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【市況】株価指数先物【引け後コメント】狭いレンジだが、売り方にとっては仕掛けやすかった1日に


大証9月限
日経225 22090 -140 (-0.62%)
TOPIX 1537.0 -21.0 (-1.34%)

 日経225先物は、前日比140円安(-0.62%)の2万2090円で取引を終了。予想を上回った消費者信頼感指数やFRBによる追加支援策への期待から続伸となった米国市場の流れを受けて、日経225先物は2万2310円とシカゴ先物清算値(2万2285円)を上回って始まると、現物の寄り付き直後には2万2330円を付けた。しかし、その後はこう着感の強い相場展開となり、前場半ばに下げに転じると、ランチタイムには2万2140円まで下げ幅を広げた。後場半ばには2万2200円を回復する場面もみられたものの、引けにかけては再び下へのバイアスが強まり、一時2万2010円まで売られた。現物の大引け後はショートカバーから下げ幅を縮めており、2万2090円で取引を終えている。

 米国では6月ADP雇用統計、6月ISM製造業景況指数の発表が予定されており、翌 2日には6月の雇用統計を控えている。3日は祝日となるため、3連休を前に商いは膨らみづらい需給状況であろう。前引けの TOPIXが0.45%下落だったため、日銀のETF買い入れはないとの判断から、ランチタイムの段階で短期筋のショートを仕掛ける動きがみられていた。

 その後もグローベックスのNYダウ先物が100ドル安程度で推移していたほか、都内で新たに67人が新型コロナウイルスに感染していることが伝わり、さらに菅官房長官が新型コロナ感染者が急速に増加した場合、再び宣言発出の可能性を示したことも、短期筋の売り仕掛けに向かわせた。一日を通じてじり安基調が続いたことで押し目買いを入れづらく、売り方にとっては仕掛けやすかったであろう。

 経済指標の発表などを受けた米国市場の動向次第の面はあるが、引き続き商いは膨らみづらい需給状況のため、こう着感の強い相場展開が続きそうである。テクニカル面では25日移動平均線が心理的な上値抵抗として意識される半面、2万2000円辺りでは底堅さが意識されやすく、2万2000円に接近する場面においては、売り方も仕掛けづらいだろう。また、東京エレクトロン <8035> 、ソフトバンクグループ <9984> が堅調なほかは、総じて軟調であったことからNT倍率は上昇しており、日経225先物買い、TOPIX売りのスプレッド取引も出やすいところだ。

 手口面では、日経225先物では、野村が1200枚程度の売り越しに対して、シティGが650枚、大和が600枚程度の買い越し。また、TOPIX先物では、バークレイズが2000枚、モルガンSが1880枚、メリルが1300枚、クレディスイスが1260枚程度の売り越し。買い越しではソジェンが2900枚、BNPパリバが2100枚、野村が1750枚、ABNアムロが1000枚程度買い越している。

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