市場ニュース

戻る
 

【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:HIS、ジーエヌアイ、マルハニチロ

HIS <日足> 「株探」多機能チャートより
■エイチ・アイ・エス <9603>  1,342円  +133 円 (+11.0%)  11:30現在
 エイチ・アイ・エス<9603>が4日ぶり急反発、一時16%高に買われ一気に1400円台を回復する場面があった。新型コロナウイルスの影響に伴う旅客需要の後退を嫌気して株価は2月下旬を境に一直線の下げトレンドを描いていた。ただ、この間に空売り残高も積み上がり、直近データで信用取引は売り残が急増し信用倍率は0.2倍台と大幅な売り長となっていた。目先はこの買い戻しが株価に浮揚力を与える格好となっている。

■ジーエヌアイグループ <2160>  1,123円  +81 円 (+7.8%)  11:30現在
 ジーエヌアイグループ<2160>が反発している。この日の寄り前、エーザイ<4523>が創出したエンドセリンA受容体選択的拮抗薬ER-000582865に関してライセンス契約を締結したと発表しており、これが好感されている。今回締結した契約は、中国(台湾、マカオ、香港含)におけるER-000582865の肺動脈性肺高血圧症(PAH)治療薬としての開発・販売権と、将来的な腎疾患治療薬としての開発・販売に関するオプション権を有するもの。ジーエヌアイでは同ライセンス取得により、線維性疾患をはじめとする現在の製品ポートフォリオを拡充し、同分野を先導する企業として地位を固めることができると判断したとしており、パイプライン拡充につながるとの期待が買いにつながっているようだ。なお、同件による20年12月期連結業績への影響はないとしている。

■IDEC <6652>  1,215円  +72 円 (+6.3%)  11:30現在
 IDEC <6652> が急反発。19日大引け後、発行済み株式数(自社株を除く)の9.57%にあたる300万株(金額で40億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は3月23日から9月30日まで。

■マルハニチロ <1333>  2,057円  +90 円 (+4.6%)  11:30現在
 マルハニチロ<1333>は大きく買い優勢。前週後半から底入れ反転の兆しをみせており、5日移動平均線も上向きに変わってきた。水産株は内需セクターでも個人消費停滞の影響を受けにくいディフェンシブセクターで、新型コロナウイルスの影響は比較的少ないとみられている。缶詰や冷凍・加工食品などむしろ特需が発生しやすい。そうしたなか、前週末に三井住友信託銀を提出者とする共同保有の形で5%超の大量保有報告が出されており、これも株価の刺激材料となり、ディフェンシブ関連としての思惑買いに弾みをつけている。

■三菱重工業 <7011>  2,644.5円  +115.5 円 (+4.6%)  11:30現在
 三菱重工業<7011>が大幅高で3日ぶりに反発している。19日の取引終了後、デンマークのヴェスタス社との合弁会社MHIヴェスタスが、秋田県で進められている洋上風力発電所プロジェクト向けに、洋上風力発電設備33基を正式に受注したと発表しており、これが好材料視されている。今回の受注は、秋田港内に建設される「秋田洋上風力発電所」に13基、能代港内の「能代洋上風力発電所」に20基を納入する計画で、同社の日本国内における初の正式受注となる。いずれも22年の据え付け開始を予定しており、着床式の洋上風車の供給と20年間の保守・メンテナンスを行うという。なお、同プロジェクトでは総発電出力約13万9000キロワットが見込まれているという。

■武田薬品工業 <4502>  2,992.5円  +74 円 (+2.5%)  11:30現在
 武田薬品工業<4502>など大手をはじめ医薬品株に高い銘柄が目立つ。業種別騰落率では「医薬品」は33業種中で値上がり率トップとなっている。全体相場は急落相場が一服しているものの、値下がり銘柄数が多く不安定な展開を強いられている。そのなか、内需のディフェンシブセクターとして資金シフトの動きが見られるほか、官民連携による新型コロナウイルスのワクチンや治療薬の開発に対する期待を背景に一部の医薬品株に買いが誘導されており、全体指数にもプラスに作用している。

