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【特集】10人に1人が行う副業・兼業、その注意点は

清水香の「それって常識? 人生100年マネーの作り方-第41回
清水香(Kaori Shimizu)
FP&社会福祉士事務所OfficeShimizu代表
清水香1968年東京生まれ。中央大学在学中より生損保代理店業務に携わるかたわらファイナンシャルプランナー(FP)業務を開始。2001年に独立後、翌年に生活設計塾クルー取締役に就任。2019年よりOfficeShimizu代表。家計の危機管理の観点から、社会保障や福祉、民間資源を踏まえた生活設計アドバイスに取り組む。一般生活者向けの相談業務のほか執筆、企業・自治体・生活協同組合等での講演活動なども幅広く展開、テレビ出演も多数。 財務省の地震保険制度に関する委員を歴任、現在「地震保険制度等研究会」委員。日本災害復興学会会員。

前回記事「親の税金が11万円増! 子どものバイト収入に要注意」を読む

副業や兼業を希望する人が、年々増えているようです。

厚生労働省の資料*によれば、現在、副業や兼業をしている人は全体の9.7%。副業する理由の多くは、収入を増やすためです。人生100年時代には、収入源が複数あることは、将来の生活の安定につながり、収入の減少リスクに対する備えになり得るでしょう。
*労働政策審議会安全衛生分科会「副業・兼業に係る実態把握の内容等について」(令和2年8月19日)

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他方、キャリア志向の副業も見られます。財務省の資料**によれば、
「自分が活躍できる場を広げたい」
「様々な分野の人とつながりができる」
「現在の仕事で必要な能力を活用、向上させるため」

――など、現状のキャリアを発展させたり、自らの成長の機会を得たりしようと副業に臨む層もいます。コロナ禍のリモートワークや余暇で注目が集まった面もあるでしょう。
**「ファインナンス2021年6月号」

超長寿化の影響もあるでしょう。もはや"余生"ではなく第2の人生となったリタイア後をどう過ごすかは、多くの人の課題になっています。

総務省の調査によれば、収入を得ている高齢者の9割近くは70歳以上まで働きたいと考えています。副業に参入して今とは別のスキルを持つことは、より自分らしい仕事や暮らしを先々実現させる手段にもなり得るからかもしれません。

■現在収入を得ている人は、何歳まで仕事をしたいか
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注:「令和元年度 高齢者の経済生活に関する調査」(総務省)を基に作成

ただ現状では、副業等を認める企業は増えてはいるものの、全体の3割程度。労働者の労務管理や情報漏洩、利益相反など課題があると考える企業が多いためです(内閣府調査)。金融機関が副業等を許容しているケースはより少なく、横浜銀行がこの10月に副業等を解禁して話題になりました。

その一方で、政府は副業等を推進しています。2017年策定の「働き方改革実行計画」を踏まえ、厚労省は18年にモデル就業規則を改定しました。ここには「労働者は勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる」と記されており、20年改定の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」でも、企業は「原則、副業・兼業を許容する方向とすることが適当である」としています。

少し先には、副業をめぐる環境が整えられ、副業をすることがありふれた働き方のひとつとして、選択されるようになるのかもしれません。

ただし注意点もあります。副業をするときに欠かせない手続きを怠ったり、必要な確定申告をしなかったりすると、後々困った事態になりかねません。具体的に確認していきましょう。

まず会社の就業規則を確認

勤務先で副業を認められているかどうかは、就業規則や労働契約で会社ごとに決められています。まずは勤務先のルールを確認するところが出発点です。

副業等が認められている場合、副業の内容や労働時間など、必要な事項を会社の規定に従い従業員本人が届け出ます。勤務先は、その内容を確認のうえ、その従業員の副業の可否を決定します。

勤務先は自社の勤務時間だけでなく、その従業員が副業で勤務している時間もあわせて管理することが求められています。そのため、勤務内容について詳細な確認が必要になるのです。後々トラブルにならないよう、勤務先と十分に話し合い、合意を交わしたうえで副業に臨む必要があります。

副業で収入を得たら、所得税の確定申告が必要になる場合があります。副業も含めた正しい所得を計算し直して、所得税の過不足を調整します。税金を納めるばかりではなく、天引きされている源泉所得税が本来額より多かったときは、還付を受けられることもあります。

会社員として働きながら副業をする場合、確定申告が必要になるのは以下のケースになります。



 

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