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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):北の達人、バリュエンス、郵船

北の達人 <日足> 「株探」多機能チャートより
■プレナス <9945>  2,320円  +400 円 (+20.8%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 プレナス<9945>はストップ高。前週末14日の取引終了後、MBOの一環として、塩井興産(長崎県佐世保市)が同社に対しTOBを実施すると発表した。TOB価格は2640円としていることから、これにサヤ寄せする格好となった。塩井興産は創業家の資産管理会社で、代表はプレナス社長の塩井辰男氏。買付予定数は2267万4520株(下限973万8914株、上限設定なし)で、買い付け期間は17日から11月29日まで。TOB成立後に同社株は上場廃止となる予定。東京証券取引所は14日付で同社株を監理銘柄(確認中)に指定した。

■北の達人 <2930>  298円  +50 円 (+20.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 北の達人コーポレーション<2930>が急騰。前週末14日の取引終了後、23年2月期の連結業績予想について、売上高を75億8700万円から90億6400万円へ、営業利益を10億300万円から12億4100万円へ、純利益を6億6300万円から8億3400万円へ上方修正したことが好感された。会計基準の変更に伴い対前期増減率はないものの、今期の重要施策として掲げている「クリエイティブ部門の整備や教育」「ECモールの拡大」の上期における進捗が順調だったことにより、新規獲得件数が想定を上回ったことが要因としている。同時に発表した第2四半期累計(3~8月)決算は、売上高43億800万円、営業利益5億2200万円、純利益3億5500万円だった。新規獲得件数が想定以上に回復したことで売上高は計画を上回ったものの、一部商品で販促活動の好調により注文が殺到し、発送遅延となったことが響き営業利益は計画を下振れて着地した。

■バリュエンス <9270>  2,975円  +472 円 (+18.9%) 一時ストップ高   本日終値
 バリュエンスホールディングス<9270>が大幅高で年初来高値を更新。前週末14日の取引終了後に23年8月期業績予想を発表。売上高を前期比23.8%増の785億円、営業利益を同32.4%増の25億円とし、前期に続き大幅な増収増益となる見通しを示したことが好感されたようだ。配当予想も前期比5円増の30円と増額を見込む。WEBマーケティングへの注力やCRM(顧客関係管理)強化により集客を図っていくほか、新規出店や海外拠点でのEC開設、人材投資などを進めていく。同時に発表した22年8月期決算は売上高が前の期比20.7%増の633億8500万円、営業利益が同61.6%増の18億8800万円だった。

■ヤマエGHD <7130>  1,672円  +116 円 (+7.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 ヤマエグループホールディングス<7130>は続伸。前週末14日の取引終了後、集計中の23年3月期第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高が2600億円から2700億円(前年同期比11.8%増)へ、営業利益が29億円から40億円(同2.2倍)へ、純利益が25億円から29億円(同3.0倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、これを好感した買いが入った。今期買収した連結子会社の業績の寄与に加えて、業務用食材・酒類販売が順調に回復した。また、グループ全体で業務見直しや効率化に取り組み経営基盤の強化を図ったことも奏功した。なお、23年3月期通期業績予想は、売上高5500億円(前期比9.2%増)、営業利益82億円(同19.2%増)、純利益62億円(同7.8%減)の従来見通しを据え置いている。

■日本郵船 <9101>  2,701円  +51 円 (+1.9%)  本日終値
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など大手海運株に買いが目立つ状況にある。「海運」は業種別騰落率(TOPIXベース)で3%を上回り、33業種の中で断トツとなっている。各国中央銀行による金融引き締め策を背景に世界景気の減速懸念が高まるなか、グローバル物流を担う海運業界も業績先行きに対する警戒感から9月以降は大幅な株価調整を強いられていた。 しかし、PERやPBR、配当利回りなどから割安感が強く、「目先は需給主導で売られ過ぎ」(中堅証券ストラテジスト)との見方も市場にはあった。ここ急速に進む円安は、運賃ドル建て決済の海運セクターにとっては強力な追い風材料であることも意識され、見直し買いの動きを後押ししている。

■アイドマHD <7373>  3,570円  -645 円 (-15.3%) 一時ストップ安   本日終値
 アイドマ・ホールディングス<7373>が急反落。前週末14日の取引終了後に発表した23年8月期業績予想は、売上高、営業利益ともに前期に続き過去最高を更新する見通しとなった。ただ、足もと株価は好業績期待から年初来高値圏で推移していたこともあり、決算通過による材料出尽くし感から目先利益確定の動きが優勢となっている。今期の売上高は前期比48.2%増の91億8000万円、営業利益は同23.8%増の20億3000万円の予想。企業のアウトソーシング需要の高まりが引き続き業績に追い風となる見込み。同時に発表した22年8月期決算は、売上高が前の期比66.7%増の61億9300万円、営業利益が同97.6%増の16億3900万円だった。

■出前館 <2484>  559円  -96 円 (-14.7%) 一時ストップ安   本日終値
 出前館<2484>は大幅安で5日ぶり反落。前週末14日の取引終了後に23年8月期業績予想を発表。営業損益を210億~190億円の赤字(前期364億4200万円の赤字)と前期に続き赤字となる見通しを示しており、これを嫌気した売りが出た。売上高については、580億~620億円(前期比22.6~31.0%増)と増収トレンドを継続する見込み。商品単価の向上による売り上げ増加をはじめ、配達原価の削減や広告宣伝費の投資効率向上、新しい収益モデルの構築などを図り、25年8月期に営業黒字化を目指す方針をあわせて明らかにした。

■クリレスHD <3387>  888円  -95 円 (-9.7%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ
 クリエイト・レストランツ・ホールディングス<3387>は急反落。前週末14日の取引終了後に発表した23年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結決算は、最終利益が前年同期比27.2%減の35億1100万円だった。6~8月期でみると最終利益は前年同期比98%減と大きく、大幅減益で着地したことで失望売りが広がった。新型コロナウイルス感染拡大の余波により落ち込んだ売上収益は直近3カ月では回復基調がみられたものの、営業時間短縮に伴う協力金が大幅に減少したことなどが響いた。23年2月期の業績予想はM&Aの効果やインバウンド需要の回復などを見込み、従来の見通しを据え置いた。

■パソナグループ <2168>  1,979円  -171 円 (-8.0%)  本日終値  東証プライム 下落率5位
 パソナグループ<2168>が大幅安。前週末14日の取引終了後に23年5月期第1四半期(6~8月)決算を発表し、営業利益は前年同期比41.6%減の33億3000万円だった。通期で増益を見込んでいるだけに、足もとの大幅減益がネガティブサプライズとなって売りが先行したようだ。アウトソーシングや地方創生事業の伸長により、売上高は同0.2%増の920億6600万円と堅調だった。一方で、アウトソーシングの事業拡大や大型プロモーションに関する費用などにより販管費が増加し、利益は押し下げられた。なお、通期見通しは据え置いた。

■ジンズホールディングス <3046>  4,550円  -390 円 (-7.9%)  本日終値  東証プライム 下落率6位
 ジンズホールディングス<3046>は急落。前週末14日の取引終了後、23年8月期の連結業績予想を発表した。最終利益は前期比5.5倍の41億円、年間配当は36円増配の53円を計画。大幅増益と増配見通しを好感した買いが先行し、寄り付き後に株価はおよそ半年ぶりに5000円台に乗せた。ただ前週末まで株価が戻り歩調にあり、高値警戒感もくすぶるなか、次第に目先の利益を確定する目的の売りに押される展開となった。同社は23年8月期において、既存店やEC部門、中国事業などの増収と販売単価の引き上げ効果を見込む。広告宣伝費を圧縮するなど売上高に占める販管費の割合を低下させる方針も示している。

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