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【市況】3日の米国市場ダイジェスト:NYダウ785ドル安、FRBの緊急利下げも不安払しょくできず

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウ785ドル安、FRBの緊急利下げも不安払しょくできず

米国株式相場は反落。ダウ平均は785.91ドル安の25917.41、ナスダックは268.08ポイント安の8684.09で取引を終了した。米連邦準備制度理事会(FRB)は全会一致で0.5%ポイントの緊急利下げに踏み切った。新型コロナウィルスの感染拡大により、成長見通しが大幅に悪化したことを理由に挙げた。利下げを好感し一時上昇する局面もあったが、新型コロナウィルスの問題解決は、金融政策だけでは不十分との見方や、緊急利下げが投資家に逆に脅威を与えた形となり、下落に転じ昨日の上昇をほぼ打ち消した。セクター別では銀行、ソフトウェア・サービス、半導体などの下げが目立った一方、低金利の恩恵を受ける不動産の下げは限定的となった。

個別ではFRBの利下げで米国10年債利回りが1%を割り込むなど、収益圧迫への懸念から大手銀のバンク・オブ・アメリカ(BAC)、JPモルガン・チェース(JPM)、シティグループ(C)が軒並み下落。また、小売り大手ターゲット(TGT)は第4四半期決算での収益が予想に満たず下落。同業のウォールマート(WMT)、コストコ(COST)も連れ安となった。一方で電気自動車のテスラ(TSLA)は、アナリストの投資判断と目標株価引き上げを受けて小幅上昇。

取引終了後、決算を発表した百貨店のノードストローム(JWN)は売上高、一株利益とも予想を下回り、時間外取引で下落している。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:ドル反落、米FRBが0.50ポイントの緊急利下げ

3日のニューヨーク外為市場でドル・円は107円95銭から106円93銭まで下落し、107円13銭で引けた。米連邦準備制度理事会(FRB)が0.5%ポイントの緊急利下げに踏み切ったほか、新型肺炎が景気に与える影響を最低減に食い止めるため、さらなる利下げに踏み切るとの思惑が広がった。米10年債利回りは1%を割り込んだことから、ドル売りが加速した。また、FRBの緊急利下げでも投資家の不安が払しょくできず、株安に連れたリスク回避の円買いも観測された。

ユーロ・ドルは、1.1095ドルから1.1212ドルまで急伸し、1.1173ドルで引けた。ユーロ・円は120円50銭まで上昇後、119円54銭まで下落した。ポンド・ドルは1.2768ドルから1.2844ドルまで上昇した。ドル・スイスは0.9586フランから0.9516フランのレンジで上下に振れた。


■NY原油:続伸で47.18ドル、FRBによる緊急利下げ発表後は伸び悩む

NY原油先物4月限は続伸(NYMEX原油4月限終値:47.18 ↑0.43)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は、前営業日比+0.43ドルの1バレル=47.18ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは、46.47ドル-48.66ドル。通常取引開始前の時間外取引で48.66ドルまで買われたが、米連邦準備制度理事会(FRB)が0.50ポイントの緊急利下げを発表した後、時間外取引で一時46.63ドルまで反落した。米国株式の大幅反落を意識して原油先物は伸び悩んだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 27.75ドル -1.62ドル(-5.52%)
モルガン・スタンレー(MS) 44.40ドル -2.08ドル(-4.48%)
ゴールドマン・サックス(GS)203.43ドル -6.04ドル(-2.88%)
インテル(INTC) 55.97ドル -2.21ドル(-3.80%)
アップル(AAPL) 289.32ドル -9.49ドル(-3.18%)
アルファベット(GOOG) 1341.39ドル -47.72ドル(-3.44%)
フェイスブック(FB) 185.89ドル -10.55ドル(-5.37%)
キャタピラー(CAT) 124.38ドル -3.22ドル(-2.52%)
アルコア(AA) 12.94ドル -0.79ドル(-5.75%)
ウォルマート(WMT) 112.91ドル -2.97ドル(-2.56%)
スプリント(S) 9.10ドル -0.42ドル(-4.41%)

《SF》

 提供:フィスコ

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