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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 利食い先行も想定内の一服、底入れ機運が高まるなかで6月急落前の水準を意識した動きに


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 27550 -130 (-0.46%)
TOPIX先物 1935.5 -12.5 (-0.64%)
シカゴ日経平均先物 27575 -105
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 20日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。全米不動産業者協会が発表した6月の中古住宅販売件数は5カ月連続の減少となり、2年ぶりの低水準に落ち込んだほか、MBA住宅ローン申請指数の低下が嫌気され、やや売りが先行した。だが、ネットフリックス<NFLX>が前日取引終了後に発表した決算が好感されるなか、ハイテク株に買いが広がり、ほどなくして上昇に転じた。米連邦準備理事会(FRB)の利上げペースが加速するとの観測は薄れつつあり、株式市場は底入れしたとの期待につながっている。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、小売、メディアが上昇した一方で、電気通信サービス、ヘルスケア機器・サービス、家庭用品・パーソナル用品が下落。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は日中大阪比105円安の2万7575円で終えた。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比10円高の2万7690円で始まった。開始直後につけた2万7710円を高値に利食い優勢となり、一時2万7460円まで売られる場面も見られた。ただし、下値の堅さは意識され、米国市場の取引時間中は概ね2万7500円~2万7660円辺りのレンジで推移し、2万7550円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、やや利食い優勢で始まることになりそうだ。もっとも、前日には750円高と大幅な上昇で一気にオプション権利行使価格の2万7500円を突破してきたこともあり、想定内の一服といった見方であろう。2万7500円辺りでの底堅さが見られてくるようだと、ショートカバーのほか、6月半ばの急落局面でロングポジションを解消していたロングオンリーのファンドによる買い直しの動きも引き続き意識されやすいと見られる。

 また、昨日の手口をみると、裁定などプログラムに絡んだ先物の動きが目立っていた。ショートカバーというよりは、ロング筋による買い直す動きが中心だったと見られ、米国同様、底入れ期待が高まっているようだ。来週開催される7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での1%利上げ観測が後退してきているほか、FOMC通過後を睨んだ動きを見せている。また、決算発表が本格化するなかで、企業業績の先行きへの警戒感も和らいできたようだ。積極的にはロングに傾けづらいものの、ロングポジションを通常の水準まで戻す動きが期待されよう。

 また、VIX指数は23.88と低下傾向を継続しており、急伸前となる6月8日以来の水準まで下がってきた。リスク選好の動きのなか、日経225先物も6月10日の直近戻り高値2万8350円がターゲットとして次第に意識されてきそうだ。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.20倍に上昇した。心理的な抵抗線となる75日移動平均線水準であり強弱感は対立しやすいが、切り上がる5日線を支持線としたトレンドを形成するなか、6月6日の戻り高値14.42倍辺りを想定したNTロングが入りやすいと考えられる。

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