダウ平均は700ドル超の大幅反発 市場は決算とFRBの利上げ見通しを評価=米国株概況

NY株式21日(NY時間16:25)
ダウ平均   31082.56(+748.97 +2.47%)
ナスダック   10859.71(+244.87 +2.31%)
CME日経平均先物 27105(大証終比:+205 +0.76%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は大幅反発。上げ幅は700ドルを超えた。取引開始直後は売りが先行したものの、直ぐに買い戻しが入った。一部のFRB関係者が大幅利上げに伴う引き締め過ぎを懸念していると報じられ、米国債利回りが上げ幅を縮小していることも買い戻しに繋がっている模様。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が伝えた。

 市場は決算とFRBの利上げ見通しを評価しようとしている。取引開始前までに発表の決算はネガティブなものが多かった。ダウ採用銘柄のアメックス<AXP>やベライゾン<VZ>はともに下落。一方、IT・ハイテク株ではスナップ<SNAP>が決算を受け大幅安となっている。SNS企業は広告費減少が引き続き業績の足かせになっていることが示された。これを受けてメタ<META>も連れ安。

 ツイッター<TWTR>に売りが強まった。バイデン政権がツイッター買収やスペースXの衛星通信サービス「スターリンク」を含め、マスク氏が関与する取引の一部を国家安全保障の審査対象にすべきかどうかを巡り協議していると伝わった。

 市場からは、「株式はどこもかしこも売りに出ていて、かなり暗い。背後にある犯人は世界中の多くの失望を伴う収益だ」との声も出ていた。

 これまでは序盤の上げを失速させる展開が多く見られていたが、きょうは買いのモメンタムを維持したようだ。

 テネット・ヘルスケア<THC>やHCAヘルスケア<HCA>といった病院株が決算を受けて下落。病院は今年、新型ウイルス感染の患者数の減少や、パンデミックの沈静化に伴い回復が期待された感染以外の手術量の回復軌道を巡る問題に直面している。また、人件費の高騰もハードルとなっている状況。

 イミュニック<IMUX>が急落。同社の候補薬「IMU-935」 による中等症から重症の乾せん患者を対象とした臨床試験(第1フェーズb)の中間解析結果を公表。プラセボ(偽薬)試験でプラセボの比率が想定外に高く、2つの試験群が4週目でプラセボから離脱しなかったことが判明。新たな安全性シグナルは観察されなかったことを明らかにした。

 ファイザー<PFE>が上昇。米政府との現在のプログラムが終了した後、ワクチン価格をおよそ4倍、1回あたり130ドルへの引き上げを計画と伝わった。このニュースにモデルナ<MRNA>も連れ高。

 石油サービスのシュルンベルジェ<SLB>が決算を受け上昇。海外での売上高が好調だった。過去7年間で最高の利益を計上し、今年の残りの期間のガイダンスも上方修正した。第4四半期の売上高は20%台半ばの成長が見込まれると発表した。

 鉄道貨物輸送のCSX<CSX>が決算を受け上昇。1株利益、売上高とも予想を上回った。燃油サーチャージの増加、価格上昇、販売量の2%増加、保管およびその他の収益の増加が寄与した。

スナップ<SNAP> 7.76(-3.03 -28.08%)
アメックス<AXP> 140.04(-2.38 -1.67%)
ベライゾン<VZ> 35.35(-1.65 -4.46%)
CSX<CSX> 27.54(+0.46 +1.70%)
テネット・ヘルスケア<THC> 37.50(-16.82 -30.96%)
HCAヘルスケア<HCA> 196.66(-11.95 -5.73%)
イミュニック<IMUX> 2.08(-7.12 -77.39%)
モデルナ<MRNA> 128.32(+9.94 +8.40%)
ファイザー<PFE> 44.95(+2.04 +4.75%)
シュルンベルジェ<SLB> 50.41(+4.72 +10.33%)

アップル<AAPL> 147.27(+3.88 +2.71%)
マイクロソフト<MSFT> 242.12(+5.97 +2.53%)
アマゾン<AMZN> 119.32(+4.07 +3.53%)
アルファベットC<GOOG> 101.48(+0.95 +0.94%)
テスラ<TSLA> 214.44(+7.16 +3.45%)
メタ・プラットフォームズ<META> 130.01(-1.52 -1.16%)
AMD<AMD> 58.82(+1.05 +1.82%)
エヌビディア<NVDA> 124.66(+2.72 +2.23%)
ツイッター<TWTR> 49.89(-2.55 -4.86%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

株探からのお知らせ

    日経平均