【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):トヨタ、テラスカイ、JTOWER
トヨタ <日足> 「株探」多機能チャートより
プロトコーポレーション<4298>は急反発し実質上場来高値を更新。SMBC日興証券が20日付で、投資評価を新規「1」、目標株価1800円でカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同社は中古車関連のポータルサイト「グーネット」の運営を中心に、さまざまな自動車販売業向けの経営支援サービスを提供しているが、本業が数年前までのWEBサイトなどの広告収入中心から、現在は月額定額課金モデルへ移行が終了しており、安定した事業構造へと変化しつつある点を評価。
■テラスカイ <3915> 3,390円 +315 円 (+10.2%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
テラスカイ<3915>の上値追い加速、きょうは300円を超える上昇をみせ、昨年来高値を更新した。クラウド導入支援サービスが企業の旺盛な需要を捉え、大型案件の受注獲得が全体業績に反映、19年3~11月期業績は営業利益段階で5億5800万円(前年同期は700万円)に達し、通期計画の4億9800万円(前期比4倍)を大きく上回る好調ぶりを示している。また、量子コンピューター分野にも積極的で、子会社を設立してIBMと連携する形で同分野を深耕している。
■鳥居薬品 <4551> 3,570円 +280 円 (+8.5%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
鳥居薬品 <4551> が大幅4日続伸。20日大引け後、19年12月期の経常利益(非連結)を従来予想の10億円→16.9億円に69.0%上方修正。減益率が80.3%減→66.7%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。前期業績の上方修正は昨年10月に続き、3回目。アレルゲン免疫療法薬「シダキュア スギ花粉舌下錠」の販売が好調だったことが寄与。セールスミックスによる原価率の改善に加え、事業構造改革に伴うコスト低減も利益を押し上げた。
■Sansan <4443> 6,380円 +330 円 (+5.5%) 本日終値
Sansan<4443>が高い。岩井コスモ証券は20日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始し、目標株価は7500円に設定した。同社は、法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan(サンサン)」を主力とする名刺管理サービス最大手。名刺のデジタル管理を事業機会とし、業務の効率化や名刺の有効活用に役立つサービスとして、企業の需要を取り込み高い成長を続けている。20年5月期の連結営業利益は7億2400万円の黒字(前期は8億4900万円の赤字)の見通し。21年5月期の同利益は13億円と今期予想比80%増の増益を予想している。
■JTOWER <4485> 4,255円 +160 円 (+3.9%) 本日終値
JTOWER<4485>が大幅高。株価は一時、前日に比べ11.8%高に買われた。SMBC日興証券は20日、同社株の投資評価を新規「1」でカバレッジを開始した。目標株価は5400円とした。同社は、日本初の通信インフラシェアリング会社で昨年12月に東証マザーズに新規上場している。オフィス・商業施設内の通信インフラ共有化により事業が拡大し始めており、特に20年から始まる本格的な5Gインフラ投資を見据えて、屋外のタワー事業の立ち上げを進め、更なる成長の加速が期待されている。20年3月期の最終損益は2億5700万円の赤字(会社予想2億8900万円の赤字)見込みだが、同証券では21年3月期は4億9000万円への黒字転換を予想している。
■フューチャー <4722> 2,069円 +50 円 (+2.5%) 本日終値
フューチャー<4722>は4日続伸。午前11時ごろ、子会社ワイ・ディ・シーが、統合物流ソリューション「LogiWorks」の提供を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。「LogiWorks」は、YDCが販売物流システム導入で培った実績をもとに、国内や海外の特有文化に合わせたスピーディーなWMS(倉庫管理システム)共通基盤の構築や、オムニチャネル化に対応したリアルタイムな在庫管理、作業効率化を実現する倉庫管理を実現するソリューション。これにより本社・工場・配送・倉庫・3PL・店舗・消費までの情報統合による経営改革や業務改善など、物流環境の変化への適応を目的とした運営分析が可能となる環境を提供するとしている。
■SOU <9270> 2,404円 +41 円 (+1.7%) 本日終値
SOU<9270>は後場プラス。午後1時ごろ、ヴィンテージセレクトショップ「ALLU」ECサイトの越境販売を開始すると発表しており、これが好感された。実店舗に来店した訪日外国客からの「帰国後も商品を購入したい」といったニーズに対応したもので、ジグザグ(東京都渋谷区)が運営する越境EC対応サービス「WorldShopping BIZ チェックアウト」を導入し実現。これにより、世界125カ国からの購入が可能になったとしている。
■大阪有機化学工業 <4187> 1,798円 +19 円 (+1.1%) 本日終値
大阪有機化学工業<4187>が反発。東海東京調査センターが20日付で、投資判断「アウトパフォーム」、目標株価2840円で新規にカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同社は半導体用フォトレジスト原料、自動車用塗料、粘接着剤などの中間体原料であるアクリル酸エステルの製造販売を軸に事業を展開しており、ArFレジストやEUVレジスト原料などフォトレジスト原料の伸びが業績を牽引している。同センターでは、20年11期の営業利益を前年比10%増の40億3000万円(会社予想37億円)、21年11月期を同11%増の44億8000万円と予想。なお、会社側では中期経営計画で、EUVレジスト原料などの新規の半導体材料を牽引役に、24年11期の営業利益50億円以上(19年11月期36億6300万円)を目指すとしている。
■東京建物 <8804> 1,750円 +17 円 (+1.0%) 本日終値
東京建物<8804>が4日続伸。20日の取引終了後、1月31日付で自社株779万5700株(発行済み株数の3.59%)を消却すると発表しており、需給が締まるとの期待から買われたようだ。
■トヨタ自動車 <7203> 7,854円 +74 円 (+1.0%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>が4連騰で7900円近くまで上昇、8000円大台回復となれば15年8月以来約4年半ぶりとなる。足もと外国為替市場で1ドル=110円台まで円安が進んでいることが、輸出セクターのなかでも為替感応度が群を抜いて高い同社株に追い風となった。また、米インディアナ州の生産工場に770億円規模の追加投資を発表しSUVの増産体制を築くなど、トランプ米政権とも良好な関係が見込まれることから、これを好感した海外機関投資家などの継続的な買いが株高のベースとなっているもようだ。
株探ニュース