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【特集】買い時・売り時の見極めが進化! 「ファンダ×テクノ」のハイブリッド戦略
目指せ億トレ、頑張り投資家さんの稼ぎ技 モンサンの場合-第3回
登場する銘柄
大井電気<6822>、ジャパンエレベーターサービスホールディングス<6544>
第1回目記事「変幻自在の2倍株ハンター、2カ月に1つのハイペースで獲得する技」を読む
第2回目記事「グレートグロース株を掘り当てたいなら、紅白の'キテる予想'を頑張ろう!」を読む
「ファンダメンタル分析とテクニカル分析って、お互い強く関係し合っていると思うんです。でも、投資関連の書籍や投資家の間で、これらを別物として扱う傾向が強いのはどうしてなんでしょうね」
米国公認会計士の資格を持ち、小さい企業なら有価証券報告書も作成できるというモンサンは当初、得意技のファンダメンタルズ分析を駆使して有望銘柄を発掘していた。
ファンダ×テクノのハイブリッドの成功例をおさらい
今も本筋はファンダ主体だが、ここ1年で大きな武器にしているのがテクニカルを組み合せたハイブリット戦略。冒頭の言葉は、ファンダとテクノを組み合わせた稼ぎ技を磨いている立場からの発言だ。
ビックチェンジを起こし、グレートグロースを期待できる銘柄をメーンの投資対象にするモンサン。前回紹介したアプライド<3020>はその典型で、ファンダ×テクノで発掘、購入、利確を実施した。
おさらいすると、
① コロナ禍による巣ごもり需要の拡大でパソコン関連が強いだろうと、ファンダ主体で候補銘柄の目星を付けていた中で、同社のチャートにこれまでにない大きな陽線が出たことに注目。【ファンダ→テクノ】
② 関連ニュースからビッグチェンジを予感させる定性情報を見つけ、同社の業績動向から成長可能性の分析へ。さらに同業の株価水準を確認し、目標株価を決めて参戦。【主にファンダ】
③ だが1カ月後にチャート大きな陰線が出現したことで、目標株価に未達だったが利確を決意。【テクノ】
今回は、この「ファンダ×テクノ」のハイブリッド戦略で羽ばたくきっかけになった大井電気<6822>の例を紹介しよう。同じハイブリッド戦略でも、モンサンらしく臨機応変に対応する様が注目してほしい点だ。
売買板の変化に注目、買いを決断
大井電気は、三菱電機系の情報通信機器製造会社で、電力・通信ネットワーク工事や保守を行う。東証のJASDAQ市場に上場し、時価総額は現在40億円程度の小型株だ。
モンサンが同社に注目したのは次世代通信規格「5G」の本格開始で需要が伸び、業績が伸びると踏んだからだ。だが買いを入れる前の同社株は、株価も売買高もパッとしない状態がしばらく続いていた。
ところが、12月3日の寄り付き前の売買の板に大きな変化がみられ、それに注目して買いを入れると、騰勢に拍車がかかることに。
その勢いは衰えず、わずか2週間程度で株価は2倍にまで跳ね上がる。モンサンはこの急上昇に初動から入り、おいしいところをほぼ丸取りすることに成功した。
先のアプライドでは、ファンダ→テクニカル→ファンダの順で買いに至ったが、
大井電気については、ファンダ→ファンダ→テクニカルの順となる。
同じ戦略でも、銘柄選びでは、かっちりとしたルールは敷かず、臨機応変、柔軟に立ち回るのがモンサン流だ。
「グロース良し&バリュー良し」に魅力を感じる
大井電気に目を付けたきっかけをもう少し詳しく触れよう。
同社のケースでは、モンサンが常日頃こだわっている企業のグレートグロースの可能性に加え、同時に「割安」というバリューの要素も魅力的なことに着目した。
この「グロース良し&バリュー良し」という2つの大きなプラス材料を併せ持つことが、投資の大きな決め手となった。
まずグロースの要素についてだが、初めの銘柄探しの段階では、多くの投資家が注目する鉄板テーマの5G関連銘柄探しからスタートした。
当『株探』で検索できる5Gの関連銘柄のリストをチェックするうち、同社が目に留まる。
なぜそう思ったかの詳細は後述するが、企業の中味をよく知るにつれ、「5Gのテーマに乗っているし、いずれブレイクするぞ」という期待感が膨らんでいく。
一方のバリュー性については、PBR(株価純資産倍率)が購入時の19年12月に0.5倍台だったことに関心がいく。
■『株探』で抽出できる5G関連銘柄の抜粋(新興市場・PBRの低い順)
