【市況】【↓】日経平均 大引け| 小幅続落、中国の景気減速懸念や円高が重荷 (8月16日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 21980.82
高値 22240.42(11:12)
安値 21871.70(09:09)
大引け 22192.04(前日比 -12.18 、 -0.05% )
売買高 15億4677万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆5867億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は小幅ながら続落、引き続き中国景気減速への懸念が重荷に
2.欧米株安と円高で大幅安スタートも、途中プラス圏に浮上する場面も
3.中国の商務次官が貿易交渉のために訪米すると伝わり買い戻しを誘発
4.上海株の戻り鈍さを横目に日経平均の上値も重く、8割の銘柄が下落
5.日経平均寄与度の高い値がさのファーストリテが買われ指数を下支え
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは137ドル安と反落した。中国・上海株が急落したことや、トルコ情勢の悪化が警戒され売りが優勢となった。
東京市場では、日経平均株価がリスク回避の売り優勢で始まったものの、前場後半に買い戻される流れとなりプラス圏に切り返す場面もあった。その後一進一退の動きで結局大引けは小幅安で着地した。
16日の東京市場は、中国の景気減速懸念などが重荷となって朝方はリスク回避ムードの強い展開だった。前日の欧米株安や為替の円高を受け日経平均は寄り付きに200円を超える下げで2万2000円台を割り込んで始まり、一時330円強下落する場面もあった。ところが、前場中ごろに中国商務次官が貿易交渉のために訪米すると伝わると動きが一変、空売り筋の買い戻しを誘発し日経平均は急速な戻り足となり、プラス圏に浮上する局面もあった。ただ上海株市場は戻りが鈍く、リスクオンに切り替わるほどのインパクトはなかった。業種別には銀行や証券株が高かったものの、33業種中29業種が下げる展開で、個別ベースでも東証1部の8割の銘柄が下落する売り圧力の強い地合い。なお、売買代金は2兆6000億円弱と今週に入って最大だった。
個別では、資生堂<4911>が大きく売られ、コーセー<4922>は急落。昭和電工<4004>も値を下げた。リニカル<2183>が値下がり率トップに売られたほか、ヤーマン<6630>、ファンケル<4921>も大きく下落した。日本カーボン<5302>、アニコム ホールディングス<8715>などの下げも目立つ。ラウンドワン<4680>、エン・ジャパン<4849>なども下値を探る展開に。
半面、ファーストリテイリング<9983>が1000円を超える上昇をみせたほか、ファナック<6954>、スズキ<7269>もしっかり。JT<2914>も上値指向、武田薬品工業<4502>も反発した。新日本科学<2395>が値を飛ばし、日本通信<9424>も物色人気。ネオス<3627>、ブレインパッド<3655>などにも買いが流入した。セブン銀行<8410>が商いを伴い高く、パーク24<4666>も水準を切り上げた。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、ファナック <6954> 、ユニファミマ <8028> 、スズキ <7269> 、NTTデータ <9613> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約60円。うち38円はファストリ1銘柄によるもの。
一方、マイナス寄与の上位5銘柄はソフトバンク <9984> 、資生堂 <4911> 、KDDI <9433> 、テルモ <4543> 、協和キリン <4151> 。押し下げ効果は約46円。
東証33業種のうち上昇は4業種のみで、上昇率の上位から(1)銀行業、(2)証券商品先物、(3)電気・ガス業、(4)保険業。一方、下落率の上位5業種は(1)石油石炭製品、(2)非鉄金属、(3)化学、(4)情報・通信業、(5)倉庫運輸関連。
■個別材料株
△新日本科学 <2395>
米国事業の実施権をカナダ企業に売却。
△シーズメン <3083> [JQ]
第三者割当増資による約6億円の資金調達を実施。
△ITbook <3742> [東証M]
M&Aマッチングサイトの運営会社を設立。
△ダブスタ <3925> [東証M]
今期業績の上方修正を引き続き評価。
△ウォンテッド <3991> [東証M]
今期売上を19%上方修正・最高予想を上乗せ。
△パーク24 <4666>
7月パーク駐車場売上高は6.4%増。
△新田ゼラチン <4977>
朝の情報番組「モーニングサテライト」で紹介。
△ライドオンE <6082>
いちよし証券がレーティング「A」を継続。
△プレミアG <7199> [東証2]
パーク24 <4666> のクレジット決済サービスで営業連携。
△日本テレホン <9425> [JQ]
「中古スマホの“SIMロック解除”義務化へ」との報道。
▼イオンファン <4343>
7月国内既存店売上高が20ヵ月ぶりに前年下回る。
▼アクトコール <6064> [東証M]
今期最終を一転赤字に下方修正。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)日本通信 <9424> 、(2)新日本科学 <2395> 、(3)ライドオンE <6082> 、(4)ネオス <3627> 、(5)ビーグリー <3981> 、(6)新田ゼラチン <4977> 、(7)ブレインP <3655> 、(8)ステラケミ <4109> 、(9)バンナムHD <7832> 、(10)日シス技術 <4323> 。
値下がり率上位10傑は(1)リニカル <2183> 、(2)イオンファン <4343> 、(3)マツオカ <3611> 、(4)ヤーマン <6630> 、(5)ファンケル <4921> 、(6)セレス <3696> 、(7)松屋 <8237> 、(8)カーボン <5302> 、(9)コーセー <4922> 、(10)M&Aキャピ <6080> 。
【大引け】
日経平均は前日比12.18円(0.05%)安の2万2192.04円。TOPIXは前日比10.88(0.64%)安の1687.15。出来高は概算で15億4677万株。東証1部の値上がり銘柄数は367、値下がり銘柄数は1673となった。日経ジャスダック平均は3690.84円(22.95円安)。
[2018年8月16日]
株探ニュース