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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 積極的なトレードは期待しづらく、短期筋のロング・ショートが中心


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 26150 +30 (+0.11%)
TOPIX先物 1850.0 +1.0 (+0.05%)
シカゴ日経平均先物 26195 +75
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 23日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が下院金融委員会で証言し、インフレ抑制に「無条件で取り組む」と強調した。インフレへの対応を最優先する姿勢が好感された一方で、積極的な金融引き締めで景気悪化に陥るとの観測から上値は抑えられた。また、6月の製造業・サービス業購買担当者指数(PMI)の低下なども重荷となった。景気の影響を受けにくいディフェンシブ株のほか、長期金利の低下を受けて大型テック株の一角が買われたものの、景気敏感株や半導体株の一角は売られた。S&P500業種別指数は、耐久消費財・アパレル、家庭用品・パーソナル用品、食品・生活必需品小売、医薬品・バイオテクノロジーが上昇した半面、エネルギー、銀行、素材、資本財が下落。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、日中大阪比75円高の2万6195円で終えた。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比100円安の2万6020円で始まり、直後につけた2万5970円を安値にリバウンド基調を強め、2万6250円まで買われプラスに転じた。米国市場の取引開始後は利食い優勢のなか、中盤には再び節目の2万6000円を下回る場面もあったが、引けにかけて買い戻され、2万6150円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。パウエル議長の議会証言を通過したことにより、アク抜けの動きが意識されやすい。また、2万6000円水準で底堅さを見せており、同水準に位置する5日移動平均線がサポートとして機能することで、押し目狙いのロングも入りやすいだろう。もっとも、下値の堅さは見られるが、積極的な上値追いの動きは限られそうだ。米国では大型テック株が買われたが、半導体株の一角は売られており、指数インパクトの大きい東京エレクトロン <8035> [東証P]などの重荷となる。昨日の日経225先物は短期筋のロング・ショートが中心だったと見られるなか、本日も短期的な値幅取りを狙ったトレードになりそうだ。

 想定されるレンジとしては、オプション権利行使価格の2万6000円をサポートに2万6250円との値動きとなり、2万6250円を上回ってくる局面では、その上の権利行使価格である2万6375円辺りになると見ておきたい。上値追いには慎重ながらも下値の堅さは意識されやすいことから、2万6000円割れを仕掛けてくる動きに対しては、その後のショートカバーを想定したロングでの対応になりそうだ。

 VIX指数は29.05と前日の28.95から小幅に上昇した。連日で30.00を下回ってはいるものの、25日、75日線を上回って推移している状況であり、同線を割り込んでくるまではリスク選好には向かいづらいところ。昨日のNT倍率は先物中心限月で14.12倍と横ばいでの推移だったが、一時14.08倍に低下する場面も見られた。直近のボトム圏での推移だが、米国でのディフェンシブ買いに対して半導体株の弱い値動きからは、NTショートに向かわせやすいだろう。

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