【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ディスコ、日電産、EV関連
ディスコ <日足> 「株探」多機能チャートより
ディスコ<6146>は反発。11日の取引終了後に発表した22年3月期第3四半期(10~12月)の単体出荷額の速報値が前年同期比54.0%増の576億円に拡大しており、これが好感された。顧客の強い投資意欲に対応すべく工場はフル稼働を継続しており、精密加工装置と消耗品の出荷額がともに四半期ベースで過去最高を記録した。また、あわせて発表した第3四半期売上高は同43.3%増の536億円だった。
■クリエイトS <3148> 3,235円 +95 円 (+3.0%) 本日終値
クリエイトSDホールディングス<3148>は5日ぶりに反発。同社は11日取引終了後、22年5月期第2四半期累計(6~11月)連結営業利益は88億4300万円(前年同期比8.7%減)と発表した。通期計画193億8000万円(前期比4.0%減)に対する進捗率は45.6%。株価は前日まで4日続落となっており、きょうは材料出つくしの買いが優勢となっているようだ。ドラッグストア事業では前年同期の新型コロナウイルス感染予防対策商品や巣ごもり商品を中心とした需要拡大に対する反動減があった一方で、調剤薬局では受診抑制による処方箋応需枚数の減少影響は一巡し、堅調に推移しているとした。
■ヒューリック <3003> 1,108円 +29 円 (+2.7%) 本日終値
ヒューリック<3003>が反発。11日の取引終了後、集計中の21年12月期連結業績について、売上高が4200億円から4400億円(前の期比29.5%増)へ、営業利益が1100億円から1130億円(同12.3%増)へ、純利益が650億円から680億円(同6.9%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。主力の賃貸事業が堅調に推移したことに加え、競争優位性のある賃貸ポートフォリオの再構築を前倒しで実行したことで物件売却が想定以上に順調に進んだことが要因。また、加えて有利子負債の増加を抑制したことにより、金融費用が抑えられたことも寄与した。なお、19円を予定していた期末配当予想を20円にすると合わせて発表した。年間配当は39円(前の期36円)となる。
■住友電気工業 <5802> 1,673.5円 +43 円 (+2.6%) 本日終値
住友電気工業<5802>が3日続伸。水戸証券は11日、同社株のレーティングを新規「B+」でカバレッジを開始した。目標株価は2050円とした。同社は電線最大手で自動車用ワイヤーハーネスでは世界シェアトップを誇る。昨年11月に22年3月期連結業績予想は営業利益が1750億円から1450億円(前期比27.3%増)へ下方修正された。半導体不足などで自動車生産の動向が不透明であることなどが考慮された。ただ、同証券では23年3月期の同利益は自動車販売台数の回復で1920億円と大幅増益となると予想。ワイヤーハーネスの伸びに加え自動車のCASE(つながる車、自動化、シェアリング、電動化)領域に対応した製品、電力や情報通信インフラ関連製品の成長により長期的な成長が期待できるとみている。
■日本電産 <6594> 12,670円 +325 円 (+2.6%) 本日終値
日本電産<6594>が5日ぶりに反発。きょう付の日本経済新聞朝刊で「中国に工場を新設し、電気自動車(EV)向けなどの歯車を加工する工作機械を増産する」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、三菱重工業<7011>から21年8月に買収した日本電産マシンツールの工場として、グループの工場が集積する浙江省平湖に新設するという。投資額は500億円とされ、主力のモーター以外にもEV関連事業を拡大する計画としている。
■レーザーテック <6920> 31,360円 +630 円 (+2.1%) 本日終値
レーザーテック<6920>が6日ぶりに満を持して反発に転じた。ここ米長期金利上昇を背景としたハイテク系グロース株への売り圧力が東京市場にも及び、半導体セクターでは高PERの同社株の保有ポジションを落とす動きが強まっていた。前日までの5営業日で株価を4500円以上も切り下げていたが、前日の米国株市場ではパウエルFRB議長の米上院での議会証言を受けてハイテク株を中心に買い戻される流れとなり、それに乗る形で同社株にもリバウンド狙いの買いが流入している。マスクブランクス検査装置で世界シェアを独占し、特に先端半導体の製造で必須となるEUV露光装置対応商品では高い利益貢献が見込まれているだけに、潜在的な買いニーズは強い。
