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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):日本M&A、三菱自、日立建機

日本M&A <日足> 「株探」多機能チャートより
■ザ・パック <3950>  2,899円  +41 円 (+1.4%)  本日終値
 ザ・パック<3950>が続伸。27日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(1~6月)連結業績について、売上高が348億円から360億4600万円(前年同期比18.6%減)、営業利益が9億円から12億4500万円(同52.0%減)へ、純利益が6億円から8億7300万円(同51.6%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言の発令を受けて、外出自粛や得意先の休業などによる経済環境の悪化を考慮し、5月8日に下方修正を発表したが、緊急事態宣言の解除を受けて、想定以上に消費が改善したという。

■日本M&Aセンター <2127>  4,945円  +65 円 (+1.3%)  本日終値
 日本M&Aセンター<2127>は3日ぶりに反発。27日の取引終了後、マレーシア駐在員事務所を開設したことを発表。近年増加しているクロスボーダーM&Aのなかでもニーズの強い東南アジアへの対応強化を目的としており、これが好感されたようだ。同社はこれまで、近年増加している日本企業の海外進出及び海外子会社の売却などに伴うクロスボーダーM&A案件に対応するために海外支援室を設置。海外においてはシンガポールやインドネシア、ベトナムに拠点を設立している。今回マレーシアでの駐在員事務所開設により、ASEANでのカバー率を上げることで、日本とASEANのクロスボーダーM&A案件の情報量・成約件数ともに増加を期待しているという。

■JMホールディングス <3539>  3,570円  +45 円 (+1.3%)  本日終値
 JMホールディングス<3539>が3日ぶりに反発。27日の取引終了後、20年7月期の連結業績予想について、売上高を1206億1100万円から1268億円(前期比11.9%増)へ、営業利益を49億3700万円から66億4000万円(同44.3%増)へ、最終利益を32億100万円から34億600万円(同21.1%増)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の拡大により、消費者の買いだめ行動が起こったほか、学校の臨時休校や各自治体からの外出自粛要請により在宅比率が高まり、内食商材の需要が伸びたことが要因としている。

■HUグループ <4544>  2,480円  +22 円 (+0.9%)  本日終値
 H.U.グループホールディングス<4544>が3日ぶりに反発。27日の取引終了後、連結子会社の富士レビオが、新型コロナウイルス抗原の迅速診断キット「エスプラインSARS-CoV-2」で用いる検体処理液が、インフルエンザウイルス抗原の迅速診断キット「エスプラインインフルエンザA&B-N」でも使用できることを確認したと発表しており、これが好材料視された。新型コロナウイルス感染症とインフルエンザウイルス感染症は、発熱や呼吸器疾患など感染初期の特徴が似ていることから、同社はインフルエンザウイルスが流行する冬期に向けてこの2つの感染症を簡便に判定する検査の重要性が増すと想定。今回の確認により、新型コロナウイルス抗原およびインフルエンザウイルス抗原の2検査を同一の鼻咽頭拭い液検体で行うことが可能となり、検体採取が1回で済むことから、検体採取時の患者の負担軽減や医療従事者の感染リスクを低減することに貢献するとしている。なお、同件による21年3月期業績への影響は精査中としている。

■JCRファーマ <4552>  10,470円  +90 円 (+0.9%)  本日終値
 JCRファーマ<4552>の1万円トビ台は26週移動平均線を足場に上放れの可能性を内包している。同社は製薬会社と創薬ベンチャーの両面を併せ持つ。遺伝子組み換え天然型ヒト成長ホルモン製剤「グロウジェクト」を主力に収益成長を続け、再生医薬品分野では健康な人の骨髄から抽出した間葉系幹細胞を使った細胞医薬品「テムセル」などが業績に寄与しており、21年3月期営業利益は前期比85%増の60億円と急拡大を見込んでいる。また、極めて高難度の血液脳関門の通過技術「J-Brain Cargo」を活用した新薬開発に対する評価も高い。最近では同じく血液脳関門分野の基盤的知財を有する米バイオベンチャーをM&Aで傘下に収めるなどで技術基盤を一層強化しており、ライセンス活動にも力を入れている。遺伝子難病「ライソゾーム病」のハンター症候群を適応とする治療薬も注目を集め、秋口の承認申請を目指している。(桂)

