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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):メタップス、乃村工芸社、昭電工

メタップス <日足> 「株探」多機能チャートより
■メタップス <6172>  1,366円  +300 円 (+28.1%) ストップ高   本日終値
 メタップス<6172>がストップ高。きょう付けの日本経済新聞朝刊で、「米グーグルが日本で金融事業に本格参入することが8日までにわかった」と報じられており、買収先は、同社の持ち分法適用関連会社であるpringとされていることが好材料視されたようだ。記事によると、アルファベットC<GOOG>傘下のグーグルがみずほ銀行(東京都千代田区)などpringの既存株主から全株式を200億~300億円で取得する方向で最終調整に入ったとしている。報道に対してメタップスは「中期経営計画の実現に向けた事業ポートフォリオの見直しを進めているが、現時点で開示すべき決定した事実はない」とコメントしている。

■マクセルHD <6810>  1,251円  +8 円 (+0.6%)  本日終値
 マクセルホールディングス<6810>に強気評価が出ている。岩井コスモ証券は8日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は1450円に設定した。大きな事業構造改革は前期までに終了しており、新中期経営計画の初年度となる今期は各段階の利益が全て増益となりそうだ。民生用リチウム2次電池や半導体関連組み込みシステムなどが伸びる見通し。22年3月期の連結営業利益は60億円(前期比57.6%増)の予想だが、同証券では72億円への増額修正を見込んでいる。

■マックスバリュ東海 <8198>  2,505円  +9 円 (+0.4%)  本日終値
 マックスバリュ東海<8198>はしっかり。8日の取引終了後に発表した6月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比0.7%増となり、5カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。客数が同1.2%増となったことが寄与した。なお、全店売上高は同2.8%増だった。

■乃村工藝社 <9716>  884円  -72 円 (-7.5%)  本日終値  東証1部 下落率トップ
 乃村工藝社<9716>は大幅安。8日の取引終了後、22年2月期の連結業績予想について、売上高を1150億円から1050億円(前期比2.5%減)へ、営業利益を50億円から25億円(同48.8%減)へ下方修正すると発表しており、これを嫌気した売りが出た。催事や装飾に関する事業の延期や中止、飲食店舗における臨時休業のほか、商業施設の休業による各種展示会、イベント計画の延期・中止などが影響した。また、東京五輪・パラリンピック開催を機に計画されていた民間企業などによる各種周辺プロジェクトの中止に伴う売上高の減少も業績の下押し要因となった。なお、同時に発表した第1四半期(3~5月)決算は、売上高207億8500万円(前年同期比20.0%減)、営業利益9300万円(同93.3%減)だった。

■昭和電工 <4004>  3,090円  -45 円 (-1.4%)  本日終値
 昭和電工<4004>が3日続落。8日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、最終損益を110億円の黒字から140億円の赤字(前期763億400万円の赤字)へ下方修正したことが嫌気された。同日付で蓄電デバイス・システム事業を投資ファンドのアドバンテッジパートナーズ及び東京センチュリー<8439>が設立する新会社に売却すると発表した。エレクトロニクスやモビリティなどのコア成長事業へ積極的に投資を行う一方、経営資源の最適な配分を図ることが目的としており、これらにかかる事業構造改善費用300億円程度を特別損失として計上するためとしている。なお、売上高1兆3450億円(前期比38.1%増)、営業利益680億円(前期194億4900万円の赤字)は従来見通しを据え置いている。

■マニー <7730>  2,550円  -37 円 (-1.4%)  本日終値
 マニー<7730>は大幅反落。8日の取引終了後に発表した第3四半期累計(20年9月~21年5月)連結決算は、売上高129億3500万円(前年同期比9.0%増)、営業利益42億6800万円(同15.8%増)、純利益34億8000万円(同22.1%増)と大幅増益となったものの、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。新型コロナウイルス感染症の影響により病院での手術が制限されたことなどが影響し、アイレス針関連製品は引き続き苦戦したものの、市場回復の早い中国の売り上げが牽引役となり、サージカル関連製品及びデンタル関連製品が伸長し、業績を押し上げた。なお、21年8月期通期業績予想は、売上高175億4200万円(前期比15.4%増)、営業利益56億4300万円(同30.0%増)、純利益37億8400万円(同13.7%増)の従来見通しを据え置いている。

■ファーマフーズ <2929>  2,824円  -34 円 (-1.2%)  本日終値
 ファーマフーズ<2929>が後場下げ幅を縮小している。この日午後、中性脂肪の吸収を抑制する機能性食品素材「リピスマート」について、DM三井製糖ホールディングス<2109>傘下の三井製糖と販売に関する契約を締結しメタボ市場に参入すると発表しており、これが好材料視されている。「リピスマート」は「ゴマ」から生まれた製品で、ファーマFは三井製糖との共同研究を通じて、「ゴマ」から「リピスマート」を製造する独自技術を開発した。ラットを使った実験では、「リピスマート」が血中の中性脂肪量の増加を約30%も抑制することが確認されているという。ファーマFと三井製糖は、サプリメントや加工食品などを手がける企業に対して共同で提案を開始しており、同製品の製造・販売の拡大を図るとしている。

■ソフトバンクグループ <9984>  7,327円  -53 円 (-0.7%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>が続落、7000円台前半で下値模索の動きが続いている。株価は5月上中旬を境に1万円大台を大きく割り込み急速に下落、当初はMSCの指数イベントに絡む一過性の売りとみられていたが、これを通過してからも次第安の展開が続いている。前日に欧州各国の株式市場が軒並み大きく値を下げたほか、ここ強調展開を続けていた米国株市場でも、NYダウ、ナスダック総合指数など主要株指数が下落、米ハイテク株に積極投資する同社株にも収益デメリットが発生するとの思惑が売りを助長している。また、ここにきて中国政府による中国企業の海外上場規制を強化する動きもネガティブ材料だ。既に海外上場している中国企業への監視を厳格化する方針も明示している。直近上場した中国配車アプリ大手の滴滴出行(ディディ)や中国電子商取引最大手のアリババ集団などに、独占禁止法違反にあたるとの理由で罰金を科すことを決定、両社に出資するソフトバンクGにとっても売り材料視されている。

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