【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):エプソン、ラウンドワン、パンパシHD
エプソン <日足> 「株探」多機能チャートより
ユーザベース<3966>が反発。午後1時ごろ、子会社ニューズピックスが日本アイ・ビー・エム(東京都中央区)と女性管理職育成/開発プログラムの提供を開始すると発表しており、これが好材料視された。同プログラムは、経団連が提唱する「役員に占める女性役員比率を2030年までに30%にする」目標の実現に向け、女性管理職の裾野を拡大させることを優先目標として、22年春から提供を開始する。対象者は次期女性管理職候補、受講期間は3カ月間程度を想定。プログラムはオンラインで受講できるほか、対面型のネットワーキングコンテンツも含まれるとしている。
■セイコーエプソン <6724> 1,975円 +17 円 (+0.9%) 本日終値
セイコーエプソン<6724>は3日ぶりに反発。同社はきょう午前11時ごろ、デジタル温度補償水晶発振器(DTCXO)を内蔵した産業用途向けリアルタイムクロックモジュールの新ラインアップとして、「RX8901CE」と「RX4901CE」を開発し、サンプル出荷を開始したと発表した。従来品「RX8804CE」と比較して消費電流を30%削減したほか、タイムスタンプ記録回数を1回から最大32回へ拡張した。また、同じくデジタル温度補償水晶発振器(DTCXO)を内蔵した車載用途向けリアルタイムクロックモジュールの新ラインアップとして、「RA8000CE」と「RA4000CE」を開発し、サンプル出荷を開始したことも発表した。従来車載品「RA8804CE」と比較して、動作温度範囲をマイナス40度からプラス125度までと拡大し、タイムスタンプ記録回数を2回に拡張したうえで、新たにリセット出力機能を搭載したとしている。
■大王製紙 <3880> 1,904円 +15 円 (+0.8%) 本日終値
大王製紙<3880>が4日ぶりに反発。前週末10日の取引終了後、22年2月1日納品分から段ボール原紙と包装用紙を値上げすると発表しており、これが好材料視された。段ボール原紙を1キログラム当たり10円以上、包装用紙を15%以上値上げする。段ボール原紙など産業用紙事業は、原燃料価格の高騰や物流コストの上昇が続き、事業環境は非常に厳しい状況にあり、徹底したコストダウンや構造転換を続けてきたものの、同社単独の努力だけではコストアップを吸収しきれない状況となっているためとしている。
■ラウンドワン <4680> 1,465円 +10 円 (+0.7%) 本日終値
ラウンドワン<4680>が反発。SMBC日興証券が10日付で、投資評価「1」を継続し、目標株価を1800円から1900円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、米国は国内より早い回復をみせ足もと好調であることや、国内は緊急事態宣言解除後に回復基調が鮮明となり、21年11月既存店売り上げは一昨年比4%減まで回復していることなどを評価。なかでも国内は回復にとどまらず、成長に向けた施策を打っており、好調なプライズの設置台数を大幅に拡大(クレーンゲームパーク)するための改装を全店の約半数で実施する方針で、改装した店舗の売り上げは大きく伸長し、今後の既存店成長への貢献期待は高いとしている。
■シーイーシー <9692> 1,084円 -204 円 (-15.8%) 本日終値 東証1部 下落率トップ
シーイーシー<9692>が急落。前週末10日の取引終了後、22年1月期の連結業績予想について、売上高を500億円から455億円(前期比5.2%減)へ、営業利益を52億円から40億5000万円(同19.8%減)へ、純利益を35億5000万円から25億5000万円(同36.8%減)へ下方修正したことが嫌気された。主要顧客である製造業でICT投資が抑制傾向にある事業領域が残っていることに加えて、世界的な半導体の供給不足に起因するインフラ構築事業の入札不調や納期の遅れ、緊急事態宣言による地方を拠点とする子会社事業の停滞などが要因。また、一部で不採算案件が発生したことも響く見通しという。なお、第3四半期累計(2~10月)決算は、売上高335億2700万円(前年同期比6.8%減)、営業利益30億4300万円(同18.5%減)、純利益17億9800万円(同41.2%減)だった。
■アドベンチャー <6030> 9,090円 -740 円 (-7.5%) 本日終値
アドベンチャー<6030>が大幅続落。同社は3日に海外市場での公募増資と自己株処分を発表しており、この日から発行・処分価格決定期間に入っている。このため、警戒感からの売りが先行した様子だ。
■パンパシHD <7532> 1,722円 -39 円 (-2.2%) 本日終値
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>が4日続落し年初来安値を更新。10日の取引終了後に発表した11月の月別販売高状況(速報)で、既存店売上高が前年同月比1.2%減と3カ月ぶりに前年実績を割り込んだことが嫌気された。新型コロナウイルスの感染状況が落ち着き、外出機会が増加したことで、化粧品、香水、ヘアケアなどの身支度品や旅行関連、レジャー用品などが伸長したが、前年より休日が1日少ないことが響いた。なお、全店売上高は同0.8%増だった。
■日本パワーファスニング <5950> 152円 +50 円 (+49.0%) ストップ高 本日終値
日本パワーファスニング<5950>がストップ高。同社は10日取引終了後、21年12月期連結業績予想について、売上高を52億5000万円から53億円(前期比0.2%減)へ、営業利益を8000万円から1億円(前期は1億4600万円の赤字)へ、純利益を7000万円から19億円(同3億2200万円の赤字)へ上方修正するとともに、未定としていた年間配当予想を未定から5円へ復配の見通しを示しており、これらが好感された。グループの業績に関係の深い建設・住宅業界における新設住宅着工戸数及び民間設備投資関連投資などが回復に転じたこともあり、業績は前回予想を上振れる見込みとなった。また、中国連結子会社である蘇州強力五金の全持ち分を譲渡したことに伴い、売却益を特別利益として計上することも影響するとした。
■Fインタ <7050> 2,642円 +500 円 (+23.3%) ストップ高 本日終値
フロンティアインターナショナル<7050>がストップ高の2642円に買われた。前週末10日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(5~10月)連結業績について、売上高が98億円から102億8200万円(前年同期比54.5%増)へ、営業利益が11億円から14億100万円(同4.8倍)へ、純利益が7億円から9億2900万円(同3.3倍)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。企業及びパブリックセクターからの受注が好調に推移したことが要因。また、国際的スポーツ案件での開催縮小や中止などのリスクも考慮した予想となっていたが、予想以上のリスクが発生せずに完了したことも寄与した。なお、22年4月期通期業績予想は引き続き未定としている。
■クリエアナブキ <4336> 737円 +100 円 (+15.7%) ストップ高 本日終値
クリエアナブキ<4336>が100円高はストップ高に買われた。前週末10日の取引終了後、穴吹興産<8928>がクリエアナに対して完全子会社化を目的にTOBを実施すると発表した。TOB価格を1株910円としたことから、これにサヤ寄せする格好となったようだ。穴吹興産は現在、クリエアナ株の57.23%を所有している。買い付け予定数は98万8955株(下限21万8100株、上限設定なし)で、買い付け期間は12月13日から2022年1月28日まで。なおTOB成立後、クリエアナは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は10日付で監理銘柄(確認中)に指定している。
株探ニュース