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【注目】前週末12日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

シャノン <日足> 「株探」多機能チャートより

■シャノン <3976>  2,234円 (+400円、+21.8%) ストップ高

 シャノン <3976> [東証M]がストップ高。12日午後0時45分ごろに発表した第1四半期(20年11月-21年1月)連結決算が、売上高5億9500万円(前年同期比13.7%増)、営業利益1億600万円(同3.2倍)、純利益9400万円(同3.0倍)と大幅増益となったことが好感された。マーケティングオートメーションで、一部の案件で従量課金売上が想定以上に発生しサブスクリプション売り上げが伸長したほか、プロフェッショナルサービスも順調に売り上げを伸ばした。また、「オンラインカンファレンスサービス」や「バーチャルイベントサービス」などの取り組みが一定の成果を挙げたイベントマーケティングも堅調に推移した。なお、21年10月期通期業績予想は、売上高21億4600万円(前期比20.1%増)、営業利益5800万円(同44.7%増)、純利益8000万円(同42.1%増)の従来見通しを据え置いている。

■ラクスル <4384>  4,490円 (+700円、+18.5%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。ラクスル <4384> がストップ高。同社は11日取引終了後に、21年7月期第2四半期累計(20年8月-21年1月)の単独決算を発表。売上高は前年同期比19.8%増の133億5400万円、営業損益は2億1200万円の黒字(前年同期は2億5900万円の赤字)となったことが好感されたようだ。新規顧客の獲得が進みリピート購入数も好調に推移したことから、主力の印刷・集客支援プラットフォーム「ラクスル」が伸長。広告プラットフォーム「ノバセル」や、物流プラットフォーム「ハコベル」も堅調だった。なお、通期業績予想は売上高270~280億円(前期比25.6~30.3%増)、営業損益1億5000万円の赤字~5000万円の黒字とする従来見通しを据え置いている。

■石垣食品 <2901>  139円 (+21円、+17.8%) 一時ストップ高

 石垣食品 <2901> [JQ]が続急騰、一時ストップ高。11日の取引終了後、フード&アグリテック事業を展開するベジタリア(東京都渋谷区)と資本・業務提携すると発表したほか、辛澤氏を引受先とする436万9000株の第三者割当増資を実施すると発表しており、これらを好感した買いが入った。第三者割当増資の払込期日は3月29日で、発行価額は1株につき103円。調達資金約4億2000万円は、ベジタリアの資本提携資金や借入金の返済、運転資金などに当てる。希薄化率は61.81%に相当するが、財務体質の改善につながるとの見方から買われたようだ。一方、ベジタリアと資本・業務提携では、ベジタリアが発効する新株予約権付社債1億円相当を取得する。今回の提携により、市場に対する訴求効果が高い原料の供給や、高付加価値な商品の共同開発などを進めるとしている。

■鎌倉新書 <6184>  1,010円 (+150円、+17.4%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。鎌倉新書 <6184> がストップ高。11日の取引終了後に発表した22年1月期の連結業績予想で、売上高40億9000万円(前期比26.3%増)、営業利益7億2000万円(同2.7倍)、純利益5億円(同2.8倍)と大幅増益を見込むことが好感された。前期下期以降、主力のお墓・仏壇事業がコロナ前の成長トレンドラインに回帰していることに加えて、葬祭事業ではコロナ禍の影響は残るものの収益改善を見込む。また、相続事業、新規サービス事業などの新規事業の成長も見込むという。なお、21年1月期決算は、売上高32億3800万円(前の期比0.8%減)、営業利益2億6500万円(同66.8%減)、純利益1億8000万円(同71.8%減)だった。

■ニッパンR <4669>  1,068円 (+150円、+16.3%) ストップ高

 ニッパンレンタル <4669> [JQ]がストップ高。11日の取引終了後、MBOの一環として、石塚春彦社長が代表取締役を務める赤城(群馬県前橋市)が同社株に対してTOBを実施すると発表しており、TOB価格1050円にサヤ寄せする格好となった。株式を非公開化することで、中長期的に競争力や収益力を高めるための各施策を柔軟かつ機動的に推進するほか、少数株主に一定のプレミアムを付した金額で合理的な株式の売却の機会を提供することが狙い。買付予定数は190万7191株(下限115万650株、上限設定なし)で、買付期間は3月12日から4月22日まで。TOB成立後、ニッパンRは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は、同社株式を3月11日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■WA <7683>  3,255円 (+371円、+12.9%)

 ダブルエー <7683> [東証M]が急反騰。12日の寄り前、集計中の21年1月期の連結業績について、営業利益が2億円から3億円(前の期比78.0%減)へ、純利益が1億6000万円から2億3900万円(同68.4%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。1月7日に発出された2度目の緊急事態宣言により、各商業施設で繁忙月である1月の入館者数が大幅に減少したことを受け、売上高は133億9800万円から130億8100万円(同6.6%減)へ下振れた。ただ、客数の代わりに客単価を重視する販売戦略に切り替えるなど、コロナ禍に対応した各種戦略が奏功し、利益率は高水準を維持したことから利益は上振れた。また、20年5月に子会社化した卑弥呼を含むEC事業が好調に推移したことも寄与した。

■はせがわ <8230>  330円 (+35円、+11.9%)

