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【材料】HPが決算発表 アナリストからは前向きな見方も=米国株個別

 HP<HPQ>が前日引け後に11-1月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。好調なPC需要を背景に通期業績見通しも上方修正した。一方、世界的なロシア制裁により、第2四半期の利益には打撃があるとも述べていた。

 同社のロレスCEOは「この四半期見通しには、世界的な対ロシア制裁による0.03ドルの影響が含まれている」と述べた。一方、「市場はいまや、パンデミック前よりも大幅に拡大している」とも語った。一方、「サプライチェーン問題は今年の残りの期間、印刷事業に影響を与え続けると見ているが、年内高止まりすると予想される受注残の増加に対処していく」としている。また、ロシアへの販売中止も発表した。

 ロシアの影響に言及したこともあり、発表直後の株価は時間外で冴えない反応も見られていた。ただ、アナリストからは前向きな見方が多く聞かれる。ロシアへの販売中止を決定したことを考慮すれば、今回の決算は印象的。一般消費者から企業向け需要への積極的な切り替えが見られるとの指摘が聞かれた。

 また、現在のサプライチェーンにおいて堅実な業績を上げており、平均販売価格の上昇により、長期的な利益見通しは改善されるはず。いずれ、利益の見通しは保守的であることがわかるだろうとの見解も聞かれる。

 現在の株価は前日終値を挟んで上下動している。

(11-1月・第1四半期)
・1株利益(調整後):1.10ドル(予想:1.02ドル)
・売上高:170.3億ドル(予想:165.0億ドル)
  パーソナルシステムズ:122億ドル(予想:116.3億ドル)
  プリンティング:48.3億ドル(予想:48.8億ドル)
・営業利益率(調整後):8.8%(予想:8.7%)
・FCF:14億ドル(予想:18億ドル)

(2-4月・第2四半期)
・1株利益(調整後):1.02~1.08ドル(予想:1.02ドル)

(通期見通し)
・1株利益(調整後):4.18~4.38ドル(従来:4.07~4.27ドル)(予想:4.18ドル)
・FCF:45億ドル以上(予想:47億ドル)

(NY時間10:24)
HP<HPQ> 34.81(+0.45 +1.31%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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