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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万9000円を挟んだこう着感の強い展開に


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 28970 -90 (-0.30%)
TOPIX先物 1961.5 -4.0 (-0.20%)
シカゴ先物 28985 -75
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 8日の米国市場ではNYダウが下落する一方で、ナスダックは上昇。S&P500も小幅ながら上昇となった。新型コロナウイルスのワクチン普及による経済活動の正常化に着目した物色は続いている一方で、インフレへの警戒感から米消費者物価指数の結果を見極めたいとのムードも強く、売り買い交錯の動きとなった。NYダウは最高値に迫っていることから高値警戒感も高まっているようだ。長期金利の低下を受けてハイテク株の一角が買われており、ナスダックは底堅く推移。S&P業種別指数は小売、エネルギー、消費者サービスが上昇する一方で、家庭用品・パーソナル用品、公益事業、食品・飲料・タバコは下落。

 シカゴ先物清算値は日中大阪比75円安の2万8985円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比10円高の2万9070円で始まり、2万9126円まで上昇する場面が見られた。しかし、引き続き75日移動平均線に上値を抑えられる格好となり、その後は2万9000円~2万9100円辺りでのレンジ推移のなか、米国市場の取引開始後に2万8950円まで軟化。引けにかけては2万9000円を挟んだ保ち合いから、2万8970円とナイトセッションの安値水準で取引を終えている。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、やや売り優勢で始まり、2万9000円を挟んだこう着感の強い相場になりそうだ。米国では米消費者物価指数の結果待ちのなかで売り買いが交錯しており、長期金利の低下を受けてナスダックは続伸ながら、SOX指数は下落するなどハイテク株はまちまちの動き。日経225先物は75日線に上値を抑えられる状況のなか、短期的には売りを仕掛けてくる動きが意識されやすい。もっとも、商いの中心は限月交代に伴うロールオーバー中心であることから大きなトレンドは期待できないだろうが、短期目線ではショートの動きには注意しておきたい。

 また、8日はエーザイ<4523>がストップ高となり、日経平均株価を約54円支える形だった。ストップ高を織り込む形から先物でヘッジは行われていると考えられるため、エーザイの寄り付き後のヘッジ外しの動きは若干注意する必要がある。

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