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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):フロンテオ、テラ、ホロン

フロンテオ <日足> 「株探」多機能チャートより
■FRONTEO <2158>  408円  +80 円 (+24.4%) ストップ高   本日終値
 FRONTEO<2158>がストップ高。1日の取引終了後、同社の創薬支援人工知能(AI)システム「Cascade Eye」を利用した新型コロナウイルス感染症の研究で、約450種の候補化合物をリストアップしたと発表したことが好感された。「Cascade Eye」を利用して作成したパスウェイマップ(経路図)を利用して、その中に含まれる分子や遺伝子に関する論文を解析した結果、約450種の既存薬の転用候補が見つかったという。通常の創薬研究においては、臨床試験を経て承認される確率は約3万分の1であるといわれていることから、「CascadeEye」を使った候補薬探索が大幅な効率化をもたらすことが示唆されたという。また、リストアップした450種のうちオートファジー、抗炎症関連化合物など約400種が市販されており、効果や副作用等に関する適正な治験を経たのち、今後のコロナウイルス治療薬としての活用が期待できるとしている。

■GMO TECH <6026>  1,634円  +300 円 (+22.5%) ストップ高   本日終値
 GMO TECH<6026>が急反発しストップ高。1日の取引終了後に発表した第1四半期(1~3月)単独決算が、売上高7億7600万円(前年同期比9.3%増)、営業利益3000万円(同2.1倍)、純利益2500万円(同77.9%減)と大幅営業増益となり、通期計画に対する進捗率が60%と高いことが好感された。BI(ビジネスインテリジェンス)ツール「GMO jobbi(ジョビー)」にコミュニケーション機能を搭載し、委託先の各広告の運用担当ディレクターと管理画面上でやり取りできるようにしたことで、広告主への報告・連絡・相談をより迅速に行うことを可能にしたことなどが寄与した。なお、20年12月期通期業績予想は、売上高31億円(前期比19.0%増)、営業利益5000万円(同2.2倍)、純利益2000万円(同85.5%減)の従来見通しを据え置いている。

■テラ <2191>  457円  +80 円 (+21.2%) ストップ高   本日終値
 テラ<2191>がストップ高となったほか、プレシジョン・システム・サイエンス<7707>やアイロムグループ<2372>も値幅制限いっぱいに買われ、アンジェス<4563>は11連騰で2000円大台乗せ。このほか、タカラバイオ<4974>、新日本科学<2395>などバイオ関連株が総蜂起状態に買われた。市場では「主力株を避けて材料株優位の流れが強まるなか、新興市場の株価回復で個人投資家の買い余力も増しており、新型コロナ関連で材料が相次ぐバイオ関連を一斉に物色する動きが顕在化している」(国内ネット証券マーケットアナリスト)という。このなか、先端医療支援を手掛けるセネジェニックス・ジャパン(東京都中央区)との間で、COVID-19肺炎に対する間葉系幹細胞を用いた治療法の開発に関する共同研究契約を締結したことを材料に買われているテラはきょうで4営業日連続のストップ高で株価は動意前と比較して既に約3倍化している。

■広栄化学工業 <4367>  3,230円  +504 円 (+18.5%) ストップ高   本日終値
 広栄化学工業<4367>がストップ高。米ギリアド・サイエンシズがエボラ出血熱治療薬として開発した「レムデシビル」が、きょうにも新型コロナウイルス治療薬として薬事承認される見通しであることから、レムデシビルの製造用原材料であるピロールを供給する同社に思惑的な買いが入ったようだ。また同社は、同じく新型コロナウイルス治療薬として月内にも承認される見通しの「アビガン」についても、製造用原材料の「ピリジン」を供給しており、新型コロナウイルス薬関連として人気が急上昇している。

■ディ・アイ・システム <4421>  1,201円  +150 円 (+14.3%)  本日終値
 ディ・アイ・システム<4421>が後場一段高。同社はきょう、テレワーク推進サービスの提供を開始したと発表しており、これが株価を刺激したようだ。サービス開始は、テレワーク対応が急務となっているなか、多くの顧客からテレワーク環境の構築方法やネットワーク・セキュリティーなどの課題に対する相談が寄せられていることを受けたもの。提供するのはモバイルパソコンやリモートアクセス、クラウド型ファイルサーバ、遠隔コミュニケーション、eラーニング、セキュリティー対策などで、これ以外でも顧客の要望にあわせて最適なソリューションを提供するとしている。

