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【市況】<マ-ケット日報> 2021年6月10日

 10日の市場は日経平均が3日ぶりに反発。終値は前日比97円高の2万8958円だった。前日の米株安で寄り付きこそマイナスのスタートとなったが、その後は先物など売り方の買い戻しや小口の押し目買いで値を戻しプラス圏に回復して推移した。国内で新型コロナの感染者数が落ち着いてきたことやワクチン接種が進んでいることが安心感をもたらしている様子。もっとも、今晩発表の米消費者物価指数を前に積極的に上値を買い上がるまでには至らなかった。

 昨日の米国市場は10日に消費者物価指数の発表を控えていることから見送り気分が強まりダウ平均は3日続落した。5月7日につけた史上最高値が上値のカベとして意識されている面もあるようだ。この日は米長期金利が約1カ月ぶりの水準となる1.4%台まで低下。株式にとってプラスに働くかと思われたが消費者物価指数を見極めたいとの雰囲気が強かった。この指数によって当面の金融政策の方向性が見える可能性があるため致し方ないところである。

 さて、東京市場は日経平均は反発したもののトピックスが小幅ながらも続落する高安まちまちの展開に。東証1部の出来高は今週初めて10億株の大台に乗せたものの実需不足は明らかで全体が上がるという雰囲気ではない。かれこれ2週間も上値75日移動平均線、下値25日移動平均線に挟まれた状態でかなりの材料不足といえそうだ。明日も両線に挟まれたままの展開が予想される。(ストック・データバンク 編集部)

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