■三井ハイテック <6966> 9,670円 +190 円 (+2.0%) 本日終値
三井ハイテック<6966>、田中化学研究所<4080>がいずれも5日ぶりに切り返しに転じたほか、日本電解<5759>、新電元工業<6844>、菊水電子工業<6912>、HIOKI<6866>など電気自動車(EV)関連株に値を飛ばすものが目立っている。米国株市場では年初から水準を大きく切り下げてきたテスラ<TSLA>が今週に入り75日移動平均線を足場にリバウンドに転じていることや、国内ではEV用駆動モーターを手掛ける日本電産<6594>について12日付の日本経済新聞が「(日電産は)中国に工場を新設し、EV向けなどの歯車を加工する工作機械を増産する」と報じたことが同社の株価を刺激する形となった。こうした流れが他のEV関連株の物色人気を誘発する格好となっている。
■メルカリ <4385> 5,330円 +100 円 (+1.9%) 本日終値
東証マザーズ指数が3日続伸。昨年末から年明けにかけて大きく下値を探る展開を余儀なくされたが、前週末に下げ止まる動きをみせていた。きょうは大きく買い優勢となり一時3%を超える上昇をみせ、フシ目の900台を回復している。前日の米国株市場ではパウエルFRB議長の米上院での発言を受け、ナスダックに上場するハイテク成長株に買い戻しの動きが顕在化した。これに伴いマザーズ市場も市場のセンチメント改善を映し、売り込まれた銘柄を中心に買いを誘っている。指数影響度の大きい時価総額上位銘柄では、時価総額トップのメルカリ<4385>のほか、ビジョナル<4194>、Appier Group<4180>、弁護士ドットコム<6027>、プラスアルファ・コンサルティング<4071>、FRONTEO<2158>、セルソース<4880>などが買われ全体相場を押し上げている。
■トヨタ自動車 <7203> 2,359.5円 +37.5 円 (+1.6%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>が3日続伸と上値追い基調を継続。全体相場が波乱展開となるなかも相対的に強さを際立たせていたが、きょうも機関投資家とみられる根強い買いを呼び込んでいる。国内で断トツの時価総額を誇るが、PERなどに割安感がありバリュー株としての位置付けで投資資金が集まりやすい。米国での新車販売台数が2021年は米ゼネラル・モーターズ<GM>を上回るなど躍進が目立ち、電動化戦略でも電気自動車(EV)シフトに対応した新たな目標を掲げ注力姿勢をみせており、海外マネーの見直し買いを誘導する形となっている。
■新田ゼラチン <4977> 683円 +100 円 (+17.2%) ストップ高 本日終値
新田ゼラチン<4977>はストップ高。同社はきょう、子会社のニッタ・ゼラチン・インディアの研究によって、コラーゲンペプチドの摂取量が低用量でも変形性関節症を緩和できることが判明したという研究論文(動物実験)が、学術誌「Journal of Orthopedic Research and Therapy」に掲載されたと発表した。この研究は、モノヨード酢酸(MIA)を関節に注射することにより変形性関節症(OA)誘発ラットモデルに対し、従来のコラーゲンペプチド(CP)と比較して、バイオコラーゲンペプチド(BACP)の有効摂取量を評価するために実施したもの。摂取後にラットが回転棒(強制運動活動)から落ちる時間、熱痛覚過敏、寒冷過敏症、膝の厚さなどの有効性パラメーターを用いて測定したところ、有意な改善を示した。この研究結果から、BACPは従来のCPと比較して、半分の摂取量でも十分にOAに効果があることが示唆されたとし、より低用量で変形性関節症を改善することが示されたとしている。
■ゼネラル・オイスター <3224> 1,132円 +150 円 (+15.3%) ストップ高 本日終値
ゼネラル・オイスター<3224>はストップ高。11日の取引終了後、阪和興業<8078>と資本・業務提携すると発表しており、これが好材料視された。財務基盤の強化により資本を充実化させるとともに、コロナ禍で抑制していた成長投資を積極的に行い、設備更新投資に要する資金を確保するのが狙い。資本面では阪和興と筆頭株主であるネクスタ匿名組合を割当先、1月27日を払込期日とする合計56万1000株の第三者割当増資を実施する。なお、調達資金約4億9000万円は陸上養殖の量産化へ向けた投資やEC通販事業の強化、大槌工場の増産対応費用などにあてる方針だ。
●ストップ高銘柄
新田ゼラチン <4977> 683円 +100 円 (+17.2%) ストップ高 本日終値
など、2銘柄
●ストップ安銘柄
ブイキューブ <3681> 837円 -150 円 (-15.2%) ストップ安 本日終値
以上、1銘柄
株探ニュース