 東証1部の上昇率3位。はせがわ <8230> が急反騰。11日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を173億円から177億円(前期比1.2%減)へ、営業利益を4億円から8億円(前期9億5700万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染症拡大による影響が予想より限定的となり、仏壇仏具事業・墓石事業が堅調に推移したことが要因。また、販管費の効率的な費消に努めたことも寄与した。なお、基幹システム開発中止による特別損失の計上で最終利益は1億円(同11億1400万円の赤字)の従来見通しを据え置いている。同時に、未定としていた期末配当予想を2円にすると発表した。年間配当は2円となり、前期実績の3円75銭に対して減配となる予定だ。

■楽天 <4755>  1,245円 (+99円、+8.6%)

 東証1部の上昇率6位。楽天 <4755> が大幅高で3日続伸。12日昼過ぎのNHKニュースで「楽天と日本郵政が、資本提携する方針を固めたことが関係者への取材で明らかになった」と報じられ、これが好材料視された。報道によると、楽天は20年12月に日本郵政 <6178> 傘下の日本郵便と物流のデジタル改革で戦略的な提携を結んでおり、資本提携による連携を強化するのが狙いとしている。

■ロコガイド <4497>  3,285円 (+225円、+7.4%)

 ロコガイド <4497> [東証M]が急反発。同社は12日、広島県三原市と15日に「ICTを活用した地域情報発信に関する連携協定」を締結すると発表。同社株は前日11日まで8日続落していたこともあり、買いが入りやすくなっていたようだ。この協定は、情報通信技術(ICT)を活用した情報発信のデジタル化の推進により、市民向けサービスの向上と地域活性化につなげることが目的。第1弾として、新型コロナウイルス感染症の蔓延を防止するための混雑ランプを提供する。

■モリ工業 <5464>  2,590円 (+179円、+7.4%)

 モリ工業 <5464> が急反発。12日午後1時ごろ、21年3月期の連結業績予想について、売上高を327億円から350億円(前期比17.0%減)へ、営業利益を22億円から28億円(同26.4%減)へ、純利益を17億円から24億円(同19.1%減)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を30円から60円へ増額したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を予測して見通しを立てていたが、生産が減少していた自動車関連を中心に想定を上回る回復をしてきていることから、売上高が従来予想より増加する見通しという。なお、年間配当は90円(前期90円)となる予定だ。同時に、3月25日付で10万3100株(発行済み株数の1.30%)の自社株を消却すると発表しており、これも好材料視された。消却後の発行済み株数は784万6480株となる予定だ。

■ナブテスコ <6268>  4,950円 (+290円、+6.2%)

 ナブテスコ <6268> が急反発。大和証券は11日、同社株の投資判断を「3(中立)」から「2(アウトパフォーム)」に引き上げた。目標株価は4000円から5500円に見直した。20年12月期はコロナ禍ながら実質増益となった。21年12月期はロボット向けを中心とする減速機の回復や建機向け油圧部品の増加により連結営業利益は315億円(会社計画290億円)と17年12月期の294億円を上回る過去最高益を見込んでいる。コロナ禍により自動ドアは成長事業に変化しつつあり、子会社の東洋自動機が手掛ける給袋包装機事業も巣ごもりや通販の拡大が牽引役となる見込み。来期からの成長加速に向けて前向きに評価している。

■FFJ <7092>  4,695円 (+265円、+6.0%)

 Fast Fitness Japan <7092> [東証M]が急反発。11日の取引終了後、3月31日を基準日として1株を1.3株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることで、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的という。効力発生日は4月1日。

■ダイワボウ <3107>  8,580円 (+480円、+5.9%)

 ダイワボウホールディングス <3107> が急反発。12日午後1時30分ごろ、21年3月期の連結業績予想について、売上高を9500億円から1兆200億円(前期比8.0%増)へ、営業利益を308億円から320億円(同2.6%減)へ、純利益を210億円から230億円(同8.6%増)へ上方修正し、あわせて200円としていた期末一括配当予想を300円へ引き上げたことが好材料視された。ニューノーマルな働き方に対応するためのサブスクリプション型クラウドサービスやテレワーク関連の需要が増加するとともに、ICT環境の整備が進む文教市場で、期後半から全国規模での端末の出荷が本格化していることが要因としている。

■識学 <7049>  2,384円 (+131円、+5.8%)

 識学 <7049> [東証M]が3日ぶりに急反発。11日の取引終了後、集計中の21年2月期連結業績について、売上高が25億円から25億500万円(前の期比45.6%増)へ、営業利益が1億1500万円から1億2500万円(同55.8%減)へ、最終損益が4700万円の赤字から4400万円の赤字(前の期1億7800万円の黒字)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。スポーツエンタテインメント事業で、既存スポンサーの受注減少の影響があったものの、地方公共団体との連携強化により構築した収益が寄与したことが要因。また、主力の組織コンサルティング事業で講師数が増加したことも貢献した。

■UT <2146>  3,615円 (+185円、+5.4%)

 UTグループ <2146> が続急伸。11日の取引終了後、従来未定としていた21年3月期の期末配当予想について、62円(普通配当28円、特別配当34円)を実施すると発表しており、2期ぶりの復配となる見込みであることが好感された。

※12日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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