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【市況】9日の米国市場ダイジェスト:NYダウ9ドル安、史上高値付近で利益確定売り先行

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウ9ドル安、史上高値付近で利益確定売り先行

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は9.93ドル安の31375.83ドル、ナスダックは20.06ポイント高の14007.70で取引を終了した。史上高値付近では上昇をけん引してきた景気敏感株を中心とした利益確定売りが先行し、寄り付き後、下落した。追加経済対策の早期成立や景気先行きへの期待に加えハイテクが下値を支えダウは上昇に転じる局面もあったが戻り鈍く終日軟調推移となった。ナスダック総合指数は連日で史上最高値を更新して終了。セクター別では、運輸が上昇した一方、エネルギーが下げた。

ビデオゲームソフトウェアメーカー、エレクトロニック・アーツ(EA)は、競合のグル・モバイル(GLUU)を21億ドルで買収することに合意、セレブをテーマにしたゲームタイトルを獲得し上昇。グル・モバイルも急伸した。メキシカンレスランチェーンのチポトレ(CMG)はアナリストの投資判断引き上げを受け上昇。商業施設を運用する不動産投資信託(REIT)のサイモン・プロパティー・グループ(APG)は前日発表した決算で21年通期の1株利益予想がアナリスト予想を上回ったほかCEOが「最悪期は脱した」と楽観的な見解を示したため、収益回復期待に上昇した。一方、化粧品メーカーのコティ(COTY)は、決算で前年比16%減益を発表、業績の不透明感が警戒され急落。原油高が一服し、石油会社エクソンモービル(XOM)やシェブロン(CVX)も売られた。

短文投稿サイトのツィッター(TWTR)は引け後に第4四半期決算を発表し、収益が予想を上回ったもののアクティブユーザーの伸びが予想を下回ったことが嫌気され時間外取引では上値の重い展開となっている。

Horiko Capital Management LLC



■NY為替:米長期金利伸び悩みでドル売り優勢

9日のニューヨーク外為市場でドル・円は、104円70銭から104円50銭まで下落し、104円57銭で引けた。米国債利回り低下に伴うドル売りや、株安に連れリスク回避の円買いが観測された。

ユーロ・ドルは1.2089ドルから1.2121ドルまで上昇し、1.2120ドルで引けた。ドイツのメルケル首相は都市封鎖(ロックダウン)を延長し、学校を3月初旬まで休校とする意向を示したが、感染ペースが鈍化し管理可能な水準まで低下した場合、3月から緩やかに経済活動の再開を提案したことがユーロ買いにつながった。ユーロ・円は126円44銭まで下落後、126円75銭まで上昇。ユーロ買い・米ドル売りが優勢となったことから、リスク回避の円買いは後退した。ポンド・ドルは1.3770ドルから1.3820ドルまで上昇した。ドル・スイスは0.8946フランから0.8920フランまで下落した。



■NY原油:続伸で58.36ドル、58ドル台に上昇

NY原油先物3月限は続伸(NYMEX原油3月限終値:58.36 ↑0.39)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は、前営業日比+0.39ドルの58.36ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは57.27ドル-58.62ドル。アジア市場で58.62ドルまで買われたが、その後は上げ渋っており、ニューヨーク市場で57.27ドルまで売られた。ただ、原油の安定供給への懸念は消えていないことから、通常取引終了後の時間外取引で58ドル台に戻している。



■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 32.95ドル -0.14ドル(-0.42%)
モルガン・スタンレー(MS) 74.24ドル +0.01ドル(+0.01%)
ゴールドマン・サックス(GS)300.46ドル +0.31ドル(+0.10%)
インテル(INTC) 58.78ドル -0.38ドル(-0.64%)
アップル(AAPL) 136.01ドル -0.90ドル(-0.66%)
アルファベット(GOOG) 2083.51ドル -9.40ドル(-0.45%)
フェイスブック(FB) 269.45ドル +2.87ドル(+1.08%)
キャタピラー(CAT) 197.28ドル -0.17ドル(-0.09%)
アルコア(AA) 21.76ドル -0.04ドル(-0.18%)
ウォルマート(WMT) 145.83ドル +0.80ドル(+0.55%)
《ST》

 提供:フィスコ

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