■ソフトバンクグループ <9984>  2,750円  +63 円 (+2.3%)  11:30現在
 ソフトバンクグループ<9984>が8日ぶり反発。3月6日以降は財務面のリスクが意識されるなか、急激な下げを続けてきたが、目先はヘッジファンド筋などの株券調達による売り攻勢一巡でショートカバーが入っているとみられる。ただ、「海外投資家の実需の売りが高水準」(国内ネット証券)との観測が強いなか、上値は重い。海外勢の売りに対し、国内の個人投資家が買い向かっている状況とみられている。

■国際石油開発帝石 <1605>  520円  +5.8 円 (+1.1%)  11:30現在
 国際石油開発帝石<1605>が買い優勢、前週19日まで実に13日連続で値を下げていたが、きょうはショートカバーで一時5%を超える上昇をみせた。同社株は世界同時株安に拍車がかかった2月21日以降、前営業日までの19日間でプラスだった日はわずかに1日という異例の下げをみせていた。WTI原油先物価格が直近1バレル=20ドル台を割り込むなど記録的な下落を続けていたが、世界経済の落ち込みがあっても10ドル台は売られ過ぎとの見方が強い。原油がオーバーシュートで売り込まれているとの思惑が、市況と相関性の高い銘柄の買い戻しにつながっている。きょうは原油価格に連動するETNであるNEXT NOTES 日経・TOCOM 原油ダブル・ブル ETN<2038>も反発に転じている。

■任天堂 <7974>  37,270円  +40 円 (+0.1%)  11:30現在
 任天堂<7974>は全体波乱相場のなか時価総額5兆円前後の大型株としては異色の上値指向を続けている。株価はきょうで4連騰となっている。新型コロナウイルスの影響で移動制限がかかるなか、巣ごもり消費の一環としてゲーム関連企業には収益機会が増すとの思惑が同社株の強調展開を後押ししている。ただ、実際はGPIFなどの公的マネーの買いや、海外短期筋による銘柄間裁定取引のアンワインド(巻き戻し)の影響などが反映されている要素が強い。

■栄研化学 <4549>  1,725円  -102 円 (-5.6%)  11:30現在
 栄研化学<4549>が売り優勢。検査薬大手でOC(便潜血検査試薬)では断トツのシェアを誇る。19日取引終了後、新型コロナウイルスを検出する研究用試薬「Loopamp 2019-nCoV検出試薬キット」が公的医療保険に適用されたことを発表した。ただ、19日の取引時間中には検出試薬キットを18日から販売開始したことを発表し大きく買われていたこともあり、公的医療保険適用を改めて材料視する買いよりも利益確定の売りが先行している。

■オイシックス・ラ・大地 <3182>  1,272円  -60 円 (-4.5%)  11:30現在
 オイシックス・ラ・大地 <3182> [東証M]が大幅安。19日大引け後、301万3600株の公募増資とオーバーアロットメントによる売り出しに伴う上限52万7000株の第三者割当増資を実施するほか、髙島宏平社長による50万株の株式売り出しを発表したことが売り材料視された。新株発行が最大で発行済み株式数の10.3%におよぶ規模とあって、株式価値の希薄化や株式の需給悪化を懸念する売りが向かった。発行価格は3月30日から4月2日までのいずれかの日に決定する。最大で約35億円の調達資金については、新海老名ステーション稼働に係る設備投資資などに充てる。一方、東証が4月9日付で東証1部または2部に市場変更すると発表したが、こちらへの反応は限定的となった。

