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【市況】9日の米国市場ダイジェスト:NYダウ30ドル高、長期金利低下でハイテクが持ち直す

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウ30ドル高、長期金利低下でハイテクが持ち直す

米国株式市場は上昇。ダウ平均は30.30ドル高の31832.74ドル、ナスダックは464.66ポイント高の13073.82で取引を終了した。経済協力開発機構(OECD)が2021年世界、米国経済の成長見通しを引き上げたほか、1.9兆ドル規模の追加経済対策案が数日中に成立する見込みとなったため期待感から寄り付き後、上昇。懸念されていた3年債入札も好調な結果となり米国債相場が堅調に推移し、長期金利の上昇が一段落したためハイテクも持ち直し、終日堅調に推移した。ダウは連日で日中取引で史上最高値を更新。セクター別では、自動車・自動車部品、半導体・同製造装置が上昇した一方、銀行・エネルギーが小幅下落。

航空機メーカーのボーイング(BA)は2月の航空機受注が2019年以降初めてネット増になったことが好感され上昇。5日続落していた電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)はアナリストによる投資判断引き上げやビットコイン価格の上昇を受けて、急反発した。また、在宅フィットネス事業を展開するペロトン・インタラクティブ(PTON)は豪州での事業開始を皮切りとしたアジア太平洋地区への進出計画が好感され上昇。公益事業持ち株会社ファーストエナジーは株式を保有している著名投資家のアイカーン氏が同社取締役会に加わるとの報道が好感され上昇した。一方、銀行のシティグループ(C)やJPモルガン(JPM)は金利の低下で下落。オンライン衣料品小売のスティッチフィックス(SFIX)は決算が予想を下回ったほか、見通しを引き下げたことが嫌気され急落した。

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■NY為替:米長期金利低下でドル買い縮小

9日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円97銭から108円42銭まで下落し、108円49銭で引けた。この日行われた3年債入札は好調な結果に終わったことから、米国債利回りの低下に伴いリスク選好的なドル買いは後退した。原油先物の下落も意識されたようだ。

ユーロ・ドルは1.1909ドルまで上昇後、1.1882ドルまで下落し、1.1901ドルで引けた。米長期金利の低下を意識したユーロ買い・米ドル売りは一服した。ユーロ・円は129円54銭から128円94銭まで下落した。ポンド・ドルは1.3867ドルから1.3925ドルまで上昇した。ユーロ買い・ポンド売りはやや縮小した。ドル・スイスは0.9319フランから0.9278フランまで下落した。米長期金利の低下を意識して米ドル買い・スイスフラン売りは縮小した。


■NY原油:続落で64.01ドル、供給不安和らぎ売り強まる

NY原油先物4月限は、続落(NYMEX原油4月限終値:64.01 ↓1.04)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は、前営業日比-1.04ドルの64.01ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは63.76ドル-65.98ドル。ロンドン市場で65.98ドルまで戻したが、供給不安はある程度解消されており、ニューヨーク市場で64ドルを下回り、通常取引終了後の時間外取引で63.76ドルまで下落した。



■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 36.32ドル -0.81ドル(-2.18%)
モルガン・スタンレー(MS) 80.85ドル -0.25ドル(-0.31%)
ゴールドマン・サックス(GS)330.59ドル -3.60ドル(-1.08%)
インテル(INTC) 62.67ドル +2.82ドル(+4.71%)
アップル(AAPL) 121.09ドル +4.73ドル(+4.06%)
アルファベット(GOOG) 2052.70ドル +28.53ドル(+1.41%)
フェイスブック(FB) 265.74ドル +10.43ドル(+4.09%)
キャタピラー(CAT) 216.80ドル -4.78ドル(-2.16%)
アルコア(AA) 29.94ドル +1.47ドル(+5.16%)
ウォルマート(WMT) 128.89ドル +1.01ドル(+0.79%)
《ST》

 提供:フィスコ

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