【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ショーケース、ITbook、ピースリー
ショーケース <日足> 「株探」多機能チャートより
ショーケース<3909>は3連騰と異彩の強さを発揮している。国内外で取得の特許技術を活用した「ナビキャストシリーズ」を主力にモバイル向けウェブサイト最適化技術をクラウドサービスで展開しており、需要を取り込んでいる。広報PRのデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するプラップノードは、同社とプラップジャパン<2449>の合弁で設立した会社で、広報業務をデジタル技術で変革する新サービスを今月から開始、DX関連人気の流れに乗っている。ここJPモルガンやクレディ・スイスなど外資系経由で空売り残高が大幅増加しており、この買い戻しが株高を加速させる形となっている。
■ITbook <1447> 679円 +73 円 (+12.1%) 本日終値
ITbookホールディングス<1447>が大幅高。7月13日以来の700円台復帰が目前。今月1日からマイナンバーカード所有者へのポイント還元策「マイナポイント」事業が開始、政府はマイナンバーカードの普及や個人消費の喚起及びキャッシュレス化の進展を目的に同事業に力を入れていく構えにある。また、菅官房長官が「デジタル庁」創設の検討を明示していることもあり、官公庁向けで実績の高い同社株への注目度が高まっている。
■ピースリー <6696> 785円 +78 円 (+11.0%) 本日終値
ピースリー<6696>が3日続伸。8日の取引終了後に発表した第2四半期累計(2~7月)連結決算が、売上高3億3800万円(前年同期比2.3%増)、営業損益7900万円の赤字(前年同期は9100万円の赤字)、最終損益9100万円の赤字(同9900万円の赤字)と営業損益の赤字幅が縮小し、かつ従来予想の8900万円の赤字を上回っており、これが好感されたようだ。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、7月に見込んでいた美容サロン向けメディアプラットフォーム開始に遅れが生じたものの、STB(セットトップボックス)端末の大型受注をしたことや、商材の選別による売上総利益の向上施策が奏功した。なお、21年1月期通期の業績予想は、売上高15億4500万円(前期比97.3%増)、営業損益8100万円の黒字(前期は1億300万円の赤字)、最終損益6800万円の黒字(同1億2200万円の赤字)の従来見通しを据え置いている。
■SIG <4386> 828円 +73 円 (+9.7%) 本日終値
SIG<4386>が続急伸。同社は官公庁向け給与システムなどで高実績を誇るシステムインテグレーターで、セキュリティー分野でもコンサルティングや脆弱性診断などで強みを有しており、菅官房長官が言及した「デジタル庁」創設で商機が巡るとの思惑が物色人気につながっている。クラウドサービス市場が急速に拡大するなか、「AWS」のあらゆる機能を駆使した構築など、クラウド環境の構築でも優位性を持っている。20年4~6月期営業利益は前年同期比21%増と好調を堅持、PER16倍台は同業他社と比較しても割高感に乏しい。
■ヒノキヤグループ <1413> 1,954円 +169 円 (+9.5%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
ヒノキヤグループ<1413>が急伸。8日の取引終了後、ヤマダ電機<9831>がTOB(株式公開買い付け)を実施し、同社の連結子会社化を目指すと発表。TOB価格が前日終値を12%上回る1株2000円とあって、これにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。買付期間は9月9日から10月22日まで。なお、買い付け予定数の上限は50.1%に設定しており、TOBが成立後も同社株は上場を維持する見通しだ。
■さくらインターネット <3778> 692円 +43 円 (+6.6%) 本日終値 東証1部 上昇率8位
さくらインターネット<3778>の上げ足が止まらない。きょうは全体相場が波乱含みに下げるなかも実需買いが流入、きょうで8連騰と異彩を放っている。独立系データセンター大手でホスティングを中心としたクラウドサービスで業容を拡大している。“脱ハンコ時代”に対応し、押印プロセスをオンラインで完結させる「電子契約プラットフォームβ」の提供も始めており、デジタル行政の流れに乗る銘柄として注目度が高まっている。
■日本アクア <1429> 668円 +40 円 (+6.4%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
日本アクア<1429>が大幅続伸。8日の取引終了後、ヤマダ電機<9831>がTOBを実施し、ヒノキヤグループ<1413>の連結子会社化を目指すと発表。ヒノキヤGの子会社である日本アクアにもメリットが大きいとの思惑から買われたようだ。
■北川精機 <6327> 575円 +30 円 (+5.5%) 本日終値
北川精機<6327>が3日続伸し、約8カ月ぶりに年初来高値を更新した。8日の取引終了後、発行済み株式数(自社株を除く)の4.58%にあたる35万株または2億円を上限に、9日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施すると発表したことが好材料視されている。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められたようだ。
■蛇の目ミシン工業 <6445> 648円 +22 円 (+3.5%) 本日終値
蛇の目ミシン工業<6445>は日経平均が急落するなか、売り物をこなし上値指向。新型コロナウイルス感染を警戒して巣ごもり需要が高まるなか、家庭用ミシンの需要が伸びており、同社は増産で対応する構えにある。また、米国ナスダック総合指数の急落を受けPERなど株価指標面で割高なグロース株が目先買い手控えられるなか、「PER10倍前後で有配にもかかわらずPBR0.5倍未満の同社株は買いやすさがある」(国内証券マーケットアナリスト)という見方もあるようだ。株価は8月24日に716円の年初来高値をつけてから調整局面にあったが、25日移動平均線との上方カイ離が解消された時価は、値ごろ感からの打診買いが入っている。
■イルグルム <3690> 1,855円 +58 円 (+3.2%) 本日終値
イルグルム<3690>は続伸。8日の取引終了後に発表した8月の月次売上高(速報)が前年同月比22.8%増の2億2698万円となり、23カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。主力のマーケティングプラットフォーム事業が同21.7%増と引き続き業績拡大を牽引するほか、商流プラットフォーム事業が同31.7%増となったことも寄与した。
●ストップ高銘柄
KIYOラーニング <7353> 10,570円 +1,500 円 (+16.5%) ストップ高 本日終値
日本鋳造 <5609> 780円 +100 円 (+14.7%) ストップ高 本日終値
など、5銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース