【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 米先物の動向を睨みながらの短期的なトレードが中心に
大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 27680 +210 (+0.76%)
TOPIX先物 1916.0 +20.0 (+1.05%)
シカゴ先物 27675 +205
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
30日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリング(量的金融緩和の縮小)を議論する考えを示したことにより、売り優勢の展開となった。また、新型コロナウイルスの変異型(オミクロン型)の感染拡大により世界経済の回復が遅れるとの見方も重荷となった。そのほか、11月のシカゴ購買部協会景気指数(PMI)のほか、コンファレンス・ボードが発表した11月消費者信頼感指数がいずれも市場予想を下回ったこともセンチメントを冷ます格好となった。S&P500業種別指数はテクノロジー・ハード・機器のみが上昇した。一方で、電気通信サービス、家庭用品・パーソナル用品、メディアが下落。
シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比205円高の2万7675円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比140円高の2万7610円で始まり、2万7380円と下げに転じる場面もあったものの持ち直し、米国市場の取引開始後には一時2万7840円まで上げ幅を広げる場面がみられた。終盤にかけては2万7440円~2万7730円辺りでの推移を続け、2万7680円で取引を終えた。
本日の日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや買い先行で始まろう。ただし、米モデルナCEOが示したオミクロン株への既存のワクチン効果は弱いとする見通しをきっかけとした前日の大幅な下落に対する買い戻しの動きにとどまりそうだ。また、MSCIのリバランスを通過したことによる反動も想定されるところである。一方でNYダウが650ドルを超える大幅な下落となったことで、戻り待ちのショートが警戒されやすい。米国のテーパリングは概ね既定路線とみられているものの、需給状況が不安定なだけにリバウンドを狙った動きも限られそうだ。
日経225先物は10月7日につけた安値2万6980円が視野に入っているなかでポジションを一方向には傾けづらく、ヘッジを取りながらのスプレッド狙いの動きとなろう。VIX指数は27.19に上昇しており、チャート形状としては切り上がる5日移動平均線を支持線としているほか、25日線の切り上がりにより75日線とのゴールデンクロスが接近しているため、トレンドは上向きとなる。リスク回避姿勢はくすぶりやすく、グローベックスの米先物の動向を睨みながらの短期的なトレードが中心になりそうだ。
株探ニュース