【市況】注目銘柄ダイジェスト(前場):松尾電機、PD、サンバイオなど
パナソニック <日足> 「株探」多機能チャートより
パナソニック<6752>:1223円(+31円)
大幅続伸。国内で生産し米テスラに供給するリチウムイオン電池セルについて、両社は21年の価格設定で合意したと一部で報じられている。合意の有効期間は21年10月1日から22年3月31日までとなっているもよう。価格設定に加え、生産能力や購入量を巡るコミットメント、投資計画に関して特定の条件が定められているようだ。今後の市場拡大が想定されているEV向けリチウムイオン電池事業への期待があらためて高まる形にも。
RIZAPーG<2928>:142円(+7円)
大幅に4日続伸。瀬戸健社長が一部メディアの取材に対し、21年3月期は「固定費を(前期より)70億円以上抑えられる」と発言したと報じられ、買い材料視されている。報道によると、「主力のフィットネスジムでトレーナーの配置を見直して人件費を減らし、家賃負担も減額できる見込み」という。新型コロナウイルスの感染拡大で利用客の減少が懸念される中、固定費削減は経営体質の強化につながるとの見方から買われているようだ。
松尾電機<6969>:571円(+79円)
一時ストップ高。20年12月において月間平均時価総額及び月末時価総額が10億円以上となり、上場廃止基準に該当しないことになったと発表している。これまで、20年1月の月末時価総額が10億円未満となったことで、上場廃止基準に係る猶予期間に入りっていた。市場ではEV関連の中小型株として位置づけられている銘柄でもあり、買い安心感から個人投資家の資金が流入する形になっている。
ジェイテクト<6473>:814円(+22円)
反発。ゴールドマン・サックス証券では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価も940円から1040円に引き上げている。機械セクターにおいては、今年も中国が中心テーマであり続ける構図は変わらず、金額規模や前年比モメンタムが過去最高を更新していく中、昨年大きく出遅れた銘柄群の再評価の機運は高まると判断しているもよう。ちなみに、大幅赤字見通しの同社業績予想は極めて保守的との見方も多いとみられる。
明電舎<6508>:2517円(+134円)
大幅続伸。25年3月期をめどに売上高営業利益率6%を目指す方針と報じられている。21年3月期は3.0%の見通しであり、この2倍の水準となる。EV向けモーターやインバーターなどの販売を伸ばすことが軸になるようだ。EV事業は5年後をめどに売上高500億円、21年3月期見通し比で4倍弱に増やす計画のようだ。EV市場の拡大による業容拡大が期待できる銘柄として、関心が向かう展開になっている。
PD<4587>:5780円(+540円)
前日比変わらずを挟んで3日ぶり大幅反発。前日に20年12月期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は従来53億円以上としていたが、67億円に増額している。PDCに関する新規ライセンスなどの積み上げで売上高が上振れ、利益率向上やコスト削減効果なども寄与したもよう。保有有価証券の評価額減少に伴う減損損失計上を発表しているが、最終利益予想も40億円以上から42億円に変更している。
ワークマン<7564>:8600円(-230円)
大幅に5日ぶり反落。20年12月の既存店売上高が前年同月比6.1%増になったと発表している。11月(0.8%増)から伸びが加速したものの、材料出尽くし感から売り優勢となっている。客数は9.0%増(前月2.3%増)、客単価は2.6%減(同1.4%減)となった。全店ベースの売上高は13.8%増(同8.6%増)。12月は気温低下で防寒アウターやウォームパンツ、発熱素材のインナーシャツ・タイツなど冬物衣料が好調だった。
サンバイオ<4592>:1471円(+81円)
大幅に続伸。自社グループの再生細胞医薬品「SB623」のフェーズ2試験(STEMTRA試験)の中間解析結果が米国神経学会の学会誌に掲載されたと発表している。それによると、主要評価項目のベースラインからの改善を達成したとしている。中間解析結果で示された治験データは、慢性期外傷性脳損傷に伴う運動機能障害の改善に対する再生医療や細胞治療の可能性を期待させるという。
《ST》
提供:フィスコ