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【通貨】「メトカーフの法則」足元ビットコインは売られ過ぎの可能性、買い戻し入るか【フィスコ・ビットコインニュース】


暗号資産(仮想通貨)の価値を探る方法のひとつとして、「メトカーフの法則」がある。メトカーフの法則とは、「ネットワーク通信の価値は、接続されているシステムのユーザ数の二乗(n2)に比例する」というものである。電話やインターネットなどネットワークの価値は繋がるモノが多ければ多いほど価値が向上するという意味合いで、電話を例に挙げると、世界で2人しか使用していなければ、「1対1」の繋がりしかなくネットワーク価値は限定される。一方、世界中で電話を使用する人が多い状況となれば、「ユーザ数×ユーザ数」という計算が可能でネットワーク価値は膨れ上がるわけである。

この法則にビットコインのアドレス(ビットコインを送金する際、送受信先を表すための文字列を指す)の数を用いてフェアバリューを試算してみた。ビットコインのアドレスとは、銀行口座のようなものと考えてみていただきたい。銀行口座と同様にビットコインのアドレスも一人のユーザーが複数所有する可能性があるが、ここではビットコインのアドレス数はネットワークの価値を測るひとつの指標と捉える。

計算の結果、11月末時点のビットコインのフェアバリューは8,849ドルとなった。足元、7,000ドル台で推移していることから、「メトカーフの法則」で算出されたフェアバリューと比較すると市場価格は売られ過ぎと見ることができる。また、今後のシナリオについては、下記の通り計算している。

〇2019年11月30日時点のユニークアドレスをベースに、3つのシナリオで計算「Neutralシナリオ(年率10%増加)」「Upperシナリオ(年率30%増加)」「Underシナリオ(年率10%減少)」

「Neutralシナリオ(年率10%増加)」
・2020年予想・・・10,707ドル
・2021年予想・・・12,956ドル
・2022年予想・・・15,676ドル

「Upperシナリオ(年率30%増加)」
・2020年予想・・・14,954ドル
・2021年予想・・・25,273ドル
・2022年予想・・・42,711ドル

「Underシナリオ(年率10%減少)」
・2020年予想・・・7,168ドル
・2021年予想・・・5,806ドル
・2022年予想・・・4,703ドル

一方、ユニークアドレス数の推移を確認すると、2017年12月をピーク(100万件)に40万件から60万件水準での横ばいとなっている。今年6月頃、70万件水準まで増加した後、40万件から50万件と伸び悩んでいるが、右肩下がりのような動きは見られない。市場ではビットコインのショートポジションが増加するなど悲観的な見方が多いものの、足元のユニークアドレス数が横ばい推移となっていることから一段安は回避できるとの見方もできよう。

また、一部取引所のデータによると、11月中旬では8,000ドル台のロングポジションが積み上がっていたが、11月下旬に7,000ドルを割り込んだタイミングで6,000ドルから7,000ドル台のショートポジションが積み上がりロングポジションは一掃された。ビットコインはその後7,000ドル台半ばでのもみ合いとなっていることから、こうしたショートポジションの買い戻しが入る可能性は十分にある。一部取引所のデータに限った視点ではあるが、投資家心理を反映するひとつの要素として注目はしておきたいところだ。

《SI》

 提供:フィスコ

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