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【市況】ダウ平均は反落 景気後退への警戒感が強まる=米国株後半

NY株式30日(NY時間15:33)
ダウ平均   30823.94(-205.37 -0.66%)
ナスダック   11061.89(-116.00 -1.04%)
CME日経平均先物 26330(大証終比:-50 -0.19%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は反落。取引開始から売りが先行し、ダウ平均の下げ幅は一時600ドルに迫った。リセッション(景気後退)への警戒感が強まる中、市場ではFRBの利上げ期待が和らいでいたが、前日のパウエルFRB議長のECBフォーラムでの発言からもFRBは積極利上げのタカ派姿勢に変化はない。きょうは四半期末を迎え、市場は再び下値警戒感を強めている模様。

 きょうで2022年の上半期が終了するが、S&P500は年度来の高値から20%超の下げを記録し、弱気相場入りとなるなど悲惨な展開となった。このままで行けば、S&P500はトータルリターンで1970年以来最悪の上半期で終えそうだ。

 取引開始前に発表になった5月のPECのデータは個人支出やPCEコアデフレータが予想を下回るなど、インフレ懸念を一服させる内容となったものの、株式市場の反応は景気後退への懸念に繋がっている。

 ただ、下げ幅を縮小する動きも見られている。米10年債利回りが3%を下回るなど米国債利回りが急低下しており、金利に敏感なIT・ハイテク株を中心に買戻しも見られたが、上値での戻り待ちの売りも多く、プラス圏には転じていない。

 IT・ハイテク株を始め、銀行、産業など全面安の展開。買いが先行していたエネルギー株も原油相場の下落で失速。

 ドラッグストアのウォルグリーン・ブーツ・アライアンス<WBA>が下落しダウ平均を圧迫。決算を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回ったものの、通期ガイダンスを維持したことが嫌気された模様。

 ファイザー<PFE>とビオンテック<BNTX>が逆行高。前日引け後に米政府から追加で32億ドル分のワクチンの受注を獲得したと発表した。

 高級家具販売のRH<RH>が大幅安。前日引け後にガイダンスの修正を発表し、通期の売上高見通しを減収に下方修正した。

 半導体メモリー製造のスマート・グローバル<SGH>が決算受け大幅安。第4四半期のガイダンスで1株利益、売上高とも予想を大きく下回ったことが嫌気されている。

 損保業界向けソフトウェア開発のダック・クリーク<DCT>が決算受け大幅安。通期の売上高見通しを下方修正したことが嫌気された。

 医療機器のハイパーファイン<HYPR>が大幅安。同社はスコットCEOの退任を発表。

 断熱材メーカーのアスペン・エアロジェルズ<ASPN>が大幅高。同社は火曜日に発表した普通株発行の増資と2027年満期のグリーン転換社債の同時公募を行わないと発表した。

ファイザー<PFE> 52.54(+1.60 +3.14%)
ビオンテック<BNTX> 151.37(+9.39 +6.61%)
ウォルグリーン<WBA> 38.23(-2.65 -6.47%)
RH<RH> 212.98(-24.34 -10.26%)
スマート・グローバル<SGH> 16.36(-3.93 -19.35%)
ダック・クリーク<DCT> 14.72(-3.69 -20.04%)
ハイパーファイン<HYPR> 2.22(-0.49 -17.96%)
アスペン・エアロジェル<ASPN> 9.97(+1.54 +18.21%)

アップル<AAPL> 137.02(-2.21 -1.59%)
マイクロソフト<MSFT> 257.89(-2.37 -0.91%)
アマゾン<AMZN> 107.10(-1.82 -1.67%)
アルファベットC<GOOG> 2195.70(-49.43 -2.20%)
テスラ<TSLA> 675.75(-9.72 -1.42%)
メタ・プラットフォームズ<META> 162.14(-1.80 -1.10%)
AMD<AMD> 77.13(-0.86 -1.10%)
エヌビディア<NVDA> 152.79(-2.64 -1.70%)
ツイッター<TWTR> 37.42(-0.38 -1.01%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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