■cotta <3359>  548円  +62 円 (+12.8%)  本日終値
 cotta<3359>が5連騰し年初来高値を更新。この日の朝方、運営する菓子・パン作りの通販メディアサイト「cotta(コッタ)」と「cotta business(コッタビジネス)」における20年4月の新規注文件数が約2.3万件となり、前年比約7倍となったと発表しており、これが好感された。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛で、おうち時間を楽しむために菓子・パン作りニーズが急増しており、小麦粉やイースト、バター、ベーキングパウダーなどを注文するためにサイトを訪れる客が例年を大幅に上回っているという。

■ホロン <7748>  6,480円  +550 円 (+9.3%)  本日終値
 ホロン<7748>が一時570円高の6500円と値を飛ばし、2月13日につけた15年ぶりの高値である6580円を視界に捉える場面があった。同社は電子ビームを使ったマスク回路検査・測定装置などを展開するが、商品競争力の高さに定評があり、特に半導体の微細化投資を背景に市場が急速に立ち上がっているEUV露光装置向けなどで需要を捉えている。前日の米国株市場では半導体製造装置で世界首位のアプライドマテリアルズが大幅高に買われるなど半導体関連がNYダウの下げに逆行して買われたが、最先端半導体の量産でEUV露光関連の設備投資需要の高まりを投資マネーは重視しているとみられる。同社株もこのテーマ買いの流れに乗り、継続的な資金流入が観測される。

■アイビーシー <3920>  973円  +63 円 (+6.9%)  本日終値
 アイビーシー<3920>は大幅続伸。前週末1日の取引終了後、リモートワーク急増に伴うICTインフラ管理強化を支援するため、システム情報管理ソフトウェア「System Answer G3」など4製品・サービスを7月末まで無料で提供するキャンペーンを開始したことを発表しており、これが好感された。新型コロナウイルス感染防止対策に伴う生活様式の変化により、企業によるリモートワーク、学校や塾によるオンライン学習などの利用が急増。これに伴いシステムやネットワークに想定外の負荷が発生していることを受け、ICTインフラ管理強化を支援するためとしている。

■イマジニア <4644>  1,058円  +65 円 (+6.6%)  本日終値
 イマジニア<4644>は上げ足を加速、一時8.4%高の1076円まで上値を伸ばし、4月30日につけた戻り高値1053円をクリア。同時に中長期トレンドの分水嶺である75日移動平均線や26週移動平均線とのマイナスカイ離もほぼ解消した。モバイルコンテンツ配信を主力とするが、スマートフォンゲーム「メダロットS」が収益に貢献しているほか、ニンテンドースイッチ向けゲームソフトの「Fit Boxing」が業績の牽引役を担っている。特に「Fit Boxing」はヘルスケアや健康を維持することに対する消費者ニーズも捉え、新型コロナウイルスの影響で業績が低迷する企業が多いなか、巣ごもり関連の一角として外出自粛の動きを商機につなげている。

■エノモト <6928>  1,006円  +44 円 (+4.6%)  本日終値
 エノモト<6928>が反発。同社は1日取引終了後に、20年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益は前の期比20.1%増の13億5800万円(従来予想は12億円)になったようだと発表しており、これが好感されたようだ。売上高は同7.6%増の226億4700万円(従来予想は210億円)となったもよう。スマートフォン向け部品が当初の予測を上回る需要で推移したほか、利益面では生産性の向上や工程改善活動の効果などが寄与した。なお、純利益については固定資産の減損損失を計上したことや投資有価証券評価損などが影響し、前の期に比べて横ばいの9億1200万円(従来予想は9億2000万円)になったようだとしている。

●ストップ高銘柄
 HMT <6090>  1,632円  +600 円 (+58.1%) ストップ高   本日終値
 アスカネット <2438>  1,320円  +300 円 (+29.4%) ストップ高   本日終値
 アンジェス <4563>  2,023円  +400 円 (+24.7%) ストップ高   本日終値
 アイロムグループ <2372>  2,042円  +400 円 (+24.4%) ストップ高   本日終値
 フェニックスバイオ <6190>  864円  +150 円 (+21.0%) ストップ高   本日終値
 など、25銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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