【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):昭電線HD、エプソン、コジマ
昭電線HD <日足> 「株探」多機能チャートより
昭和電線ホールディングス<5805>が大幅続伸。岩井コスモ証券が7日、投資判断を新規「A」、目標株価2200円でカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。21年3月期上期業績はコロナ禍の急激な需要減少を受けて全事業セグメントで減収減益となり、前年同期比43.5%の大幅な営業減益で着地したが、下期は自動車向けの需要が回復に向かうことから、業績も回復基調を予想。構造改革が進展していることや、再生エネルギー利用に向けた電線需要、EV・HV向け高機能製品などを牽引役とする中期的な成長性が期待できるとしている。
■MrMax <8203> 801円 +25 円 (+3.2%) 本日終値
ミスターマックス・ホールディングス<8203>は3日続伸。7日の取引終了後に発表した12月度の月次売上状況で、既存店売上高が前年同月比10.6%増と3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。家電の販売が好調で、特に暖房関連商品の売り上げが伸びたことに加えて、感染症対策として加湿器、空気清浄機が大きく伸長したことが寄与した。また、洗剤や食品、ペット用品など消耗品の売り上げも引き続き好調に推移した。なお、全店売上高は10.6%増だった。
■セイコーエプソン <6724> 1,545円 +45 円 (+3.0%) 本日終値
セイコーエプソン<6724>が高い。SMBC日興証券が7日付で、投資評価を「2」から「1」とし、目標株価を1200円から2200円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。事務機業界内でのインクジェットプリンターの相対優位などの評価に加えて、プロフェッショナルプリント(PP)が牽引して、同業他社を上回る回復・成長が可能と判断。これに伴い業績予想を上方修正し、21年3月期の事業利益を180億円から430億円へ、22年3月期を同360億円から700億円へ、23年3月期を同500億円から780億円へ引き上げた。今後は新体制での中期経営計画の見直しや、PP事業が成長局面入りすることがカタリストになるとしている。
■あすか製薬 <4514> 1,594円 +37 円 (+2.4%) 本日終値
あすか製薬<4514>が6日ぶりに反発。7日の取引終了後、H2受容体拮抗薬「アルタット」について、中国ハルビン・ファーマシューティカル・グループと中国国内における独占的販売権の許諾契約を締結したと発表しており、これが好感された。契約締結に伴いあすか製薬は、ハルビン・ファーマから契約一時金を受け取るとともに、売り上げに応じたロイヤルティーを受け取る権利を有することになる。なお、21年3月期業績への影響は軽微としている。
■コジマ <7513> 714円 +15 円 (+2.2%) 本日終値
コジマ<7513>が高い。同社はビックカメラ<3048>傘下で郊外を中心に家電量販店を展開するが、新型コロナウイルスの感染拡大のなかにあってパソコン周辺機器などテレワーク関連特需や加湿器・空気清浄機といった家電製品の売り上げが好調で、足もとの収益を伸ばしている。7日取引終了後に発表した21年8月期第1四半期(20年9~11月)の営業利益は前年同期比2.2倍の20億5700万円と急増、既に上期計画を超過しており、これがポジティブサプライズとなった。
■ウェルビー <6556> 1,415円 +29 円 (+2.1%) 本日終値
ウェルビー<6556>が反発。7日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、1月14日付で東証マザーズから東証1部へ市場変更されることになったと発表しており、TOPIX連動ファンドなどによる買い需要発生を先取りする形で買いが入った。同社は、障害者向け就労移行支援や放課後等デイサービス事業などを展開。21年3月期連結業績予想は、売上高78億3800万円(前期比14.0%増)、経常利益19億5000万円(同11.0%増)を見込む。
■日機装 <6376> 1,029円 +21 円 (+2.1%) 本日終値
日機装<6376>が反発。この日、空間除菌消臭装置「Aeropure(エアロピュア)」の生産体制をこれまでの約2.5倍となる年産25万台に増強すると発表しており、増産による業績への貢献を期待した買いが入っている。「Aeropure」は、深紫外線LEDの技術を活用した、菌やウイルス、においなどを低減し、空間の除菌・消臭に特化した装置。新型コロナウイルス感染拡大防止の取り組みにより、国内外で需要が高まっていることから供給体制を強化するとしており、中国や欧米などの海外展開を見据えた生産体制を構築するとしている。
■しまむら <8227> 11,770円 +200 円 (+1.7%) 本日終値
しまむら<8227>が7日続伸している。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が7日付で、目標株価を9700円から1万300円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。また、投資判断の「ニュートラル」は継続した。同証券では、主力の「しまむら業態」を中心とした販売基調の改善を評価。また、この先も消費者向けに浸透しつつある戦略商品の展開、効果的な広告宣伝への見直し、EC事業の展開などを通じて業績拡大を目指しているとし、21年2月期営業利益予想を337億円から377億円へ、22年2月期を同396億円から422億円へ引き上げている。
■三菱UFJ <8306> 486.4円 +6.4 円 (+1.3%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクは目先筋の利食いをこなし続伸。米ジョージア州の上院決選投票で民主党が2議席を獲得し大統領、上院、下院を民主党で占めるトリプルブルーが実現したことにより、大型の財政出動が見込まれる状況となった、これを背景に米10年債利回りは前日終値ベースで1.082%まで急上昇しており、運用環境改善を材料に米大手金融株が軒並み高に買われた。この流れが東京市場にも及んでいる。ただ、メガバンク各社は前日にいずれもマドを開けて買われる異例の人気となっており、その反動もあって上値は重くなっている。
株探ニュース