注:10月19日午前10時時点
調べを進めるうちに、5G 関連という成長要素がありながら、かなりの割安に放置された状態だという判断へ。当時の株価は2000円程度でくすぶっていたが、せめてこれが同社の1株当たり純資産の4800円近辺、つまりPBR1倍の水準まで買われてもおかしくないと値踏みができた。
旬のテーマにのった銘柄で、「グロース良し&バリュー良し」の2つの面で優れた銘柄はそう多くはない。この優位性に気付いたモンサンは、この銘柄に狙いを定め、その後は買い場を探すべくチャートの観察を続けた。
スタンバっていたおかけで、初動を逃さず
さきほど触れたように、観察していた昨年12月3日、寄り付き前の板情報でこれまでにない強い買い気配が生じていることを発見する。
日頃から買いのスタンバイをしていたことが上手く運び、3日の午前9時にマーケットがオープンしてからすぐに買い注文は約定し、その後の大相場の初動に乗ることができた。
モンサンの買い出動後も株価は伸び、チャート上では陽線がキレイに上へ上へと伸びていく。そのまま上昇の勢いに乗り、買い増しを続けていった。これが2週間で2倍株を達成した大井電気への投資の始まりだ。
■大井電気の日足チャート(2019年10月~20年3月)
注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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登場する銘柄
大井電気<6822>、ジャパンエレベーターサービスホールディングス<6544>
文・イラスト/福島由恵(ライター)、編集・構成/真弓重孝(株探編集部)
モンサン(ハンドルネーム・40代・男性)のプロフィール:
10年前から草食のインデックス投資を開始し、3年前に肉食系!?の個別株投資にシフトしたばかりのサラリーマン投資家。米国公認会計士の資格を持ち、企業のIR部門での勤務経験もあり財務分析はお得意項目。3年前の本格投資開始時は、株主優待狙いで買ったペッパーフードサービス<3053>などで大当たりし、以降、本気になっての銘柄選びに目覚めていく。もともとはファンダメンタル重視だったが、1年前から投資仲間に影響を受け、テクニカル分析も取り入れた融合型を導入。これと並行して次々と2倍株をゲットし資産拡大に拍車がかかる。SNS(交流サイト)での情報発信も好評で、ツイッターのフォロワーも急上昇中だ。
10年前から草食のインデックス投資を開始し、3年前に肉食系!?の個別株投資にシフトしたばかりのサラリーマン投資家。米国公認会計士の資格を持ち、企業のIR部門での勤務経験もあり財務分析はお得意項目。3年前の本格投資開始時は、株主優待狙いで買ったペッパーフードサービス<3053>などで大当たりし、以降、本気になっての銘柄選びに目覚めていく。もともとはファンダメンタル重視だったが、1年前から投資仲間に影響を受け、テクニカル分析も取り入れた融合型を導入。これと並行して次々と2倍株をゲットし資産拡大に拍車がかかる。SNS(交流サイト)での情報発信も好評で、ツイッターのフォロワーも急上昇中だ。
第1回目記事「変幻自在の2倍株ハンター、2カ月に1つのハイペースで獲得する技」を読む
第2回目記事「グレートグロース株を掘り当てたいなら、紅白の'キテる予想'を頑張ろう!」を読む
「ファンダメンタル分析とテクニカル分析って、お互い強く関係し合っていると思うんです。でも、投資関連の書籍や投資家の間で、これらを別物として扱う傾向が強いのはどうしてなんでしょうね」
米国公認会計士の資格を持ち、小さい企業なら有価証券報告書も作成できるというモンサンは当初、得意技のファンダメンタルズ分析を駆使して有望銘柄を発掘していた。
ファンダ×テクノのハイブリッドの成功例をおさらい
今も本筋はファンダ主体だが、ここ1年で大きな武器にしているのがテクニカルを組み合せたハイブリット戦略。冒頭の言葉は、ファンダとテクノを組み合わせた稼ぎ技を磨いている立場からの発言だ。
ビックチェンジを起こし、グレートグロースを期待できる銘柄をメーンの投資対象にするモンサン。前回紹介したアプライド<3020>はその典型で、ファンダ×テクノで発掘、購入、利確を実施した。
おさらいすると、
① コロナ禍による巣ごもり需要の拡大でパソコン関連が強いだろうと、ファンダ主体で候補銘柄の目星を付けていた中で、同社のチャートにこれまでにない大きな陽線が出たことに注目。【ファンダ→テクノ】
② 関連ニュースからビッグチェンジを予感させる定性情報を見つけ、同社の業績動向から成長可能性の分析へ。さらに同業の株価水準を確認し、目標株価を決めて参戦。【主にファンダ】
③ だが1カ月後にチャート大きな陰線が出現したことで、目標株価に未達だったが利確を決意。【テクノ】
今回は、この「ファンダ×テクノ」のハイブリッド戦略で羽ばたくきっかけになった大井電気<6822>の例を紹介しよう。同じハイブリッド戦略でも、モンサンらしく臨機応変に対応する様が注目してほしい点だ。
売買板の変化に注目、買いを決断
大井電気は、三菱電機系の情報通信機器製造会社で、電力・通信ネットワーク工事や保守を行う。東証のJASDAQ市場に上場し、時価総額は現在40億円程度の小型株だ。
モンサンが同社に注目したのは次世代通信規格「5G」の本格開始で需要が伸び、業績が伸びると踏んだからだ。だが買いを入れる前の同社株は、株価も売買高もパッとしない状態がしばらく続いていた。
ところが、12月3日の寄り付き前の売買の板に大きな変化がみられ、それに注目して買いを入れると、騰勢に拍車がかかることに。
その勢いは衰えず、わずか2週間程度で株価は2倍にまで跳ね上がる。モンサンはこの急上昇に初動から入り、おいしいところをほぼ丸取りすることに成功した。
先のアプライドでは、ファンダ→テクニカル→ファンダの順で買いに至ったが、
大井電気については、ファンダ→ファンダ→テクニカルの順となる。
同じ戦略でも、銘柄選びでは、かっちりとしたルールは敷かず、臨機応変、柔軟に立ち回るのがモンサン流だ。
「グロース良し&バリュー良し」に魅力を感じる
大井電気に目を付けたきっかけをもう少し詳しく触れよう。
同社のケースでは、モンサンが常日頃こだわっている企業のグレートグロースの可能性に加え、同時に「割安」というバリューの要素も魅力的なことに着目した。
この「グロース良し&バリュー良し」という2つの大きなプラス材料を併せ持つことが、投資の大きな決め手となった。
まずグロースの要素についてだが、初めの銘柄探しの段階では、多くの投資家が注目する鉄板テーマの5G関連銘柄探しからスタートした。
当『株探』で検索できる5Gの関連銘柄のリストをチェックするうち、同社が目に留まる。
なぜそう思ったかの詳細は後述するが、企業の中味をよく知るにつれ、「5Gのテーマに乗っているし、いずれブレイクするぞ」という期待感が膨らんでいく。
一方のバリュー性については、PBR(株価純資産倍率)が購入時の19年12月に0.5倍台だったことに関心がいく。
■『株探』で抽出できる5G関連銘柄の抜粋(新興市場・PBRの低い順)
注:10月19日午前10時時点
調べを進めるうちに、5G 関連という成長要素がありながら、かなりの割安に放置された状態だという判断へ。当時の株価は2000円程度でくすぶっていたが、せめてこれが同社の1株当たり純資産の4800円近辺、つまりPBR1倍の水準まで買われてもおかしくないと値踏みができた。
旬のテーマにのった銘柄で、「グロース良し&バリュー良し」の2つの面で優れた銘柄はそう多くはない。この優位性に気付いたモンサンは、この銘柄に狙いを定め、その後は買い場を探すべくチャートの観察を続けた。
スタンバっていたおかけで、初動を逃さず
さきほど触れたように、観察していた昨年12月3日、寄り付き前の板情報でこれまでにない強い買い気配が生じていることを発見する。
日頃から買いのスタンバイをしていたことが上手く運び、3日の午前9時にマーケットがオープンしてからすぐに買い注文は約定し、その後の大相場の初動に乗ることができた。
モンサンの買い出動後も株価は伸び、チャート上では陽線がキレイに上へ上へと伸びていく。そのまま上昇の勢いに乗り、買い増しを続けていった。これが2週間で2倍株を達成した大井電気への投資の始まりだ。
■大井電気の日足チャート(2019年10月~20年3月)
注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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