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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 一気にローテーションの動きが加速し、見極めが必要に


大阪9月限
日経225先物 28930 -70 (-0.24%)
TOPIX先物  1941.0 -21.5 (-1.09%)

 日経225先物(9月限)は前日比70円安の2万8930円で取引を終了。寄り付きは2万9170円とシカゴ先物清算値(2万9125円)を上回って始まった。開始直後につけた2万9180円を高値に軟化し、一時2万8990円と下落に転じたものの、下値を売り込む動きとはならず、前場時点では2万9030円~2万9080円辺りのレンジでの保ち合いが続いた。ただし、ランチタイムで再び2万9000円を割り込むと、後場寄り付きには2万8950円~2万9000円にレンジを切り下げ、取り引き終了間際には2万8910円まで下落幅を広げている。

 日経平均株価はエーザイ <4523>のほか、ファーストリテイリング <9983>、エムスリー <2413>、東京エレクトロン <8035>、信越化学工業 <4063>、アドバンテスト <6857>など指数インパクトの大きい値がさ株が強い値動きだったことから底堅い値動きではあった。一方で、アフターコロナを意識した物色から強い基調が続いていた景気敏感セクターが軒並み大幅な調整となり、これが値がさハイテク株などの上昇を相殺する格好となった。前引けのTOPIXは0.28%の下落だったが、大引けでは0.87%の下落。東証33業種では海運の下落率は6%を超えていた。東証1部の売買代金は3兆5356億円と、5月27日の5兆5995億円以来の水準に膨れている。

 これにより前日に14.73倍まで低下していたNT倍率は、先物中心限月で14.90倍に上昇しており、直近の戻り高値水準まで切り返した。ここまで一気に出来高を伴ってローテーションの動きが加速したのは久しぶりであり、今後この動きが継続するかを見極める必要はありそうだ。

 手口面では、日経225先物はJPモルガンが520枚、クレディスイスが460枚、バークレイズが370枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが540枚、ドイツが250枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はモルガンSが1850枚、バークレイズが1070枚、クレディスイスが930枚、シティが790枚程度の売り越しに対して、ソジェンが1490枚、BofAが740枚、ABNアムロが680枚、ゴールドマンが580枚程度の買い越しだった。引き続きクレディスイスからのショートの動きが目立っており、警戒しておきたい。

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