【市況】【↓】日経平均 大引け| 4日続落、朝高もウクライナ情勢を不透明感拭えず (3月9日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 24876.49
高値 25084.08(11:01)
安値 24681.74(14:56)
大引け 24717.53(前日比 -73.42 、 -0.30% )
売買高 15億0051万株 (東証1部概算)
売買代金 3兆2731億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は4日続落、後場に値を消し連日で昨年来安値を更新
2.前場は買いが優勢で一時2万5000円台回復、その後に軟化
3.1800円近い下落の反動でショートカバー誘発も買い続かず
4.ウクライナ情勢巡る不透明感は拭えず、上値の重い展開が続く
5.ソフトバンクGやメガバンク堅調の一方、電力株の下げ目立つ
■東京市場概況
前日の米国市場は、NYダウは前日比184ドル安と4日続落した。バイデン大統領によるロシア産原油禁輸計画の発表を控え、原油価格上昇を警戒した売りが優勢となった。
東京市場では朝方は買い優勢で始まり、日経平均株価は一時2万5000円台を回復したが、後場終盤に値を消す展開でマイナス圏に沈んだ。
9日の東京市場は、朝方は自律反発狙いの買いが優勢だった。前日の欧州株市場は高安まちまちで下げ一服感が出たほか、米国株市場では主要株3指数がいずれも下落したものの、一時は大幅にプラス圏で推移するなど買い戻しを誘発する場面もあった。東京市場では前日までの3営業日で日経平均が1800円近い下落をみせていたことで、目先突っ込み警戒感からのショートカバーが全体相場を押し上げた。しかし、後場に入ると売り圧力が顕在化した。特に午後2時過ぎから一貫して上げ幅を縮小し、取引終了15分くらい前にマイナス圏に転じ、昨年来安値を連日で更新した。取引時間中は米株価指数先物が一貫してプラス圏で推移したことが、市場のセンチメント改善に寄与したが、ウクライナ情勢を巡る不透明感が拭えないなか、積極的な買いは続かなかった。
個別では、売買代金トップとなった日本郵船<9101>が安く、ソニーグループ<6758>も冴えない。ファーストリテイリング<9983>も軟調。日本電産<6594>が値を下げたほか、リクルートホールディングス<6098>、ベイカレント・コンサルティング<6532>なども売られた。東京電力ホールディングス<9501>など電力株の下げも目立った。伊藤忠商事<8001>も下落した。このほか、名村造船所<7014>が急落し、タクマ<6013>、UTグループ<2146>も大幅安。
半面、ソフトバンクグループ<9984>が値を上げ、トヨタ自動車<7203>も堅調。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクも買いが優勢だった。富士通<6702>が大きく買われたほか、日立製作所<6501>も上昇した。スノーピーク<7816>が出来高を膨らませ急騰、いすゞ自動車<7202>も大幅高。ローツェ<6323>も値を飛ばした。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はSBG <9984> 、ダイキン <6367> 、アドテスト <6857> 、トヨタ <7203> 、コナミHD <9766> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約65円。うち34円はSBG1銘柄によるもの。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はリクルート <6098> 、キッコマン <2801> 、ファストリ <9983> 、TDK <6762> 、テルモ <4543> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約80円。
東証33業種のうち上昇は12業種。上昇率の上位5業種は(1)ゴム製品、(2)空運業、(3)銀行業、(4)その他金融業、(5)輸送用機器。一方、下落率の上位5業種は(1)電気・ガス業、(2)海運業、(3)精密機器、(4)医薬品、(5)サービス業。
■個別材料株
△北日紡 <3409> [東証2]
抗菌・抗ウイルス糸の上市を4月に実施と発表。
△アプリックス <3727> [東証M]
子会社が法人向け通信機能付AIドライブレコーダーを発売。
△BBタワー <3776> [JQ]
22年12月期純利益予想を上方修正。
△大平金 <5541>
ニッケル価格が前日比2倍以上の暴騰でLME取引停止。
△エアトリ <6191>
「エアトリ国内ホテル」がカカクコムの「フォートラベル」と連携開始。
△エヌピーシー <6255> [東証M]
米国のロシア産原油輸入禁止で太陽電池製造装置の需要拡大の思惑。
△コマツ <6301> 、日立建機 <6305>
非鉄上昇で鉱山機械への需要増思惑。
△富士通 <6702>
来期の固定費削減効果は想定以上との見方。
△三菱UFJ <8306>
インフレ思惑で日米ともに長期金利が上昇。
△シノケンG <8909> [JQ]
40万株を上限とする自社株買いを実施へ。
▼UT <2146>
業績下方修正や前期比減配をマイナス視。
▼デルタフライ <4598> [東証M]
22年3月期業績予想を上方修正も赤字継続を嫌気。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)マーキュリア <7347> 、(2)スノーピーク <7816> 、(3)いすゞ <7202> 、(4)ローツェ <6323> 、(5)キャリアデザ <2410> 、(6)キトー <6409> 、(7)白洋舎 <9731> 、(8)ベース <4481> 、(9)ファーマF <2929> 、(10)共栄タ <9130> 。
値下がり率上位10傑は(1)Sサイエンス <5721> 、(2)名村造 <7014> 、(3)タクマ <6013> 、(4)北海電 <9509> 、(5)ランド <8918> 、(6)UT <2146> 、(7)東名 <4439> 、(8)SHIFT <3697> 、(9)OATアグリ <4979> 、(10)北陸電 <9505> 。
【大引け】
日経平均は前日比73.42円(0.30%)安の2万4717.53円。TOPIXは前日比0.97(0.06%)安の1758.89。出来高は概算で15億0051万株。東証1部の値上がり銘柄数は886、値下がり銘柄数は1209となった。日経ジャスダック平均は3454.35円(3.94円高)。
[2022年3月9日]
株探ニュース