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【市況】2日の米国市場ダイジェスト:下落、米中対立の長期化を懸念

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:下落、米中対立の長期化を懸念

米国株式相場は下落。ダウ平均は98.41ドル安の26485.01、ナスダックは107.05ポイント安の8004.07で取引を終了した。トランプ大統領による新たな対中関税策の発表を受けて、アジア・欧州株がほぼ全面安となり、米国株も売りが先行。世界経済への悪影響が懸念され終日軟調推移となった。7月雇用統計では非農業部門雇用者数が予想に概ね一致し、平均時給の伸びが加速したが、相場への影響は限定的だった。セクター別では、不動産や食品・飲料・タバコが上昇する一方でテクノロジー・ハード・機器や半導体・半導体製造装置が下落した。

ストレージ大手のネットアップ(NTAP)は、通期の売上高見通しを下方修正し、大幅下落。中国売上高比率が高い建設機械のキャタピラー(CAT)や半導体のインテル(INTC)、化学製品メーカーのスリーエム(MMM)が軟調推移。石油大手のエクソン・モービル(XOM)は、決算内容が予想を下振れ、売られた。一方で、家具・事務機器のニューウェル・ブランズ(NWL)は、決算内容が予想を上振れたほか、通期見通しを引き上げ、急騰した。

7月30-31に行われたFOMCでの利下げに反対票を投じたボストン連銀総裁は、反対理由として、低い失業率やインフレ上昇の可能性を指摘し、現時点では利下げの説得力に乏しいとの認識を示した。


■NY為替:ドル106.85円、9月追加利下げ観測から米債利回りが一段と低下

2日のニューヨーク外為市場でドル・円は、107円28銭まで強含んだのち、106円51銭まで下落し106円85銭で引けた。米中貿易戦争の激化で世界経済や米国経済がさらに損なわれるとの見方から9月追加利下げ観測が強まり米債利回りが一段と低下。ドル売りにさらに拍車がかかった。

ユーロ・ドルは、1.1078ドルから1.1116ドルまで上昇し、1.1106ドルで引けた。ユーロ・円は、118円92銭へ強含んだのち、118円27銭まで反落。

ポンド・ドルは、1.2109ドルから1.2170ドルまで上昇した。

ドル・スイスは、0.9873フランから0.9815フランまで下落した。


■NY原油:反発、中東情勢が緊張

2日のNY原油先物9月限は反発(NYMEX原油9月限終値:55.66 ↑1.71)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日比+1.71ドルの55.66ドルで通常取引を終えた。中東情勢の緊張で石油輸出に影響がでるとの懸念が根強くまた、全米の石油掘削装置の稼働数の減少を受けて供給不安を受けた買いが強まった。ドル安で割安感もひろがった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 29.38ドル -0.11ドル(-0.37%)
モルガン・スタンレー(MS) 42.12ドル -0.81ドル(-1.89%)
ゴールドマン・サックス(GS)209.37ドル -2.23ドル(-1.05%)
インテル(INTC) 48.68ドル -0.82ドル(-1.66%)
アップル(AAPL) 204.02ドル -4.41ドル(-2.12%)
アルファベット(GOOG) 1193.99ドル -15.02ドル(-1.24%)
フェイスブック(FB) 189.02ドル -3.71ドル(-1.92%)
キャタピラー(CAT) 124.54ドル -2.25ドル(-1.77%)
アルコア(AA) 20.71ドル -0.62ドル(-2.91%)
ウォルマート(WMT) 109.40ドル +0.02ドル(+0.02%)
スプリント(S) 6.76ドル -0.42ドル(-5.85%)

《SF》

 提供:フィスコ

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