【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):第一生命HD、東エレク、ソニー
第一生命HD <日足> 「株探」多機能チャートより
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が大幅続伸、一時800円近い上昇で2万円大台を大きく回復、売買代金も全市場を通じて群を抜いている。日経平均に連動するETFで変動率が2倍に基本設定されており、きょうは前日の米株高を引き継いで、全体相場が大きくリスクオンに傾くなか、個人投資家を中心とする短期資金の流入が活発だ。日経レバの2万円台回復は7月21日以来となる。
■第一生命HD <8750> 1,483円 +47.5 円 (+3.3%) 本日終値
第一生命ホールディングス<8750>が大幅に5日続伸。同社は12日取引終了後、未定としていた21年3月期の連結業績予想を公表し、経常利益は前期比63.9%増の3580億円と増益見通しとなったことが好感された。同時に自社株取得枠の設定を発表したことも評価された。3200万株(発行済み株式数の2.82%)、300億円を上限としており、取得期間は8月13日から21年3月31日まで。
■東京エレクトロン <8035> 28,705円 +865 円 (+3.1%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>が一時1000円を超える上昇をみせたほか、アドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連が軒並み買い戻される展開となった。前日の米国株市場ではエヌビディアが急伸、アプライドマテリアルズなども大きく買われ、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も大幅高で史上最高値を更新した。米国でも半導体関連株はここ利益確定売りで上値が重くなっていたが、前日は経済回復への期待を背景に再度買い直される展開となっており、この流れが東京市場にも波及する展開となった。ただ、アプライドマテリアルズの決算発表が日本時間14日早朝に予定されており、これを見極めたいとの思惑もマーケットには漂った。
■ソニー <6758> 8,700円 +238 円 (+2.8%) 本日終値
ソニー<6758>が反発、一時268円高の8730円まで買われた。同社株に対する市場の注目度は高く、売買代金はトヨタ自動車<7203>を上回り全上場企業のなかで第2位となっている。米株市場主導で半導体関連株が買い直された。そのなか同社は相補性金属酸化膜半導体(CMOS)を活用して光を電気信号に変換するCMOSセンサーで世界トップの競争力を誇り、その流れに乗っている。CMOSセンサーはスマートフォンカメラの複眼化が進むなかで、需要に供給が追いつかない構造的な追い風局面にあり、今後の収益成長の原動力として注目されている。日本経済新聞社が実施した調査では2019年の主要商品・サービスシェアで日本が首位となったのは7品目に減少したことが伝えられているが、「そのなかソニーのCMOSセンサーは世界シェアを伸ばし、市場の過半を握ったことが報じられており、インパクトが強い。改めて海外投資家などの実需買いを誘発する可能性がある」(準大手証券ストラテジスト)という。今月5日につけた年初来高値8838円奪回を視野に入れる可能性も出ている。
■トヨタ自動車 <7203> 7,285円 +41 円 (+0.6%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>の上げ足が鮮烈。きょうで8連騰となり、13週・26週移動平均線のゴールデンクロスを示現、今年2月下旬以来約半年ぶりの高値圏に浮上した。ワクチン開発期待を背景に米国では経済回復が早まるとの見方が浮上し、全体相場を押し上げた。米経済回復への思惑に加え、足もとは米10年債利回りが上昇基調にあり日米金利差拡大を受け外国為替市場ではドル高・円安方向に振れており、為替感応度の高い同社株には追い風が意識された。信用取組も直近データで売り買い拮抗、信用倍率は1.1倍とがっぷり四つの状態となっている。株式需給面でも上値追いを後押ししている。
■フィックスターズ <3687> 1,090円 -77 円 (-6.6%) 本日終値 東証1部 下落率4位
12日に決算を発表。「10-6月期(3Q累計)経常が20%減益で着地・4-6月期も57%減益」が嫌気された。
フィックスターズ <3687> が8月12日大引け後(16:00)に決算を発表。20年9月期第3四半期累計(19年10月-20年6月)の連結経常利益は前年同期比20.4%減の7.8億円に減り、通期計画の10.4億円に対する進捗率は5年平均の77.4%を下回る75.2%にとどまった。
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■横河電機 <6841> 1,725円 -120 円 (-6.5%) 本日終値 東証1部 下落率5位
12日に決算を発表。「非開示だった今期経常は27%減益、未定だった配当は34円実施」が嫌気された。
