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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:ステムリム、フェローテク、キヤノン

ステムリム <日足> 「株探」多機能チャートより
■ステムリム <4599>  625円  +25 円 (+4.2%)  11:30現在
 ステムリム<4599>が大幅高で3日ぶりに反発している。7日の取引終了後、塩野義製薬<4507>に導出した再生誘導医薬開発品レダセムチドから創製したペプチド医薬「S-005151」を利用した炎症性腸疾患に対する新規治療に係る用途特許について、米国で特許が成立したと発表したことが好感されている。同特許は、現在開発が進んでいる特定のレダセムチド(HMGB1断片ペプチド)の適応症の拡大を目的とするもので、特許成立により米国におけるレダセムチドに基づく炎症性腸疾患の治療用医薬開発の可能性を担保することができるとしている。なお、同件による22年7月期業績への影響はないとしている。

■近鉄エクスプレス <9375>  3,270円  +125 円 (+4.0%)  11:30現在
 近鉄エクスプレス<9375>がここ全般波乱相場のなか異彩の上げ足を示している。国際航空貨物輸送の大手で海上貨物も手掛けている。新型コロナウイルスのオミクロン株感染拡大の影響も限定的で、業績は好調に推移。22年3月期業績予想は2度にわたる上方修正を経て売上高が9400億円(前期比54%増)、営業利益を500億円から580億円(同70%増)を見込んでいる。株価はきょうで5連騰と強さを際立たせているが、PERは依然として6倍に過ぎず、割安感が強い。市場では「2月下旬に野村証券が、また直近ではモルガン・スタンレーMUFG証券がいずれも強気の投資判断に加え目標株価の引き上げを行っており、有事リスクが意識されるなかにあって好調な業績が素直に評価されている数少ない銘柄」(中堅証券ストラテジスト)としている。

■アイル <3854>  1,306円  +43 円 (+3.4%)  11:30現在
 アイル<3854>は5日ぶり反発。同社は7日取引終了後、22年7月期第2四半期累計(8~1月)連結営業利益は8億4700万円だったと発表した。通期計画20億円に対する進捗率は42.4%。なお、「収益認識に関する会計基準」適用のため、前年との比較は記載されていない。主力のパッケージソフトウェア「アラジンオフィス」の商品力強化などで、受注実績は堅調に推移した。なお、前年同期は新型コロナウイルスの影響に伴う検収時期の変更によって売上高が増加しており、その反動が出ているとした。

■VIX短先物 <1552>  2,596円  +70 円 (+2.8%)  11:30現在
 国際のETF VIX短期先物指数<1552>が3日続伸。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。7日の米VIX指数は前日に比べ4.47(13.98%)ポイント高の36.45に上昇した。米欧諸国がロシア産原油の輸入禁止を検討していると伝わり、原油価格が急伸したことが嫌気され、同日のNYダウは797ドル安と急落した。これを受けVIX短先物は値を上げている。

■フェローテク <6890>  2,087円  +55 円 (+2.7%)  11:30現在
 フェローテックホールディングス<6890>は朝安スタートもプラスに転じ、5日ぶりに反発している。7日の取引終了後、パワー半導体用絶縁放熱基板を製造する中国子会社の江蘇富楽華半導体科技が、四川省内江市政府管轄下の内江経済技術開発区管理委員会と新工場建設に関する投資契約を結ぶと発表しており、これが好材料視されている。パワー半導体市場の急速な拡大や高性能化(高放熱性、機械的特性、耐候性など)ニーズに対応するため、パワー半導体基板の第3工場を建設する予定で、総投資額は10億元(約183億円)。用地交付日から2年以内の建設着工を予定しているという。なお、22年3月期業績への影響は軽微としている。

■タカラバイオ <4974>  2,214円  +42 円 (+1.9%)  11:30現在
 タカラバイオ<4974>が6日ぶりに反発している。同社は7日、mRNA合成を効率的に行うためのmRNAワクチン開発用試薬を発売したと発表したことが材料視されているもよう。前日に昨年来安値を更新したこともあって買いが入りやすくなっているようだ。今回発売したのは「Takara IVTpro mRNA Synthesis System」、「T7 RNA Polymerase ver.2.0」、「Pyrophosphatase(inorganic)」の3製品で、いずれも研究用試薬。mRNAは、細胞内でゲノムの遺伝情報からタンパク質をつくる際に必要な分子であり、近年は新型コロナウイルスに対するmRNAワクチンが開発され、新たな創薬モダリティ(治療法)として注目されている。

■キヤノン <7751>  2,621.5円  +42 円 (+1.6%)  11:30現在
 キヤノン<7751>は3日ぶりに反発している。7日の取引終了後に開催した22年経営方針説明会で25年12月期にカメラなどイメージング部門の売上高で1兆円(21年12月期6535億円)を目指すと発表しており、これを好感した買いが入っている。本体・レンズのラインアップを拡充しミラーレスカメラでも世界シェアナンバーワン確立を目指すほか、監視カメラなどネットワークカメラの強化、光学技術を核とするイメージングビジネスの展開などを進めるとしている。また、配当性向50%をメドに、年間配当160円を早期に実現するとしている。

■東京エレクトロン <8035>  52,520円  +590 円 (+1.1%)  11:30現在
 東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連のほか、フェローテックホールディングス<6890>など関連部材メーカー、SUMCO<3436>、信越化学工業<4063>などシリコンウエハーメーカーなど、半導体関連株が軒並みプラス圏に切り返している。ウクライナ問題を背景としたリスクオフムードは続いているが、全体相場は目先売り一巡感から、大きく売り込まれたグロース株セクターには空売り買い戻しや、自律反発を見込んだ押し目買いが入っている。市場では「テクニカル的な反発で持続性には乏しいが、ショートカバーの流れに乗れば、もう一段の上値もありそうだ」(中堅証券ストラテジスト)としている。

■ビジョナル <4194>  7,960円  +80 円 (+1.0%)  11:30現在
 東証マザーズ指数は続落して始まったものの、その後は押し目買いが優勢となりプラス転換、足もとフシ目の700ポイントを回復する場面があった。ウクライナ情勢を横目に世界的な株価波乱に見舞われるなか、東京市場ではグロース株の宝庫であるマザーズ市場への売りが顕著となっていた。信用取引の買いが高水準に積み上がっていたが、直近では追い証回避の投げ売りが観測されるなか、株式需給面の改善も指摘されていた。きょうは、時価総額上位のビジョナル<4194>やフリー<4478>、サンバイオ<4592>、JTOWER<4485>といった銘柄が買い優勢の展開で全体指数を支えている。

■SPDR <1326>  21,440円  +140 円 (+0.7%)  11:30現在
 SPDRゴールド・シェア<1326>やNEXT FUNDS 金価格連動型上場投信<1328>、純金上場信託(現物国内保管型)<1540>といった金ETFが高い。7日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は前週末比29.3ドル高の1トロイオンス=1995.9ドルに上昇。一時2007.5ドルと20年8月以来、1年7カ月ぶりの高値に買われた。米欧諸国がロシア産原油の輸入禁止を検討していると伝わり、原油価格が急伸。同日のNYダウが大幅安となるなか、リスクオフ姿勢が強まり金に見直し買いが流入している。

■日揮ホールディングス <1963>  1,215円  +3 円 (+0.3%)  11:30現在
 日揮ホールディングス<1963>が全般地合い悪のなか強さを発揮しプラス圏で推移。同社株は前日も日経平均が急落するなか高く引けていたが、きょうも継続的に投資マネーを引き寄せている。ウクライナ侵攻を受けたロシアに対する経済制裁の動きがエネルギー価格の高騰に拍車をかけている。コスト上昇による企業業績への影響が懸念されるが、一方でエネルギー価格上昇が追い風となる資源関連株の一角には買いが入っている。同社は総合エンジニアリングの国内トップでLNGプラントのほか、再生可能エネルギー分野にも展開が厚いことで、関連有力株としての位置付けで買いが優勢となっている。

■セリア <2782>  2,650円  -224 円 (-7.8%)  11:30現在
 セリア<2782>は急落で昨年来安値を更新。7日の取引終了後に発表した2月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比7.6%減と4カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気されている。客数が同7.3%減と落ち込んだほか、客単価も同0.4%減となった。なお、全社売上高は同2.7%減だった。

■ファーマフーズ <2929>  1,490円  -72 円 (-4.6%)  11:30現在
 ファーマフーズ<2929>は大幅反落。同社は7日取引終了後、22年7月期第2四半期(8~1月)連結営業利益は20億3200万円(前年同期は8100万円の赤字)と発表したが、黒字転換を好感した買いは限定的のもよう。通期計画57億7300万円(前期比1.8%増)は据え置かれた。商品ラインアップが増えたことで、より投資効率がよい商品への広告投資を行うことができるようになり、利益増加につながったとした。

■ソケッツ <3634>  928円  +150 円 (+19.3%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ソケッツ<3634>がストップ高の928円水準でカイ気配となっている。7日の取引終了後、クッキーレス感性ターゲティング広告サービス「Trig’s」のオープントライアルを開始したと発表したことが好感されている。今回のオープントライアルは、同社独自の感性AIを活用し、クッキーを利用せずにインターネット媒体の記事・情報・コンテンツの文脈だけではなく読者の感情や感性を推測し、関連情報、関連広告を表示する取り組み。実施媒体は集英社(東京都千代田)のWebメディア9媒体で、味の素<2802>、エイチ・アイ・エス<9603>など10社がトライアルに参加するとしている。

■アスカネット <2438>  1,480円  +230 円 (+18.4%)  11:30現在
 アスカネット<2438>が急反騰している。7日の取引終了後、22年4月期の単独業績予想について、売上高を62億7000万円から63億2600万円(前期比9.6%増)へ、営業利益を2億8500万円から4億4100万円(同59.0%増)へ、純利益を2億円から3億1200万円(同38.7%増)へ上方修正したことが好感されている。遺影写真など画像映像のデジタル加工や通信出力サービスを提供するフューネラル事業で新規顧客獲得が堅調に推移したことに加えて、フォトブック事業でウェディング市場における新型コロナウイルス感染症拡大の影響が想定ほどではなかったことや、スタジオ向け写真集が好調なことが要因としている。なお、第3四半期累計(21年5月~22年1月)決算は、売上高46億8800万円(前年同期比11.9%増)、営業利益3億6900万円(同2.6倍)、純利益2億6200万円(同2.1倍)だった。

●ストップ高銘柄
 テーオーHD <9812>  315円  +80 円 (+34.0%) ストップ高   11:30現在
 東京ラヂエーター製造 <7235>  565円  +80 円 (+16.5%) ストップ高   11:30現在
 など、3銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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