【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:テラスカイ、AGC、荏原
テラスカイ <日足> 「株探」多機能チャートより
三洋貿易<3176>は急伸し、昨年来高値を更新。16日の取引終了後、1月31日を基準日として、1株を2株に株式分割すると発表した。投資単位当たりの金額を引き下げることでより投資しやすい環境を整えるとともに、株式の流動性を向上させ、投資家層の拡大を図ることを目的としているという。
■テラスカイ <3915> 3,235円 +190 円 (+6.2%) 11:30現在 東証1部 上昇率5位
テラスカイ<3915>が6連騰で、連日昨年来高値を更新した。米セールスフォース・ドットコムのシステムで構築するクラウド導入ビジネスを展開、企業のIT投資による業務改革を促すDX(デジタルトランスフォーメーション)関連の最右翼として存在感を示している。20年2月期業績は営業利益段階で前期比4倍の4億9800万円と急拡大を予想しているが、第3四半期である19年3~11月期に5億5800万円と既にその計画ラインを大きく上回ったことでサプライズを呼んだ。企業のクラウド導入ニーズを背景に、21年2月期以降の成長期待も強い。また材料株としての切り口では、量子コンピューター関連ビジネスを手掛ける子会社キューミックスを設立し、IBMと連携して同分野を戦略的に深耕していることで買い人気を増幅させている。
■MTG <7806> 893円 +48 円 (+5.7%) 11:30現在
MTG<7806>が急反発している。同社は16日、スリープテック市場に向けた新たなブランド「NEWPEACE(ニューピース)」をスタートさせたと発表。期待感が高まるかたちとなっているようだ。第1弾の製品として「NEWPEACE AI Motion Mattress(ニューピース エーアイモーションマットレス)」を2月3日から一般販売する予定。この製品は同社が独自に開発した人工知能(AI)及びテクノロジーによる動きと温度コントロールで理想の睡眠を提供するマットレスで、16日にはメディア向け説明会などが行われた。
■AGC <5201> 3,955円 +110 円 (+2.9%) 11:30現在
AGC<5201>が4日ぶりに反発している。17日付の日本経済新聞朝刊で「AGC(旧旭硝子)の2020年12月期は、連結営業利益(国際会計基準)が約1200億円と前期推定に比べて1割強増えそうだ」と報じられており、これが好材料視されている。EUV(極端紫外線)マスクブランクスなど電子部材事業が伸びるほか、ガラス事業の採算も改善する見通しという。なお、19年12月期は自動車用ガラス事業の業績悪化などが響き、営業利益は前の期比13%減の1050億円の見込み。決算発表は2月5日を予定している。
■荏原 <6361> 3,335円 +65 円 (+2.0%) 11:30現在
荏原<6361>が3日ぶりに反発している。同社は16日、新世代バイオ素材開発を手掛けるSpiber(スパイバー、山形県鶴岡市)と資本・業務提携したと発表。これが買い手掛かりとなっているようだ。Spiberは、持続可能な次世代の基幹材料として期待される構造タンパク質素材の産業化を目指して、2007年に設立されたスタートアップ企業。同社はSpiberに10億円を出資し、構造タンパク質素材の製造プロセスの合理化及び荏原グループ製品への活用検討について業務提携基本契約を締結した。
■スパークス・グループ <8739> 281円 +5 円 (+1.8%) 11:30現在
スパークス・グループ<8739>が続伸、前日ザラ場中に上ヒゲでつけた昨年来高値286円を改めて取りにいく動き。16日取引終了後、未来創生2号ファンドが航空宇宙企業の米Joby Aviationに投資を実行したことを発表、これが株価の刺激材料となっている。Joby社は全電動垂直離着陸技術を利用した航空タクシー開発の先駆者であり、株式市場でもテーマ性の高い分野であるだけに、株価へのインパクトも大きい。
■三菱UFJ <8306> 582.3円 +6.8 円 (+1.2%) 11:30現在
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>といったメガバンクが高い。前日のニューヨーク株式市場で、予想を上回る決算を発表した米金融大手モルガン・スタンレーが急伸。14日に発表された米銀最大手JPモルガン・チェースの決算も良好だったことから、米株式市場で金融株が上昇基調となっている。この流れのなか、日本のメガバンクにも買い安心感が広がり堅調な値動きとなっている。
