【市況】22日の米国市場ダイジェスト:NYダウ48ドル安、決算発表を控えて手控えムード
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
■NY株式:NYダウ48ドル安、決算発表を控えて手控えムード
米国株式相場はまちまち。ダウ平均は48.49ドル安の26511.05、ナスダックは17.21ポイント高の8015.27で取引を終了した。今週は多くの主要企業決算が予定されており、発表内容を見極めたいとの思惑から売りが先行。米国が一部の国・地域に対してイラン産原油禁輸の適用除外措置を終了することが報じられ、原油高からS&P500及びナスダック総合指数は小幅上昇に転じたものの、航空機メーカーのボーイング(BA)の工場での杜撰な生産体制が報じられ、ダウは軟調推移となった。セクター別では、エネルギーやメディアが上昇する一方で耐久消費財・アパレルや自動車・自動車部品が下落した。
原油相場の急騰で、エネルギー会社のチェサピーク・エナジー(CHK)や深海油田開発のトランスオーシャン(RIG)などエネルギー銘柄が上昇。一方で、家庭用品小売のベッド・バス・アンド・ビヨンド(BBBY)は、取締役会の一部刷新を発表したものの下落。電気自動車のテスラ(TSLA)は、一部アナリストによる投資判断引き下げを受け軟調推移となった。
トランプ大統領は、連邦準備制度理事会(FRB)理事候補に利上げ反対派でカンザスシティ連銀幹部を務めた経歴のあるハーマン・ケイン氏を指名しない意向を示した。
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■NY為替:ドルはもみ合い、3月米中古住宅販売は低調
22日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円90銭まで下落後、111円96銭まで強含み、111円94銭で引けた。米国の3月シカゴ連銀全米活動指数、中古住宅販売件数が予想を下回ったためドル売りが優勢となった。その後、「民主党のシューマー院内総務が速やかな利下げを支持しているムーアFRB理事候補を承認しないよう共和党上院議員に要請した」との報道や米債利回り上昇を受けて、ドル売りは一段落。
ユーロ・ドルは、1.1246ドルから1.1262ドルまで上昇し、1.1260ドルで引けた。ユーロクロスに絡んだ買いが優勢となった。ユーロ・円は、125円88銭から126円07銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.2991ドルから1.2976ドルまで下落した。ドル・スイスは、1.0145フランから1.0161フランまで上昇した。スイス国立銀行(中央銀行)はフラン高是正で追加緩和も辞さないとの見方が浮上しており、フラン売りが強まった。
■NY原油:大幅高で65.55ドル、イラン産原油の取引制限を警戒した買いが入る
NY原油先物6月限は大幅高(NYMEX原油6月限終値:65.55 ↑1.48)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日比+1.48ドルの65.55ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは64.05ドル-65.99ドル。トランプ米政権がイラン産原油の取引を制限するとの見方で原油供給不安が台頭し、原油先物は強い動きを見せた。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 30.05ドル +0.02ドル(+0.07%)
モルガン・スタンレー(MS) 47.29ドル -0.26ドル(-0.55%)
ゴールドマン・サックス(GS)204.60ドル -1.31ドル(-0.64%)
インテル(INTC) 58.82ドル +0.33ドル(+0.56%)
アップル(AAPL) 204.53ドル +0.67ドル(+0.33%)
アルファベット(GOOG) 1248.84ドル +12.47ドル(+1.01%)
フェイスブック(FB) 181.44ドル +3.16ドル(+1.77%)
キャタピラー(CAT) 142.38ドル -0.98ドル(-0.68%)
アルコア(AA) 28.14ドル +1.48ドル(+5.55%)
ウォルマート(WMT) 102.37ドル -0.81ドル(-0.79%)
スプリント(S) 5.88ドル +0.11ドル(+1.91%)
《SF》
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