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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 米消費者物価指数(CPI)の発表を控え2万8500円水準での膠着に


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 28560 -120 (-0.41%)
TOPIX先物 1983.0 -3.0 (-0.15%)
シカゴ先物 28570 -110
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 9日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。英政府は新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)の感染拡大を受けて行動規制を強化するなど、欧州で同様の動きが広がるとの懸念が高まった。また、翌日に11月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることも買い手控えの動きに繋がった。S&P500業種別指数はヘルスケア機器・サービス、家庭用品・パーソナル用品、食品・生活必需品小売が上昇する一方で、自動車・同部品、半導体・同製造装置、不動産が下落。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は日中大阪比110円安の2万8570円で取引を終えた。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比10円高の2万8690円で始まり、2万8710円まで上昇した後は軟化し、じりじりと下落幅を広げる動きとなった。2万8550円まで下落し、いったんは2万8700円水準まで切り返す場面も見られたものの、取引終了にかけて再び売られる格好となり、2万8560円で取引を終えた。

 本日の日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。本日は12月限の先物オプション特別清算指数算出日(メジャーSQ)となるが、海外株安を受けてSQ値はオプション権利行使価格の2万8500円水準と低めに決まりそうであり、SQ値が心理的な支持線として意識される可能性がありそうだ。

 ただし、昨日の東証1部の売買高は11月25日以来、10営業日ぶりに10億株を下回る薄商いだった。本日はSQに絡んだ商いが加わるため10億株を上回ると見られるものの、日中は膠着感の強い相場展開になりそうだ。市場では今晩発表される米国のCPIに関心が集まっており、伸びがさらに加速すれば米連邦準備理事会(FRB)の利上げ前倒し観測に繋がる可能性が警戒されている。

 また、中国の不動産リスクについても神経質にさせよう。中国恒大は6日に猶予期間を終了したドル建て債の利払い不履行によって、フィッチ・レーティングスが長期発行体デフォルト格付けを引き下げている。様子見ムードが強まりやすく、2万8500円水準に位置する5日移動平均線を下回ってくる局面においては、短期的なショートの動きにも注意しておきたい。

 VIX指数は21.58に上昇したが、前日に25日、75日線水準まで低下したことから、いったんは反発しやすい水準である。リスクオフには向かわないものの、まずはCPIの結果待ちとなる。そのため、ポジションを傾けづらくなるため、ヘッジを考慮したNTでのスプレッド狙いの動きに向かわせよう。

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