市場ニュース

戻る
 

【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):アンリツ、ブイキューブ、ファナック

アンリツ <日足> 「株探」多機能チャートより
■アンリツ <6754>  2,747円  +145 円 (+5.6%)  本日終値
 アンリツ<6754>が3日ぶりに反発し2700円台を回復。同社株は昨年12月29日から今月20日にかけて14日続伸という記録的な連騰をみせマーケットの注目を呼んだ。その後はさすがに利益確定売りが出て調整を入れたものの、5日移動平均線近辺で踏みとどまり、きょうは改めて物色対象として浮上した。半導体製造装置関連メーカーの業績が総じて足もと絶好調に推移しているが、その背景にあるのが5G関連の投資需要であり、5G対応スマートフォン及び基地局向け通信計測器のトップメーカーとして同社の収益環境に対する追い風が改めて意識されている。

■ブイキューブ <3681>  3,380円  +175 円 (+5.5%)  本日終値
 ブイキューブ<3681>が大幅高で3日ぶりに反発。26日の取引終了後、関連会社テレキューブサービスが、テレワークニーズの高まりを受けて、生命保険会社の営業などに最適なオンライン営業支援パッケージの提供を開始すると発表しており、これが好材料視された。同パッケージは、営業担当者の感染リスク低減や効率的な働き方の推進を支援する、個室型ワークブース「テレキューブ」を利用したサービス。「テレキューブ」の特徴である高い静粛性により、外部に音声が漏れないセキュリティーが担保された環境から、高い品質のリモートコンサルティングの実施を支援する。なお、第1弾としてソニー生命保険(東京都千代田区)に導入されるという。

■MonotaRO <3064>  5,440円  +270 円 (+5.2%)  本日終値
 MonotaRO<3064>が反発。SMBC日興証券は26日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに目標株価を4600円から6200円に引き上げた。同証券では20年12月期の連結営業利益の予想を192億円から197億円(会社予想185億6900万円)に増額修正した。粗利率の改善やコスト抑制が利益を押し上げるとみている。また、21年12月期の同利益は251億円と大幅増益を予想。同社にとって新型コロナウイルスの影響は中立的なものと分析しているが、今期はビジネス向けの回復で業績モメンタム(勢い)が回復する可能性を指摘している。

■オープンハウス <3288>  4,270円  +165 円 (+4.0%)  本日終値
 オープンハウス<3288>が反発。SMBC日興証券が26日付で、投資評価「1」を継続し、目標株価を4500円から4800円へ引き上げたことが好材料視された。同証券では、プレサンスコーポレーション<3254>へのTOBによる連結子会社化を踏まえ、業績予想を見直し。プレサンスの収益取り込みに加え、シナジー発現を考慮すれば、23年9月期には売上高1兆円、営業利益1000億円超の水準を達成できると予想。21年9月期から25年9月期の年率平均営業利益成長率15.4%と高水準の成長が続くと予想すること、また、21年9月期の同証券予想ベースPERが9.3倍と過去比での割高感もないことから、今後の株価上昇余地は相対的に大きいと指摘している。

■マネックスグループ <8698>  519円  +18 円 (+3.6%)  本日終値
 マネックスグループ<8698>が大商いをこなし一時7.4%高の538円と急伸、15日につけた昨年来高値542円奪回を目前に捉える場面があった。新生銀行<8303>がマネックスG傘下のマネックス証券と証券分野で包括提携すると27日付の日本経済新聞が報じており、これを手掛かり材料に投資資金が集中する形となった。この報道についてマネックスGは「当社グループから発表したものではない」としながらも「本件については、検討していることは事実であり、本日マネックス証券取締役会にて決議する予定」とのコメントを出しており、提携による業容拡大への思惑が物色人気を後押ししている。

■信越ポリマー <7970>  1,040円  +34 円 (+3.4%)  本日終値
 信越ポリマー<7970>は3日続伸。26日の取引終了後に発表した第3四半期累計(20年4~12月)連結決算は、売上高557億8200万円(前年同期比8.1%減)、営業利益46億6300万円(同20.2%減)、純利益34億7700万円(同26.6%減)と大幅減益となったものの、10~12月期では営業利益は同2.1%増と増益となったことに加えて、期末配当予想を9円から11円に増額したことが好感された。半導体業界の底堅い需要を背景に300ミリウエハー用出荷容器の出荷が堅調に推移したことを受けて、精密成形品事業の営業利益が38億5900万円(同1.0%増)と増益に転じたことが牽引役となった。なお、年間配当は20円(従来予想18円)となり、前期実績に対しては2円の増配になる予定だ。21年3月期通期業績予想は、売上高740億円(前期比7.8%減)、営業利益58億円(同25.2%減)、純利益44億円(同30.0%減)の従来見通しを据え置いている。

■竹内製作所 <6432>  2,458円  +73 円 (+3.1%)  本日終値
 竹内製作所<6432>が4日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は26日、同社株の目標株価を2900円から3200円に引き上げた。レーティングの「オーバーウエイト」は継続した。欧米の住宅市場やインフラ向けに小型建機の販売が伸び、業績拡大が期待できるとみている。北米は住宅向けに加えレンタル向けの引き合いが回復傾向。欧州は新型コロナウイルスの感染再拡大の影響は懸念したほど深刻化していない、と分析している。同証券では、21年2月期の連結営業利益を従来予想の115億円から前期比0.4%減の126億円(会社予想111億円)に見直したほか、22年2月期の同利益は今期推定比24.6%増の157億円を見込んでいる。

■フージャース <3284>  694円  +20 円 (+3.0%)  本日終値
 フージャースホールディングス<3284>が大幅続伸。26日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、営業利益を35億円から42億円(前期比37.2%減)へ、純利益を18億円から24億円(同8.7倍)へ上方修正したことが好感された。主力の分譲マンション及び分譲戸建事業の順調な販売状況から、売上高が800億円(同6.1%減)の従来予想に沿って進捗していることに加えて、販管費の削減が寄与する。更に、助成金などの営業外収入が増加したことも利益を押し上げる。また、業績予想の修正に伴い、従来7円を予定していた期末配当を4円増額し11円にすると発表した。年間配当は17円(前期35円)となる予定だ。

■日本電産 <6594>  14,800円  +400 円 (+2.8%)  本日終値
 日本電産<6594>が3日続伸。25日取引終了後、21年3月期業績予想の増額修正と自社株買いを発表したことが引き続き好感された。岩井コスモ証券は26日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を1万5900円から1万6900円に引き上げた。今期業績は昨年10月に続き上方修正されたが、足もとの状況を考えると保守的な印象とし連結営業利益は1550億円から前期比46%増の1580億円へ更なる増額修正を予想。22年3月期の同利益は今期推定比22%増の1920億円を見込んでいる。

■ファナック <6954>  27,800円  +650 円 (+2.4%)  本日終値
 ファナック<6954>が一時1000円を超える上昇をみせ、2万8000円大台を回復した。同社株の2万8000円台は18年2月末以来約3年ぶりとなる。きょう20年4~12月期決算発表を控えており、それを前に見切り発車的に買いが流入した。新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済は大きなダメージを受けたが、中国はいち早く新型コロナの影響から立ち直る動きをみせている。直近のIMFによる世界経済成長見通しで、中国は、2020年は主要国のなかで唯一のプラス成長、21年も8.1%の伸びが見込まれるなど突出している。中国向け売上比率の高い同社株には強力な追い風となる。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均