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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 シカゴにサヤ寄せでショートカバーが先行も、自律反発の域は脱せず


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 28210 +310 (+1.11%)
TOPIX先物 1958.0 +18.5 (+0.95%)
シカゴ先物 28215 +315
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 20日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)の感染拡大によってオランダがロックダウン(都市封鎖)に踏み切るなど、景気減速への懸念が高まるなか、米国でも新規感染者数が急増していることから景気敏感株を中心に売りが優勢だった。また、バイデン政権の税制・支出法案の実現が不透明になったとして、ゴールドマン・サックスが同法案が成立しないことを前提に2022年の米経済成長率の見通しを引き下げたことも重荷となった。S&P500業種別指数は電気通信サービス、家庭用品・パーソナル用品、食品・生活必需品小売が上昇する一方で、自動車・同部品、耐久消費財・アパレル、各種金融が下落。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は日中大阪比315円高の2万8215円で取引を終えた。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比110円安の2万7790円で始まり、開始直後につけた2万7780円を安値に上昇に転じると、2万8000円を挟んだ保ち合いを継続。終盤にかけてレンジを切り上げる格好となり、2万8210円で取引を終えた。

 本日の日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。昨日の段階でバイデン政権の税制・支出法案を巡る不透明感からグローベックスの米株先物が大きく下げていたこともあり、先回り的な動きによって日経225先物は600円を超す下落を見せていた。織り込み済みとなるなか、ショートカバーが先行する格好になりそうだ。もっとも、自律反発の域は脱せず、リバウンド基調は強まりづらい。

 なお、マンチン上院議員は規模を1兆7500億ドルに縮小する場合に限り支持すると述べたと報じられており、法案成立の可能性もあることから、ショートの動きも落ち着きを見せよう。一方で、世界的にオミクロン株の感染が拡大しており、日本国内でも沖縄県で感染者数が急増している。薄商いのなか、関連した報道にはアルゴが発動しやすく、これが裁定解消売りを誘発させてくる可能性もあり、ポジションを傾けてくる動きは限られよう。

 VIX指数は22.87に上昇し、一時27.39まで上げ幅を広げた。日中の安値圏で終えているものの、投資家心理を神経質にさせよう。そのため、引き続きポジションは傾けづらい需給状況であり、買い一巡後は短期的なトレードが中心となりやすく、コール売りによるプレミアム狙いや2万8000円水準でのリバウンド狙いのロングスタンスになりそうだ。また、昨日の大幅な下げに対する修正リバウンドとなれば、NTロングによるスプレッド狙いの動きも意識されよう。

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