【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):第一実、オプティム、JIGSAW
第一実 <日足> 「株探」多機能チャートより
第一実業<8059>が5日ぶり急反発、前日比5.5%高の4320円まで上値を伸ばした。太陽光発電をはじめ再生可能エネルギー分野全般で実績が高く、政府が積極推進を図っている脱炭素化の流れに乗る銘柄として上値余地が意識されている。同社は石油掘削・精製装置から成形機まで幅広く取り扱う機械商社で再生可能エネルギー分野も得意としている。日本は世界でも屈指の地熱資源量を有しているが、同社はバイナリー発電分野に強みを持ち、小型バイナリー発電システムの国内製造権とアジアでの装置販売権を取得し展開を図っている。業績も22年3月期はリチウムイオン電池製造装置などの寄与で急回復に転じる可能性がある。浮動株比率が低く、筆頭株主が光通信<9435>で昨年一貫して同社株を買い増す動きを続けていることから株式需給面の思惑もある。
■オプティム <3694> 3,025円 +98 円 (+3.4%) 本日終値
オプティム<3694>が6日続伸。この日、同社と東日本電信電話(東京都新宿区)及びドローンの販売などを手掛けるWorldLink&Company(京都市北区)が共同で、ドローン分野における新会社「NTT e-Drone Technology」(埼玉県朝霞市)を設立し、2月1日に事業を開始すると発表しており、これが好感された。新会社の設立は、各社の強みを持ち寄ることで、持続可能な地域社会づくりや地域経済及び産業の活性化に資するドローンの社会実装を推進するのが狙い。なかでオプティムは人工知能(AI)をはじめとするドローンに関わるソフトウェア開発を担当する予定で、まずはスマート農業の推進を目的に、国産農業用ドローンのデモフライトを順次全国で行う予定としている。
■アイコム <6820> 2,806円 +87 円 (+3.2%) 本日終値
アイコム<6820>が反発。前週末15日の取引終了後、5G対応エッジゲートウェイの開発に着手したと発表しており、これが好材料視された。今回開発する製品は、大量のデータを低遅延かつ高速に多数の端末とやり取りできる5Gの特徴を生かし、さまざまな産業機器と接続して音声・画像などをシームレスに送受信可能な、新しい無線通信ソリューションを提供するデバイス。5GのほかWi-Fi6準拠の無線通信に加え、有線LANインターフェース、USBポートや汎用の入出力端子を備え、「ネットワークインフラのレイアウトフリー化」の一端を担うキーデバイスとするという。
■ベルーナ <9997> 1,164円 +35 円 (+3.1%) 本日終値
ベルーナ<9997>は4日続伸し昨年来高値を更新。前週末15日の取引終了後に発表した12月度の月次売上高が前年同月比20.7%増と3カ月連続で前年実績を上回った子ことが好感された。衣料品と家具・雑貨などがともに前年を上回った総合通販事業が同27.4%増となったほか、グルメ、ワイン、オージオ、ナースリー、アンファミエなどが前年を上回った専門通販事業も同28.0%増と大幅に伸長した。なった。また、封入・同梱サービス、通販代行サービスがともに前年を上回ったソリューション事業も同25.2%増と高成長が続いた。
■フリー <4478> 9,320円 +100 円 (+1.1%) 本日終値
フリー<4478>は続伸。午後2時ごろ、確定申告の電子申告をスマートフォンアプリでできる「電子申告アプリ」サービスを無料で提供開始したと発表しており、これが好感された。同社ではこれまで、○×形式の質問に答えるだけで確定申告に必要な申告書類の作成が簡単にできるサービスをパソコン・スマホどちらからでも利用可能なサービスとして提供してきたが、今回新たに国内の民間企業では初の電子申告専用アプリをリリースするという。同アプリでは、外付けのカードリーダーを用意しなくても、スマホにかざすだけでマイナンバーカードを読み取ることが可能。会計freeeで作成した申告書類と連携し、スマホで書類作成から申告までを完結することができるとしている。
■オカモト <5122> 4,020円 +35 円 (+0.9%) 本日終値
オカモト<5122>が反発。前週末15日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視された。上限を20万株(発行済み株数の1.07%)、または10億円としており、取得期間は2月10日から9月30日まで。株主還元の充実及び資本効率の向上を図るとともに、将来の機動的な資本政策を可能とするために取得するとしている。
■JIG-SAW <3914> 13,230円 +100 円 (+0.8%) 本日終値
JIG-SAW<3914>は後場急浮上。午後0時30分ごろ、再生医療分野におけるソフトウェアによる細胞制御技術(視覚再生プロジェクト:NEW-VISION技術)について、米国特許商標庁から特許査定を受け取ったと発表しており、これが好感された。同発明は、独自の可視光波長変換ソフトウェアをスマートグラス型の映像提示装置に搭載するもので、遺伝子治療薬との組み合わせにより、失明した人の視覚を回復することを目指すもの。最初の対象疾患として、網膜色素変性症などを対象とし、遺伝子治療薬の臨床試験とあわせて当該装置の臨床研究を行う予定としている。
■加賀電子 <8154> 2,395円 +18 円 (+0.8%) 本日終値
加賀電子<8154>が3日ぶりに反発。この日、新型コロナウイルス対策として需要が高まる非接触ソリューションである「3Dタッチレスディスプレイソリューション」を発売したと発表しており、これが好感された。同製品は、赤外線遮断方式の非接触タッチパネル及び3D眼鏡などを使用せず、裸眼視認が可能な3Dレンズ方式のカスタム光学設計技術を搭載した3Dパネルで構成。同社がこれまで培ってきたCG・アニメーション制作技術を応用し空間に映像を立体的に浮かび上がらせることで、従来の非接触ユニットで指摘される「どこを触っているかわからない」といった問題点を補完し、より直感的でリアルな操作感覚を実現したことが特徴という。
■内田洋行 <8057> 4,220円 +20 円 (+0.5%) 本日終値
内田洋行<8057>が反発。15日の取引終了後、埼玉県鴻巣市で教育ICT基盤を全てフルクラウド化し、市内の全小中学校(小学校19校、中学校8校)の教職員と児童・生徒へ1人1台パソコンを導入すると発表しており、これが好材料視された。今回の整備では、教職員、児童・生徒のそれぞれの利用者がパソコンを使いやすくするためにパソコン起動時にさまざまなアプリや検索ツール、ユーザーの管理等が一つになった内田洋行の学校向け教育ポータル「L-Gate(エルゲイト)」を導入。また、デジタルコンテンツや統合型校務支援システムもクラウド環境に整備されることから、児童・生徒の家庭での学習や教職員のテレワークでの利活用も視野に入れた先進的ICT環境となるとしている。
■ブロンコビリー <3091> 2,176円 -125 円 (-5.4%) 本日終値
ブロンコビリー<3091>は大幅反落。15日の取引終了後に発表した20年12月期単独決算で、最終損益が5億8800万円の赤字(前の期15億4400万円の黒字)となり、従来予想の4億5000万円の赤字を下回って着地したことが嫌気された。第4四半期において、将来的に収益性が低下し継続的な利益確保が困難であると判断した5店舗及び契約期間満了による閉店1店舗について、減損損失2億900万円を特別損失として計上したことが響いたという。なお、6月に「ありがとうクーポン」を配布したことや7月の「夏のステーキ祭り」を開催したこと、更に価格の見直しを行ったことなどが寄与し、営業利益は1億6200万円(前の期比93.2%減)と従来予想の営業利益1億円を上回って着地した。
株探ニュース