【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):トプコン、SHIFT、コジマ
SHIFT <日足> 「株探」多機能チャートより
トプコン<7732>が急伸。SMBC日興証券が9日付で、投資評価を新規に「1」、目標株価2200円でカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同証券では、フルオートスクリーニング機能を搭載した眼底カメラ「3D OCT」が中国、アジアでの高い需要や、米国・欧州眼鏡チェーン店などの大型受注の開始により拡大局面に突入したと評価。アイケア営業利益は、19年3月期29億円から22年3月期66億円に成長すると見込んでいる。非シクリカルであるアイケア営業利益構成(調整分加算)が上昇することは、全社営業利益率の改善や更なるバリュエーション付与、過去最高益更新への確度上昇を意味するとしている。
■SHIFT <3697> 9,130円 +950 円 (+11.6%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
SHIFT <3697> が続急伸し、上場来高値を更新した。9日大引け後に発表した20年8月期第1四半期(9-11月)の連結経常利益が前年同期比90.3%増の6億円に拡大して着地したことが買い材料視された。主力のソフトウエアテストで金融、保険、通信、ERP領域の大型顧客獲得が進んだことが寄与。高付加価値サービスの増加などでエンジニア単価が上昇したことも大幅増益に貢献した。上期計画の9億円に対する進捗率は67.7%に達しており、業績上振れを期待する買いなどが向かった。併せて、Webプラットフォームの開発と自動化に強みを持つリアルグローブ・オートメーティッドの株式を取得し子会社化することを明らかにしている。
■島忠 <8184> 3,230円 +316 円 (+10.8%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
島忠 <8184> が続急伸し、昨年来高値を更新した。9日大引け後、発行済み株式数(自社株を除く)の9.9%にあたる420万株(金額で100億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は1月10日から8月31日まで。同時に決算を発表。20年8月期第1四半期(9-11月)の経常利益(非連結)は前年同期比7.8%減の25.5億円で着地したがこちらへの反応は限定的となった。
■コジマ <7513> 562円 +43 円 (+8.3%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
コジマ <7513> が続急伸。9日大引け後に発表した20年8月期第1四半期(9-11月)の経常利益(非連結)が前年同期比3.5倍の9.7億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。消費増税前の駆け込み需要を追い風に、大容量・高機能モデルを中心に冷蔵庫や洗濯機、エアコンの販売が伸びたほか、4Kテレビ、パソコン、ゲームなども好調だった。上期計画の9.3億円をすでに5.2%上回っており、業績上振れを期待する買いが向かった。
■ソースネクスト <4344> 558円 +39 円 (+7.5%) 本日終値
ソースネクスト<4344>が大幅高で5連騰。東京五輪・パラリンピックを控え、サイバー防衛関連株に強い動きを示すものが増えている。そのなか同社はウイルス対策ソフトで高い商品競争力を有しており、上値追いへの期待が高まっている。直近開示された12月のセキュリティーソフトシェアは17.3%(前年同月比では14.6%増)と好調が続いている状況。また、今年はオリンピックイヤーで訪日外国人観光客が増勢となることが予想されるなか、自動翻訳端末「ポケトーク」の拡販にも期待がかかる。昨年12月にカメラ翻訳機能付きの新機種を発売しており市場の注目が集まっている。
■大幸薬品 <4574> 3,485円 +205 円 (+6.3%) 本日終値
大幸薬品<4574>は続伸。中国の湖北省武漢市で発生した原因不明の肺炎について、複数のメディアで新型のコロナウイルスが検出されたと報じられており、「クレベリン」の引き合いが増えるとの思惑から買われたようだ。クレベリンに用いられる二酸化塩素溶存液はコロナウイルスを不活化させるとされており、同製品は海外向けなどでも販売していることから思惑が働いているもよう。また、防疫体制強化の観点から、米デュポン製防護服を販売するアゼアス<3161>も引き続き買われている。
■ツガミ <6101> 1,155円 +65 円 (+6.0%) 本日終値
ツガミ<6101>やDMG森精機<6141>、東芝機械<6104>といった工作機械株が高い。日本工作機械工業会の飯村幸生会長(東芝機械会長)は9日、20年の工作機械の年間受注額が19年の推定実績に比べ横ばいの1兆2000億円になる見通しを示した、と複数のメディアが伝えた。19年の工作機械受注はその前の年に比べ3割強の落ち込みとなったとみられるだけに、20年は改善が見込まれている。9日に発表された安川電機<6506>の第3四半期決算では、中国向け受注の回復傾向が示されたことも工作機械株には追い風となった模様だ。
■大阪有機化学工業 <4187> 1,671円 +92 円 (+5.8%) 本日終値
9日に決算を発表。「今期経常は2%増益、前期配当を4円増額・今期も40円継続へ」が好感された。
大阪有機化学工業 <4187> が1月9日大引け後(15:10)に決算を発表。19年11月期の連結経常利益は前の期比2.6%減の38.3億円になったが、20年11月期は前期比2.1%増の39.1億円に伸びる見通しとなった。同時に、前期の年間配当を36円→40円(前の期は36円)に増額し、今期も40円を継続する方針とした。
⇒⇒大阪有機化学工業の詳しい業績推移表を見る
■ジンズホールディングス <3046> 7,740円 +310 円 (+4.2%) 本日終値
ジンズホールディングス <3046> が大幅続伸し、上場来高値を更新した。9日大引け後に発表した20年8月期第1四半期(9-11月)の連結経常利益が前年同期比51.9%増の13.6億円に拡大して着地したことが買い材料視された。国内アイウエア事業で引き続き一式単価が上昇したことに加え、増税前の駆け込み需要による客数増加なども寄与し、2ケタ増収を達成した。中国で不採算店舗を閉鎖したことも大幅増益につながった。
■コーセル <6905> 1,204円 +27 円 (+2.3%) 本日終値
コーセル<6905>が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が9日付で投資判断「ホールド」を継続し、目標株価を1200円から1400円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、半導体製造装置向け需要の回復や経費節減、18年に子会社化したPRBXの構造改革による収益体質改善などで、21年5月期に増益転換する確度が高まったと指摘。あわせて20年5月期営業利益予想を15億円から16億1000万円へ、21年5月期を同19億円から19億2000万円へ上方修正した。
株探ニュース