■蝶理 <8014>  1,508円  -239 円 (-13.7%)  本日終値  東証1部 下落率トップ
 蝶理<8014>は急反落。27日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、営業利益を67億円から42億円(前期比48.9%減)へ、最終利益を46億円から21億円(同65.6%減)へ下方修正したことが嫌気された。売上高は2000億円(同39.3%減)の従来見通しを据え置いたものの、第1四半期に貸倒引当金繰入額24億7400万円を計上したことが要因としている。なお、利益予想の下方修正に伴い、年間配当を従来の57円から未定に変更している。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高490億400万円、営業損益8億9000万円の赤字、最終損益11億8500万円の赤字だった。

■三菱自動車工業 <7211>  235円  -34 円 (-12.6%)  本日終値  東証1部 下落率2位
 三菱自動車工業<7211>が続急落し、年初来安値を更新。27日の取引終了後、非開示だった21年3月期の連結最終損益が3600億円の赤字(前期は257億7900万円の赤字)に赤字幅が拡大する見通しを示しており、これが嫌気された。新型コロナウイルス感染拡大の影響で今期の自動車販売台数は前年比25%減の84万5000台に落ち込む計画とし、売上高は1兆4800億円(前期比34.8%減)となる見通しだ。また、構造改革費用を含む特別損失2200億円を計上する予定という。業績悪化に伴い、今期配当は8期ぶりに無配(前期は10円)に転落する方針とした。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)の同損益は1761億5700万円の赤字(前年同期は93億1200万円の黒字)だった。

■インソース <6200>  2,274円  -239 円 (-9.5%)  本日終値  東証1部 下落率5位
 インソース<6200>が大幅安で3日続落。27日の取引終了後、20年9月期の連結業績予想について、売上高を54億9000万円から51億6000万円(前期比8.0%減)へ、営業利益を8億8500万円から7億6000万円(同41.7%減)へ、最終利益を5億6500万円から4億6500万円(同44.3%減)へ下方修正したことが嫌気された。第3四半期までは従来予想に沿って推移したものの、コロナ禍が継続している状況を踏まえて、研修事業(特に公開講座)の売り上げ回復が想定よりも遅れるとみて、第4四半期の売上高を想定し直したという。なお、同時に発表した第3四半期累計(19年10月~20年6月)決算は、売上高37億4900万円(前年同期比6.0%減)、営業利益4億3400万円(同54.0%減)、最終利益2億6100万円(同57.9%減)だった。

■エクセディ <7278>  1,476円  -123 円 (-7.7%)  本日終値  東証1部 下落率8位
 27日に決算を発表。「非開示だった今期税引き前は97%減益へ」が嫌気された。
 エクセディ <7278> が7月27日大引け後(16:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。21年3月期第1四半期(4-6月)の連結税引き前損益は20.9億円の赤字(前年同期は32.5億円の黒字)に転落した。
  ⇒⇒エクセディの詳しい業績推移表を見る

■日立建機 <6305>  3,085円  -205 円 (-6.2%)  本日終値
 日立建機<6305>が急反落。27日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高1701億5700万円(前年同期比27.5%減)、営業利益29億4000万円(同87.2%減)、最終利益2億100万円(同98.5%減)と大幅減益となったことが嫌気された。新型コロナウイルス感染症の影響による市況悪化を受けて、油圧ショベル需要が減少したほか、為替が円高基調で推移したことが響いた。また、注力している新車販売以外の事業である部品・サービス、ソリューションビジネス、レンタルなどのバリューチェーン事業は、レンタル事業は伸長したもののその他は落ち込んだ。なお、21年3月期通期業績予想は、売上高7700億円(前期比17.3%減)、営業利益400億円(同47.8%減)、最終利益200億円(同51.4%減)の従来見通しを据え置いている。

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