■トヨタ自動車 <7203>  6,215円  -180 円 (-2.8%)  11:30現在
 トヨタ自動車<7203>が反落スタート、同社株をはじめ自動車セクター全般は売りに押される展開。外国為替市場ではドルを買う動きが強まり、足もとは1ドル=111円近辺まで円安が進んでいる。急速なドル高・円安を受け輸出採算の改善が収益面にはプラス寄与するものの、新型コロナウイルスの感染拡大による需要喪失の影響を懸念する売りの方が優勢だ。外国人投資家を中心とした中期運用スタンスの資金が売り圧を高める方向にある。

■高島屋 <8233>  970円  -18 円 (-1.8%)  11:30現在
 高島屋<8233>が反落している。21日付の日本経済新聞朝刊で「2020年2月期の連結営業利益は前の期比1割減の240億円強となったもようだ。従来予想(5%増の280億円)から一転、減益となった」と報じられており、これが売り材料視されている。記事によると、消費税増税の影響が想定よりも大きかったことに加えて、暖冬で冬物の販売が低調だったという。また、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で2月以降は外出自粛の動きが広がっていることから、20年度は業績が更に落ち込む可能性があるとしており、先行き不透明感も意識されているようだ。

■日本航空 <9201>  1,938.5円  -32.5 円 (-1.7%)  11:30現在
 JAL<9201>やANAホールディングス<9202>が安い。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、世界各国での入国禁止措置が広がり、航空会社の旅客収入の減少が懸念されている。外務省は22日、米国全土へ危険レベルを1から2に引き上げ「不要不急の渡航中止」を呼び掛けた。また、東京五輪への影響も警戒されるなか、国際オリンピック委員会(IOC)は22日、東京五輪の延期を含めた検討に入ると発表したことも嫌気された。安倍首相は23日「安全な形での実施が困難なら、延期の判断も行わざるを得ない」と国会で述べた。JALの株価は一時、1851円まで下落し、12年9月の株式再上場時の実質の公開価格1895円を割り込んでいる。

■SDエンターテイメント <4650>  442円  +80 円 (+22.1%) ストップ高買い気配   11:30現在
 SDエンターテイメント<4650>がストップ高の442円水準でカイ気配となっている。19日の取引終了後、20年3月期末時点の株主から株主優待制度を一部変更すると発表しており、これが好材料視されているようだ。現行制度では、保有株数に応じて3000円~1万8000円相当の同社及びRIZAPグループ<2928>商品と8000円~4万8000円相当の施設利用券を贈呈していたが、施設利用券を廃止し、1万1000円~4万1000円相当の同社及びRIZAPグループ商品に変更するとしている。

■石井表記 <6336>  532円  +96 円 (+22.0%) ストップ高買い気配   11:30現在
 石井表記 <6336> [東証2]がストップ高買い気配。19日大引け後に発表した20年1月期の連結経常利益は前の期比85.5%減の2億1200万円に落ち込んだものの、続く21年1月期は前期比3.0倍の6億4600万円に回復する見通しとなったことが買い材料視された。今期はプリント基板製造装置やインクジェットコーターの販売が増加するほか、新規の自動車向け印刷製品の生産開始を計画し、12.6%の増収を見込む。なお、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、上海子会社は減収減益となる見通し。

●ストップ高銘柄
 東証REIT ETF <2555>  1,650円  +300 円 (+22.2%) ストップ高   11:30現在
 ラサールロジ <3466>  107,600円  +15,000 円 (+16.2%) ストップ高   11:30現在
 横河電機 <6841>  1,082円  +150 円 (+16.1%) ストップ高   11:30現在
 など、8銘柄

●ストップ安銘柄
 夢展望 <3185>  296円  -80 円 (-21.3%) ストップ安   11:30現在
 栗田工業 <6370>  2,296円  -500 円 (-17.9%) ストップ安   11:30現在
 グッドスピード <7676>  720円  -150 円 (-17.2%) ストップ安   11:30現在
 ソーシャルワイヤー <3929>  540円  -100 円 (-15.6%) ストップ安   11:30現在
 以上、4銘柄

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均