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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):富フロンテク、トーセイ、システナ

富フロンテク <日足> 「株探」多機能チャートより
■富士通フロンテック <6945>  1,411円  +300 円 (+27.0%) ストップ高   本日終値
 富士通系企業が軒並み高。富士通フロンテック<6945>がストップ高に買われたほか、FDK<6955>も一時、値幅制限いっぱいまで急騰。新光電気工業<6967>や富士通ゼネラル<6755>も値を飛ばしている。親子上場解消の流れが強まるなか、富士通系のグループの再編思惑が強まっている。11月に東芝<6502>が東芝プラントシステム<1983>などグループ企業3社を完全子会社化するためにTOBを行うことを発表。三菱ケミカルホールディングス<4188>も田辺三菱製薬<4508>の完全子会社化を明らかにするなど、親子上場解消の動きが活発化するなか、富士通グループにも再編思惑が波及した格好だ。

■トーセイ <8923>  1,450円  +117 円 (+8.8%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 トーセイ <8923> が急伸。3日大引け後、19年11月期の連結税引き前利益を従来予想の112億円→120億円に7.2%上方修正。増益率が10.4%増→18.4%増に拡大し、従来の4期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。不動産流動化物件の販売時期見直しで売上高は計画未達となったものの、販売物件の利益率向上や不動産ファンド・コンサルティング事業の報酬上振れなどで吸収した。販管費や金融費用が想定を下回ったことも利益を押し上げた。業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の37円→42円(前の期は30円)に増額修正したことも評価材料となった。

■VIX短先物 <1552>  6,330円  +290 円 (+4.8%)  本日終値
 国際のETF VIX短期先物指数<1552>が続伸。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。3日の米VIX指数は前日に比べ1.05(7.04%)ポイント高の15.96に上昇した。トランプ米大統領が中国との貿易協議の合意を先送りする可能性を示唆したことから、NYダウは280ドル安と急落した。これを受け、国際VIX短期先物は上昇している。

■システナ <2317>  1,848円  +68 円 (+3.8%)  本日終値
 3日、システナ <2317> が発行済み株式数(自社株を除く)の0.71%にあたる70万株(金額で12億4600万円)を上限に、12月4日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。

■GAテクノ <3491>  4,205円  +120 円 (+2.9%)  本日終値
 GA technologies<3491>が続伸。午前11時ごろ、子会社イタンジが東京建物不動産販売(東京都中央区)に入居申込書のWEB申込受付システム「申込受付くん」を提供すると発表しており、これが好材料視された。「申込受付くん」は賃貸物件の入居申し込みに関わる手続きをデジタル化することで、入居までの時間と手間を大幅に削減できるのが特徴。また、入居希望者がWEB上で入力した情報や手続きの進捗を賃貸管理会社(東京建物不動産販売)、賃貸仲介会社、賃貸保証会社の間で共有することができる。東京建物不動産販売では、既にイタンジが提供する、空室情報などに関する問い合わせ電話への自動応答システム「ぶっかくん」と、内見予約WEB受付システム「内見予約くん」を導入しており、今回の「申込受付くん」の導入で、物件の空室確認から内見予約、申し込み受付までの一連の流れをデジタル化し、一元管理することが可能になったという。

■ダイワボウ <3107>  6,110円  +160 円 (+2.7%)  本日終値
 ダイワボウホールディングス<3107>が6日続伸。岩井コスモ証券は3日、同社株の投資判断「A」と目標株価6700円を継続した。第2四半期(4~9月)の連結営業利益は158億1800万円(前年同期比89%増)と大幅増益となった。ウィンドウズ7のサポート終了に伴う更新需要が追い風となりITインフラ流通事業が好調だった。ウィンドウズ7の更新需要のピークは12月とみられ下期の業績好調を予想。文教分野では、政府が2024年度までに小中学校でパソコンを1人で1台使える環境を整備する方針を固めたことも好材料視している。同証券では20年3月期の連結営業利益は会社予想227億円に対し285億円(前期比26%増)への増額修正を予想している。

■光通信 <9435>  26,790円  +700 円 (+2.7%)  本日終値
 光通信<9435>が4日続伸、全体下げ相場のなかで連日の年初来高値更新と気を吐いている。中小企業向けを中心とした光回線サービスが好調なほか、個人向けウォーターサーバーなども順調な伸びで収益に貢献、19年4~9月期業績は売上高が前年同期比14.5%増の2597億6800万円、営業利益が同48%増の448億7400万円と大幅な伸びを示している。上場企業の大株主として150銘柄近くの株式を保有、その含み益に対する思惑も株価を後押ししている。時価はITバブル期の2000年4月以来、19年8カ月ぶりの高値圏を走っている。

■エービーシー・マート <2670>  7,560円  +140 円 (+1.9%)  本日終値
 エービーシー・マート<2670>が高い。3日の取引終了後に発表した11月度概況で、既存店売上高が前年同月比2.4%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。前年に比べて土曜日が1日多かった影響に加えて、月後半からの気温の低下と2年前から始めたブラックフライデーセールが好調だったことが寄与した。また、商品別ではテレビCMで宣伝のブーツを中心に、レディースシューズの販売が好調だった。なお、全店ベース売上高は同3.6%増だった。

■太平洋セメント <5233>  3,310円  +60 円 (+1.9%)  本日終値
 太平洋セメント<5233>が3日続伸。SMBC日興証券は3日、投資評価を「2」から「1」へ引き上げた。目標株価は3300円から4400円に見直した。同証券では、20年3月期の業績は国内・海外ともセメント販売が下振れ低調とみているが、21年3月期は相次ぐ自然災害に備えて、国土強靭化対策関連の需要増加が見込まれるほか、ダム建設、バイオマス発電稼働、一般炭価格下落効果などで同社の成長期待が再度高まると予想。20年3月期の連結営業利益は前期比6%減の620億円(会社計画は640億円)の予想に対して、21年3月期の同利益は730億円と業績の急回復を見込んでいる。

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