■タカラバイオ <4974> 2,111円 +20 円 (+1.0%) 11:30現在
タカラバイオ<4974>は3日ぶりに反発。16日大引け後、米国ベンチャー企業のTmunity Therapeutics社に遺伝子治療関連技術の非独占的ライセンスを供与する契約を締結したと発表しており、これを好感する買いが向かった。Tmunity社にライセンス供与した特許はsiTCR技術に関するもの。siTCR技術は近年開発が盛んながん免疫遺伝子治療分野で、高い抗腫瘍効果と副作用のリスクが低い遺伝子改変T細胞の作製が可能になることが期待される。今回の契約を受けて、Tmunity社は特定の遺伝子治療プロジェクトでsiTCR技術を使う予定。なお、20年3月期の業績への影響は軽微としている。
■ダブル・スコープ <6619> 1,084円 -58 円 (-5.1%) 11:30現在 東証1部 下落率5位
16日に業績修正を発表。「前期配当を無配転落」が嫌気された。
ダブル・スコープ <6619> が1月16日大引け後(15:00)に配当修正を発表。従来2.5円を計画していた19年12月期の期末一括配当を見送り、5期ぶりに無配転落(前の期は2.5円)とする方針とした。
⇒⇒ダブル・スコープの詳しい業績推移表を見る
■大和コンピューター <3816> 2,465円 +450 円 (+22.3%) 一時ストップ高 11:30現在
大和コンピューター<3816>が大幅高で6連騰と異彩の上げ足をみせている。一時ストップ高まで買われ、2015年7月以来の高値圏を快走している。基幹系業務とWeb関連に強みを持ち、クラウド分野でも実績を積み上げている。農林水産省のスマート農業技術の開発・実証プロジェクトに参画するなど農業ICT関連としても関心が高く、人工知能(AI)を活用したメロンの等級判断などユニークな取り組みにも注目が集まっている。足もとの収益も絶好調、19年8~10月期営業利益は前年同期比56%増の1億6200万円と急拡大しており、通期業績の上振れも期待される。
■ナガオカ <6239> 3,355円 +477 円 (+16.6%) 一時ストップ高 11:30現在
ナガオカ<6239>は急伸し上場来高値を更新。16日取引終了後、1月31日時点の株主に対して1対2の株式分割を実施すると発表したことが好感されている。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。効力発生日は2月1日。
■マナック <4364> 824円 +109 円 (+15.2%) 一時ストップ高 11:30現在
マナック<4364>は一時ストップ高に買われる人気となった。中国・武漢で流行している新型コロナウイルスの国内上陸やインフルエンザの流行を背景にマスク関連や医薬品関連銘柄などに幅広く物色の矛先が向いている。そのなか同社はエーザイ<4523>が販売する「イータック抗菌化スプレー」の主成分を開発・供給しているメーカーとして人気素地に火がついた。また、国家戦略として電気自動車(EV)普及を後押ししている中国などをはじめ、EVへの難燃剤採用についても思惑がある。世界的な5G商用化を背景に電子材料や工業薬品などの需要回復も追い風となる。
■イムラ封筒 <3955> 631円 +24 円 (+4.0%) 11:30現在
イムラ封筒<3955>は大幅高。16日の取引終了後、従来12円を予定していた期末一括配当を3円増額して15円にすると発表しており、これを好感した買いが入っている。なお、前期実績の14円(記念配当2円含む)に対しては1円の増配になる予定で、6期連続の増配となる。
■オータケ <7434> 2,181円 - 円 (-) ストップ高買い気配 11:30現在
配管資材専門商社のオータケ<7434>がストップ高カイ気配。16日大引け後、20年5月期の最終利益(非連結)を従来予想の3億円から9億円に3倍上方修正し、13期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが好材料視された。経営資源の有効活用による資産の効率化を目的に、名古屋市に保有する土地、建物を売却することに伴い、売却益6億6300万円が発生することが最終利益を押し上げる。
●ストップ高銘柄
クリエアナブキ <4336> 656円 +100 円 (+18.0%) ストップ高 11:30現在
小倉クラッチ <6408> 6,730円 +1,000 円 (+17.5%) ストップ高 11:30現在
くろがね工作所 <7997> 1,110円 +150 円 (+15.6%) ストップ高 11:30現在
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース