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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~買い一巡後は引き続きこう着感の強い相場展開に

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

14日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:買い一巡後は引き続きこう着感の強い相場展開に
■前場の注目材料:パンパシHD、19/6期営業利益22.4%増、20/6期計画はコンセンサス下回る
■IHI、「水素キャリア」へ、福島に研究施設、来年完成


■買い一巡後は引き続きこう着感の強い相場展開に

14日の日本株市場は、米株高の流れを受けて、前日の下落部分を吸収してきそうだ。13日の米国市場では、NYダウが372ドル高となった。米通商代表部(USTR)は中国からの輸入品約3000億ドル(約32兆円)相当に対し9月1日から課す予定の10%の関税について、一部の品目への発動を延期すると発表した。発表を受けてハイテクセクターを中心に投資家の買いが膨らんでいる。この流れからシカゴ日経225先物清算値は大阪比370円高の20720円。円相場は1ドル106円70銭台と円安に振れて推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップアップからのスタートとなり、日経平均は前日の下落部分を吸収することになりそうだ。先物主導によるインデックス買いにより、昨日指数の重石となっていたソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>の上昇が指数を押し上げる格好になりそうだ。また、米国ではハイテク株主導で上昇しており、半導体関連株等への波及が意識されやすいだろう。

もっとも、買い一巡後は引き続きこう着感の強い相場展開になりそうである。追加関税の実施が延期される品目には携帯電話やノートパソコン、ゲーム機、靴などが含まれており、クリスマス商戦を意識したとみられている。一先ず米中対立への警戒感が和らぐ格好とはなろうが、楽観視は出来ない状況が続くことになろう。また、足元では大きく調整する局面においては押し目を拾う動きがみられているが、上昇局面においては積極的に上値を買う流れにはなりづらいだろう。

昨日の日経平均はマドを空けての下落となったが、ギャップダウンとなったものの、全体が売られる流れにはならなかった。市場参加者が限られている中でもあり、積極的に仕掛けてくる流れにもならず、個別物色が主体となっている。また、決算を手掛かりとした物色もみられており、外部環境が不透明な中でも、市場参加者は冷静に対応しているようである。

そのため、好業績銘柄へ資金を向ける動きから、日替わり的ながらも物色意欲は強そうである。決算はピークが通過しているが、今週は中小型株の決算が多く発表されることもあり、ギャップアップ後は個人主体での中小型株物色に向かわせよう。


■パンパシHD、19/6期営業利益22.4%増、20/6期計画はコンセンサス下回る

パンパシHD<7532>が発表した2019年6月期決算は、営業利益が前期比22.4%増の631.10億円と、2月に上方修正した数値での着地だった。20年6月期については4.6%増の660億円を見込んでおり、コンセンサス(680-740億円程度)の下限を下回っている。


■前場の注目材料
・NYダウは上昇(26279.91、+372.54)
・ナスダック総合指数は上昇(8016.36、152.95)
・シカゴ日経225先物は上昇(20720、大阪比+370)
・1ドル106円60-70銭
・SOX指数は上昇(1489.66、+42.68)
・VIX指数は低下(17.52、-3.57)
・米原油先物は上昇(57.10、+2.17)
・株安局面での自社株買い
・米追加利下げ期待
・欧州中央銀行(ECB)が追加緩和検討
・日銀のETF購入


・IHI<7013>「水素キャリア」へ、福島に研究施設、来年完成
・東北電力<9506>宮城県庁でVPP実証、需給調整モデル
・三井不<8801>IoT使い熱中症対策、気温・湿度を観測
・第一生命HD<8750>営業端末、7年ぶり刷新、顧客情報3年分一元管理


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50 6月機械受注(船舶・電力を除く民需)(前月比予想:-1.0%、5月:-7.8%)

<海外>
・11:00 中・7月鉱工業生産(前年比予想:+6.0%、6月:+6.3%)
・11:00 中・7月小売売上高(前年比予想:+8.6%、6月:+9.8%)

《SF》

 提供:フィスコ

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