横河電機 <6841> が8月12日大引け後(15:30)に決算を発表。21年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比6.1%増の71.7億円に伸びた。同時に、従来未定としていた今期の上期配当を17円(前年同期は17円)実施するとし、従来未定としていた下期配当も17円実施する方針とした。年間配当は34円となる。
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■CKD <6407> 1,908円 -130 円 (-6.4%) 本日終値 東証1部 下落率6位
12日に決算を発表。「非開示だった今期経常は39%減益、未定だった配当は6円減配」が嫌気された。
CKD <6407> が8月12日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比4.1倍の12.3億円に急拡大した。業績悪化に伴い、従来未定としていた今期の上期配当を6円(前年同期は5円)実施するとし、従来未定としていた下期配当も6円実施する方針とした。年間配当は前期比6円減の12円に減配となる。
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■大日精化工業 <4116> 2,310円 -147 円 (-6.0%) 本日終値 東証1部 下落率8位
12日に決算を発表。「非開示だった今期経常は79%減益、未定だった配当は47.5円減配」が嫌気された。
大日精化工業 <4116> が8月12日大引け後(16:00)に決算を発表。21年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比55.3%減の9.2億円に大きく落ち込んだ。業績悪化に伴い、従来未定としていた今期の上期配当を15円(前年同期は42.5円)実施するとし、従来未定としていた下期配当も15円実施する方針とした。年間配当は前期比47.5円減の30円に減配となる。
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■イーエムシステムズ <4820> 840円 -52 円 (-5.8%) 本日終値 東証1部 下落率10位
12日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は42%減益で着地」が嫌気された。
イーエムシステムズ <4820> が8月12日大引け後(16:00)に決算を発表。20年12月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比41.7%減の4.1億円に落ち込み、4-9月期(上期)計画の10.3億円に対する進捗率は39.7%にとどまり、5年平均の44.5%も下回った。
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■ログリー <6579> 2,073円 +400 円 (+23.9%) ストップ高 本日終値
ログリー<6579>がストップ高。12日の取引終了後、21年3月期の連結経常利益が1億4100万円~2億円(前期は非連結で5900万円)になりそうだと発表。従来予想の5400万円から大幅増額修正となり、これを好感する買いが入った。新型コロナウイルスの感染拡大による巣ごもり需要を取り込み、ネイティブ広告プラットフォーム「LOGLY lift」でインプレッション数(広告の表示回数)が想定以上に伸びていることが業績上振れの要因という。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)の同利益は1億100万円だった。第1四半期から新規連結子会社クロストレックスの業績が加わっている。
■アステリア <3853> 621円 +100 円 (+19.2%) ストップ高 本日終値
アステリア<3853>が後場に入り前日比100円高の621円とストップ高まで買われた。12日の取引終了後に発表した21年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算(国際会計基準)が、売上高6億7400万円(前年同期比0.9%増)、営業損益は1億5800万円の黒字(前年同期は7200万円の赤字)となったことが好材料視された。主力製品であるデータ連携ソフト「ASTERIA Warp」は大手企業における競合製品からのリプレースや海外拠点の拡大に関わる大型案件の受注が重なり、販売が大幅に伸びた。また、デザインサービスは新型コロナウイルスの影響で観光関連産業における顧客プロジェクトの見直しが発生し大幅減収となったが、子会社This Placeのコスト構造改革が進み、黒字化に貢献した。
●ストップ高銘柄
アクサスHD <3536> 166円 +50 円 (+43.1%) ストップ高 本日終値
アップル <2788> 193円 +50 円 (+35.0%) ストップ高 本日終値
アトラエ <6194> 3,435円 +504 円 (+17.2%) ストップ高 本日終値
など、12銘柄
●ストップ安銘柄
ポート <7047> 802円 -150 円 (-15.8%) ストップ安 本日終値
WT天然ガス <1689> 1円 0 円 (0.0%) ストップ安 本日終値
など、2銘柄
株探ニュース