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【市況】株価指数先物【引け後コメント】CTA経由の売り仕掛けの動き、今晩のナスダックの動向に注目


大証12月限
日経225先物 22920 -270 (-1.16%)
TOPIX先物  1613.0 -17.0 (-1.04%)

 日経225先物は前日比270円安(-1.16%)の2万2920円で取引を終了。寄り付きは2万3040円とシカゴ先物清算値(2万3080円)を下回って始まると、現物の寄り付き直後には2万2930円まで下げ幅を広げる場面もみられた。グローベックスの米株先物が弱い動きをみせたことが影響したとみられ、その後は米先物がプラス圏を回復してきたこともあり、短期筋のショートカバーから、前場半ばには一時2万3080円まで戻している。しかし、前引けのTOPIXが0.53%の下落だったことで、後場は日銀のETF買い入れによる需給面での下支えが意識されたものの、米株先物が再び下げに転じたうえ、アジア市場の弱い値動きも重荷となり、後場半ばには2万2880円まで下げ幅を広げていた。

 NT倍率は先物中心限月で14.20となり、安いところでは14.17まで低下している。東証1部の8割近い銘柄が下落していることに加え、ソフトバンクグループ <9984> など指数インパクトの大きい値がさ株が弱く日経平均型の重荷となり、NT倍率の低下傾向は継続。米国ではクオリティ株を中心に資金流出が警戒視されており、今晩のナスダックの動向が重要視されそうである。クオリティ株からの資金流出が続くようであれば、足元の権利行使価格2万2875円と2万3250円のレンジ下限割れを仕掛けてくる動きも意識されやすい。

 手口面では、日経225先物はクレディスイスが2530枚、野村が1150枚、シティが870枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが2020枚、ソジェンが780枚、モルガンSが720枚程度の買い越し。TOPIX先物ではクレディスイスが2530枚、JPモルガンが1530枚、UBSが900枚程度の売り越し。一方で大和が4340枚程度の買い越しだった。大和のTOPIX買いは昨日同様、日銀のETFに絡んだ商いとみられる。また、クレディスイスが日経225先物、TOPIX先物いずれも売り越し筆頭となっている。CTA経由による売り仕掛けの動きが警戒されやすい。

 まずは米国市場の動向次第の面はありそうだが、先高期待から積極的にロングポジションが積み上がっている需給状況ではなく、ナイトセッションで権利行使価格の2万2875円を下回らずに底堅さが意識されるようであれば、早い段階でショートカバーに向かわせる可能性もあるだろう。

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