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【市況】今週は米CPI 鈍化予想もFRBの安心材料にはならない

 今週は10日に発表される米消費者物価指数(CPI)に注目が集まっている。市場では総合指数で前年比8.7%と前回からは鈍化を予想。7月はエネルギー価格が低下したことから、その影響が出るものと見られている。しかし、食品とエネルギーを除いたコア指数は前年比で6.1%と6%前後の伸びが継続することが見込まれている状況。

 今回は総合指数で伸び鈍化が期待されているもの、来年に向けて物価がどの程度減速するのか不透明感も強く、予想通りであっても、少なくともピークアウト感が出ることはないとみられている。FRBにとっても安心材料にはならないであろう。

 賃金上昇が過熱しており、先週の米雇用統計の修正データからは4-6月期に賃金の伸びが再加速したことが示されている。生産性の伸びも第2四半期に再びマイナスになる可能性が高いという。

 ガソリン価格の下落、生産者物価指数(PPI)のピークアウト、輸入物価のドル高によるディスインフレ効果、長期インフレ期待の低下など、一部に明るい兆しはある。しかし、米経済はサービス業が中心で、長期的なインフレを決定する最も重要な要因は、やはり最終的に賃金の動向だという。

米消費者物価指数(7月)10日21:30
予想 0.2% 前回 1.3%(前月比)
予想 8.7% 前回 9.1%(前年比)
予想 0.5% 前回 0.7%(コア・前月比)
予想 6.1% 前回 5.9%(コア・前年比)

出所:MINKABU PRESS

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