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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万7750円~2万8000円辺りのレンジ推移を想定、押し目狙いのロングは入りやすい


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 27900 +90 (+0.32%)
TOPIX先物 1942.5 +6.0 (+0.30%)
シカゴ日経平均先物 27865 +55
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

、CMEは大阪の日中終値比)

 8日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。欧州中央銀行(ECB)は8日の理事会で政策金利を0.75%引き上げ、一段の利上げの可能性を示唆した。また、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が金融政策に関する討論会において、「仕事をやり遂げるまで続ける必要がある」と述べた。世界的な金融引き締めへの警戒から朝方は売りに押される場面も見られたが、パウエル議長の発言にサプライズはなく、短期的に売られ過ぎとの見方から、その後は買い戻しが優勢となった。S&P500業種別指数は銀行、医薬品・バイオテクノロジー、自動車・同部品が上昇する一方で、テクノロジー・ハード・機器、メディア、食品・飲料・タバコが下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比55円高の2万7865円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比70円安の2万7740円で始まり、2万7700円を挟んでこう着するなか、米国市場の取引開始後に一時2万7590円まで売られる場面もあった。ただし、その後の米国市場の切り返しに連動する格好でプラスに転じると、一時2万7900円まで買われた。買い一巡後に2万7650円まで売られたものの、終盤にかけて切り返し、2万7900円とナイトセッションの高値で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買いが先行することになろう。米国市場の上昇は売られ過ぎによる短期的な買い戻しの動きと見られるが、NYダウは朝方に250ドル超の下落を見せた後にプラスに転じており、センチメントの改善につながろう。

 本日は9月物の先物オプション特別清算(メジャーSQ)となるが、米国市場の上昇もあってSQに絡んだ商いは買い越しが見込まれる。日経平均は2万8000円固めの動きを見せてくる可能性もあるため、ややロングの動きが強まりそうだ。

 日経225先物の12月限は9月の配当分(試算値:220円)がディスカウントされているため、2万8800円を支持線とした底堅さが見られるかが注目される。チャート上では直近で75日移動平均線を下回り、ボリンジャーバンドの-2σまでの調整を見せた後に、昨日の大幅反発によって上値を抑えられていた5日線を突破してきた。25日線が2万8020円辺りに位置しているため、オプション権利行使価格の2万7750円~2万8000円辺りのレンジ推移が意識されやすいだろう。

 VIX指数は23.61に低下し、75日線を明確に割り込み、25日線が位置する22.87辺りが意識されてきた。米国では来週13日に8月の消費者物価指数(CPI)を控えていることから、依然として方向感はつかみづらいものの、20-21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.75%の利上げが織り込まれるなか、押し目狙いのロングが入りやすくなりそうだ。

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