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【市況】株価指数先物【引け後コメント】CTA経由のショートカバーとレバETFに絡んだ調整買いが押し上げる


大証9月限
日経225先物 22090 +330 (+1.51%)
TOPIX先物 1517.5 +21.0 (+1.40%)

 日経225先物は、前日比330円高(+1.51%)の2万2090円で取引を終了。アップルが決算を受けて10%を超える上昇となるなど週末の米国市場の強い動きや、セブン&アイ・ホールディングス <3382> が米「スピードウェイ」を約2兆2000億円で買収することを決定したと伝わり、為替相場が円安に振れたことが材料視された。

 寄り付きは2万1970円とシカゴ先物清算値(2万1920円)を上回る強いスタートとなった。現物の寄り付き直後に2万1900円を付けた後はじりじりと上げ幅を広げ、寄り付き後早い段階で節目の2万2000円を回復。前場半ば以降は2万2100円を上回っての推移が続くと、大引け間際には2万2200円まで上昇する場面がみられた。現物の引け後は需給調整の流れから上げ幅を縮めており、2万2090円で取引を終えた。

 先週の日経225先物が6営業日続落で約1000円程度下落したこともあり、6月半ば以来の安値水準、200日移動平均線までの調整を経て、テクニカル的なリバウンドとなった。織り込まれていた面はあったが、アップルのインパクトに加えて、為替相場での円安基調が短期筋のショートカバーにつながったようである。引けにかけての上昇は、先週末の大幅安から大きく反発したため、レバETFに絡んだ調整買いが入った影響が大きく、これが通過した現物の引け後の日経225先物は上げ幅を縮めたことになる。

 ひとまず理想的なリバウンドとなったが、5日移動平均線や25日移動平均線といったテクニカル的な抵抗線を突破してこないと、ボトム確認とはならないだろう。指数寄与度の大きいソフトバンクグループ <9984> などが日経平均株価を押し上げる形となったが、アドバンテスト <6857> の明確な底入れは確認できず、東京エレクトロン <8035> の戻りも鈍い。決算発表が第2弾のピークとなるほか、週末には米雇用統計など重要な経済指標の発表を控えていることもあり、短期的な需給要因に振らされやすい状況が続きそうだ。

 なお、手口面では、日経225先物はANBアムロが6150枚程度の売り越しに対して、野村が4480枚、クレディスイスが2880枚程度の買い越しだった。野村はレバETFの調整買いによるものであり、クレディスイスはCTA経由のショートカバーといったところだろう。TOPIX先物はソジェンが1300枚、モルガンSが670枚、メリルが660枚程度の売り越し。一方でクレディスイスが880枚、野村が740枚程度の買い越しだった。

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