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【市況】ダウ平均は一時400ドル超下落 FOMC委員の発言で期待後退=米国株後半

NY株式6日(NY時間15:44)
ダウ平均   29963.25(-310.62 -1.03%)
ナスダック   11098.54(-50.10 -0.45%)
CME日経平均先物 27055(大証終比:-235 -0.87%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は下げ幅を拡大。一時400ドル超下落する場面も見られ、再び3万ドルを割り込んでいる。取引開始直後は売買が交錯していたが、一巡後は次第に売りが強まる展開となった。米国債利回りも上昇し、FRBのタカ派姿勢、リセッション(景気後退)への懸念が株式市場を圧迫する展開に戻っている。

 きょうはカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁の講演が伝わっていたが、「政策スタンス変更のハードルは非常に高い」と述べていた。エバンス・シカゴ連銀総裁も来年春までに政策金利は4.50-4.75%への上昇を予想している。今週も複数のFOMC委員の発言が伝わっていたが、いずれもタカ派姿勢を堅持していることを強調し、市場で観測が出ている、来年の利下げ期待も否定していた。

 週前半に発表になった米経済指標が弱い内容となったことで、FRBのタカ派姿勢が緩むのではとの期待もあり、買い戻しが活発に膨らんでいたが、明日の米雇用統計を前にリスク回避的な雰囲気が再び広がりつつある。

 また、来週から始まる決算への警戒感も高まっている。「コスト高が利益に与える影響を警戒しており、投資家の心理は依然低調だ」との声も聞かれた。また、「株価のバリュエーションはより現実的に見えるが、アナリストの利益予想はまだ楽観的過ぎる」との見方も出ている。来年は世界的に利益が5%減少すると予想しているようだ。

 原油相場が上昇しており、エネルギー株は上昇を維持しているものの、そのほかのセクターは概ね軟調。住宅建設株は買われている。

 デジタル画像検索収集サイトのピンタレスト<PINS>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価も従来の24ドルから31ドルに引き上げた。

 フィンテックと通信を手掛けるサージペイズ<SURG>が4日続伸。前日引け後に子会社でモバイル事業を手掛けるサージフォン・ワイヤレス社の加入者数に関する最新情報を提供した。サージフォン社のモバイル・ブロードバンド加入者数が20万人を超えたと発表。

 電子部品のリチャードソン・エレクトロニクス<RELL>が上昇。前日引け後に6-8月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。

 不動産情報サービスのコンパス<COMP>が上昇。投資会社のビスタ・エクイティが同社の非公開化を模索していると報じられた。同社はこの報道を否定。

 ゲーム開発のテイクツー・インタラクティブ<TTWO>が5日続伸。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価も従来の131ドルから165ドルに引き上げた。同社のコンテンツ・パイプラインが今後数年間で売上高の成長と利益率改善につながるはずだとしている。

 ウェブデータ解析のスプランク<SPLK>が下落。アナリストが投資判断を「中立」に引き下げ、目標株価も従来の125ドルから86ドルへ引き下げた。

ピンタレスト<PINS> 25.86(+1.23 +4.97%)
サージペイズ<SURG> 5.41(-0.32 -5.58%)
リチャードソン・エレクトロニクス<RELL> 19.04(+3.70 +24.10%)
コンパス<COMP> 2.96(+0.41 +15.88%)
スプランク<SPLK> 79.23(-4.08 -4.90%)
テイクツー・インタラクティブ<TTWO> 121.29(+3.99 +3.40%)
ペロトン<PTON> 8.88(+0.39 +4.53%)

アップル<AAPL> 145.89(-0.51 -0.35%)
マイクロソフト<MSFT> 247.47(-1.73 -0.69%)
アマゾン<AMZN> 120.65(-0.30 -0.25%)
アルファベットC<GOOG> 102.59(+0.37 +0.36%)
テスラ<TSLA> 239.66(-1.15 -0.48%)
メタ・プラットフォームズ<META> 139.57(+0.59 +0.42%)
AMD<AMD> 68.17(+0.23 +0.33%)
エヌビディア<NVDA> 131.85(-0.24 -0.18%)
ツイッター<TWTR> 50.13(-1.17 -2.28%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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