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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):大ガス、INPEX、東ソー

大ガス <日足> 「株探」多機能チャートより
■大阪ガス <9532>  2,326円  -69 円 (-2.9%)  本日終値
 大阪ガス<9532>は下落。一時5.5%安の2263円まで売られた。1日の取引終了後に23年3月期業績予想の修正を発表。純利益を820億円から315億円(前期比75.8%減)へ引き下げており、これが嫌気されたようだ。同社投資先でLNG調達先でもある「フリーポートLNGプロジェクト」の液化基地で発生した火災に伴う損失や、エネルギー価格高騰などによる影響が業績を下押しする。LNG販売価格やガス販売単価の上昇により、売上高については1兆8530億円から2兆1710億円(同36.4%増)に上振れる見通しだ。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高が4671億1900万円(前年同期比49.0%増)、純利益は112億円(同63.5%減)だった。

■日経レバ <1570>  14,220円  -415 円 (-2.8%)  本日終値
 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が大幅反落。400円超の下げで1万4200円台まで水準を切り下げた。売買代金は全市場を通じて断トツとなっている。日経レバは日経平均に連動する形で組成されたETFで、価格変動率が日経平均の2倍に基本設定されており、全体相場のボラティリティが高まると、個人投資家を中心に短期筋の投資資金が集まる傾向がある。きょうは、前日の米国株市場が軟調で、外国為替市場では急速な円高が進行していることもあり、リスク回避目的の売りが噴出する格好となった。米民主党のペロシ下院議長が台湾を訪問する見通しにあることが伝わり、米中摩擦が再び激化することへの警戒感から日経平均は2万8000円近辺のもみ合いを大きく下放れる格好となり、日経レバもこれに追随して水準を切り下げている。

■INPEX <1605>  1,466円  -40 円 (-2.7%)  本日終値
 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が安い。1日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の9月限が前営業日比4.73ドル安の1バレル=93.89ドルと急反落した。中国や米国の景気悪化懸念で原油需要が低迷することへの警戒感が高まった。サウジアラビアなど石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどから成る「OPECプラス」の会合が3日に予定されており、その結果に対する関心も高まっている。

■マクニカHD <3132>  2,750円  -71 円 (-2.5%)  本日終値
 マクニカホールディングス<3132>が反落。1日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を8300億円から9300億円(前期比22.1%増)へ、営業利益を390億円から440億円(同19.9%増)へ、純利益を260億円から280億円(同8.5%増)へ上方修正したが、材料出尽くし感から利益確定売りが出たようだ。注力する産業機器市場や車載市場などが、製造業のデジタルトランスフォーメーション(DX)化や半導体投資の活発化、脱炭素化によるEV化などを背景に引き続き堅調に推移する見通し。また、想定為替レートから円安に進んでいることも寄与する。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高2413億2000万円(前年同期比35.5%増)、営業利益122億6500万円(同67.9%増)、純利益78億5700万円(同25.6%増)だった。

■コメリ <8218>  2,680円  -46 円 (-1.7%)  本日終値
 コメリ<8218>が反落。1日の取引終了後に発表した7月度の月次状況で、既存店売上高が前年同月比2.9%減と2カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。上旬は猛暑日が続いたことで夏物商品中心に好調だったが、中旬以降は集中豪雨が頻発するなど、天候不順の影響で客数が伸びず、月を通しては売り上げは苦戦したという。

■東ソー <4042>  1,717円  -12 円 (-0.7%)  本日終値
 東ソー<4042>は後場下げ幅を拡大。午後1時ごろ、未定としていた23年3月期の連結業績予想について、売上高1兆1300億円(前期比23.0%増)、営業利益1010億円(同29.9%減)、純利益740億円(同31.4%減)と増収ながらも大幅な営業減益を見込むと発表しており、これが嫌気された。ナフサなどの原燃料価格の高騰を背景に販売価格の上昇や円安の進行により増収を見込んでいる。ただ、主にクロル・アルカリ製品を中心に販売価格の上昇が不十分とあって採算が悪化する見通し。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高2523億2500万円(前年同期比25.4%増)、営業利益303億700万円(同0.5%増)、284億4400万円(同31.0%増)だった。

■サイジニア <6031>  1,093円  +150 円 (+15.9%) ストップ高   本日終値
 サイジニア<6031>がストップ高となる1093円まで買われる人気となった。この日、グループ会社のZETAが投稿されるレビューのテキストを人工知能(AI)で解析し、ポジティブ・ネガティブなどの感情をスコア化する「感情分析機能」をレビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」の拡張機能として提供開始すると発表しており、これが好材料視された。同機能を活用することで、商品やサービスに関する有用なフィードバックの収集、不満を持つユーザーへのスピーディーな改善対応、新たなトレンドの発見などができるようになり、蓄積されたデータを有効活用した新たなマーケティング施策の実現やカスタマーサクセスにつながることが期待できるという。また、先月発表したハッシュタグ活用エンジン「ZETA HASHTAG」と連携することで、その商品に関連するホットなキーワードに感情の情報を加味して分析・抽出することも可能になるとしている。

■スマートバリュー <9417>  520円  +30 円 (+6.1%)  本日終値
 スマートバリュー<9417>が続伸。同社は1日、自社が運営・提供するモビリティのシェアリングプラットフォーム「Kuruma Base(クルマベース)」を、マルネン(東京都千代田区)が実施するガソリンスタンドを活用したカーシェアリング事業に提供すると発表。これが材料視されたようだ。今回ガソリンスタンドで実施するカーシェアリングは、「クルマベース」上で構築されたスマバが展開する「Patto」ブランドを活用。「Patto」は、スマートフォンでクルマの予約から鍵の開錠・施錠まで実施できるという。

■バルクホールディングス <2467>  269円  +15 円 (+5.9%)  本日終値
 バルクホールディングス<2467>が急伸。きょう午前10時ごろ、子会社のサイバージムジャパンが東芝エネルギーシステムズ(川崎市幸区)との間でサイバーセキュリティー訓練サービスに関する協業の覚書を締結したと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。両社は、電力会社を中心としたエネルギー事業者やインフラ事業全般(工場、ビル、電鉄など)向けのサイバーセキュリティー訓練サービスについて、国内向け共同開発や提供を行っていく。また、アジア展開などにおける協業も推進していく構えにある。同訓練サービスは、今年度下期以降に順次提供する。

■平河ヒューテック <5821>  1,185円  +59 円 (+5.2%)  本日終値
 平河ヒューテック<5821>がカイ気配スタートで一気に水準を切り上げた。年明け早々の1月5日につけた年初来高値1248円奪回を視野に入れている。電線やネットワーク機器の製造販売を主力に手掛け、医療用チューブなどにも展開する。車載用ケーブルや半導体製造装置向けが好調で収益を牽引し、固定資産売却による特別利益計上も寄与して足もとの業績は急拡大している。1日取引終了後に発表した23年3月期第1四半期(22年4~6月)決算は、最終利益が前年同期比2.8倍の9億3000万円と大幅な伸びを達成、これが株価を強く刺激する格好となった。

●ストップ高銘柄
 ナンシン <7399>  539円  +80 円 (+17.4%) ストップ高   本日終値
 など、2銘柄

●ストップ安銘柄
 キャンバス <4575>  682円  -150 円 (-18.0%) ストップ安   本日終値
 など、2銘柄

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