【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):村田製、ソフトバンクG、マネックスG
村田製 <日足> 「株探」多機能チャートより
NIPPO<1881>がストップ高。複数のメディアで「株式の非公開化を検討している」と報じられており、これが買い材料視された。きょう付の日本経済新聞朝刊の記事によると、「親会社のENEOSホールディングスと米ゴールドマン・サックスが設立した特別目的会社(SPC)がTOB(株式公開買い付け)を実施、ENEOS以外の株主から株式を買い取る」という。報道に対してNIPPOは、「当社が発表したものではない。7日開催の取締役で審議する予定だ」とコメントしている。
■ACCESS <4813> 1,126円 +150 円 (+15.4%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率4位
ACCESS<4813>が急反発し年初来高値を更新した。6日の取引終了後に発表した第2四半期累計(2~7月)連結決算が、売上高39億4100万円(前年同期比26.8%増)、営業損益18億1800万円の赤字(前年同期17億8800万円の赤字)、最終損益14億1200万円の赤字(同17億3500万円の赤字)となり、最終赤字が縮小したことが好感された。国内事業におけるIoT分野の受託開発案件やWebプラットフォーム分野及び海外事業におけるブラウザのロイヤルティー収入が増加した。ネットワーク事業の体制強化に伴う人件費やソフトウェアの減価償却費の増加による費用増が上回り、営業損益は赤字幅が拡大したが、営業外収益として投資事業組合運用益を計上したことなどが寄与した。なお、22年1月期通期業績予想は、売上高119億円(前期比58.3%増)、営業利益1億円(前期26億4100万円の赤字)、最終利益1000万円(同25億3700万円の赤字)の従来見通しを据え置いている。
■アイル <3854> 1,930円 +206 円 (+12.0%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
アイル<3854>が急騰。同社は中小企業向けを中心に商品の在庫管理や受発注などのシステム開発を手掛ける。6日取引終了後に発表した21年7月期決算は営業利益が前の期比7.6%増の18億2900万円だった。また、株主還元も強化し、前の期比2円増配となる17円とした。更に22年7月期も好調を継続、営業利益は20億円を見込んでいる。新型コロナウイルスの感染拡大を背景としたテレワーク導入の動きとあわせ、受発注を電話などからネット経由に切り替える動きが活発で同社の収益機会を広げている。また同日に中期計画も発表し、数値目標としては24年7月期に営業利益28億円を掲げており、これも株価を刺激した。
■東邦亜鉛 <5707> 2,450円 +248 円 (+11.3%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
東邦亜鉛<5707>、大平洋金属<5541>など非鉄株の一角が急動意。今回の日経平均採用銘柄の入れ替えでは両銘柄とも除外候補に挙げられていたが、継続採用となったことで買いを呼び込む形となった。いずれもショートポジションの解消が大きく影響したとみられるが、東邦鉛は直近JPモルガン経由で空売り残高が急増していた経緯がある。もっとも、両銘柄とも8月末を境に既に急速に上値指向となっており、アルミなどをはじめ非鉄市況の大幅上昇が株高を後押ししていた。
■東エレデバ <2760> 6,400円 +590 円 (+10.2%) 本日終値 東証1部 上昇率8位
東京エレクトロン デバイス<2760>が3連騰。6日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を1540億円から1630億円(前期比13.8%増)へ、純利益を44億円から48億円(同52.7%増)へ上方修正し、あわせて中間80円・期末95円の年175円を予定していた配当予想を中間・期末各95円の年190円にすると発表。データ通信量の増大などを背景とした世界的な半導体需要の拡大が続いており、同社グループでも半導体及び電子デバイス事業で、産業機器向けや車載向けをはじめとする幅広い分野における半導体製品の販売が好調に推移していることが要因としている。なお、年間配当は前期実績に対して65円の増配になる予定だ。
■ソフトバンクグループ <9984> 6,943円 +623 円 (+9.9%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
ソフトバンクグループ<9984>が3日続伸。日経平均寄与度の高い値がさ株にもかかわらず、全体指数が急上昇する局面でも上値の重さが目立っていたが、きょうは日経平均が3万円大台を回復したこともあり、これまでの鬱憤を晴らすがごとく400円以上の上昇をみせ、前日比6.5%高の6731円まで上値を伸ばす場面があった。今週末のメジャーSQ算出を控え先物主導の買い戻しが日経平均を押し上げている。それを背景としたインデックス買い(裁定買い)が同社株に浮揚力を与えている。中国政府の企業への統制強化の動きは警戒されるものの、足もとでは売り圧力につながる新たな動きは出ていない。同社が出資する中国電子商取引大手のアリババ<BABA>の株価は依然底値圏にはあるものの、8月下旬以降は下げ止まる動きをみせていることも買い安心感につながっている。
■マネックスグループ <8698> 654円 +37 円 (+6.0%) 本日終値
マネックスグループ<8698>が商い増勢のなか、上値追い態勢を明示している。長期にわたる世界的な金融緩和環境がコモディティ価格の上昇につながっているほか、仮想通貨にも影響を与えている。ビットコイン価格はここ再び上昇基調にあり、今朝8時時点で前日比9万5936円高の577万936円(ビットフライヤー提供)まで水準を戻した。同社は子会社に仮想通貨取引所のコインチェックを擁し、ビットコイン関連の象徴株として人気が集まりやすい。テクニカル的には目先75日移動平均線上に株価を浮上させており、底入れ反転を示唆している。
■村田製作所 <6981> 10,300円 +537 円 (+5.5%) 本日終値
■キーエンス <6861> 72,660円 +3,400 円 (+4.9%) 本日終値
キーエンス<6861>や村田製作所<6981>、任天堂<7974>が高い。日本経済新聞社は6日取引終了後、日経平均株価の定期入れ替えを発表し、上記3銘柄の新規採用を明らかにした。この日は、日経平均採用を好感する買いが流入した。一方、日清紡ホールディングス<3105>と東洋製罐グループホールディングス<5901>、スカパーJSATホールディングス<9412>の除外が発表された。日清紡HDと洋缶HDはウリ気配を交え大幅安に売られたが、スカパーJは買いが優勢だった。日経平均の入れ替えは10月1日に実施される。リバランスに伴う売買インパクトは9月30日の引けにかけ発生する見込みだ。
■ネットワンシステムズ <7518> 3,825円 +185 円 (+5.1%) 本日終値
ネットワンシステムズ<7518>が大幅高で3日続伸。6日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表。上限を400万株(発行済み株数の4.72%)、または100億円としており、取得期間は9月7日から12月23日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するとともに、資本効率の向上と株主還元の充実を図るためとしている。
株探ニュース